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第九話 ロックオン
翌日。
ya「やっぱすごいモテてるな…」
ur「ずっと女子に囲まれてる…」
tt「…」
俺たちは2年の教室の様子を廊下からこっそり覗いていた。が、urとyaくんの覗き方は完全に不審者そのものの覗き方だった。
そんな2人と同類だと思われたくないため、俺は2人から少し離れていた。
jp「えっと…あの2人は何してるの?」
ノリで一緒に着いてきたjpがそう尋ねる。
tt「それは俺も聞きたい…」
俺は呻くようにそう言った。
ya「うわ!ずっと表情変えずに笑顔のままだ!」
ur「あれが噂の王子様スマイル…もしやあれがモテる秘訣なのか!?」
…もう最早大罪を犯してるかじゃなくてモテる秘訣を探ってるやんか。
あいつらはほんまに一体何をしてるんや…。
呆れのあまり、頭が痛くなる。
ふと、顔をあげ、2年の教室内を見てみる。
その時だった。
ぱちっ
hr「…」
tt「…!」
hr先輩と目が合った気がした。
いや、というより…
tt(さっきまで見られてた?)
なんだか先ほどまでhr先輩がこちらを見ていたが、俺が先輩を見たために視線を逸らしたような様子だった気がした。
tt(いや…でもまさか。流石にありえへんか。…いや、ちょっと待て!?もしやあの時イチャイチャしてるとこを邪魔してしまったことを根に持たれてる!?)
俺は冷や汗をかく。
tt(た、確かにキスしてるとこ見られたりしたら気まずいし、嫌やもんな?申し訳ないことをしてしまったな…。てか俺、もしhr先輩が大罪犯してて話しかける必要がある時くっそ気まずいやん!!)
tt「あああああ…!」
俺は頭を抱えてその場にしゃがみ込む。
jp「え?た、tt!?」
ya「おい、ur!見ろよ!女子からスキンシップされても平然としてるぞ…!」
ur「マジじゃん…!って、ちょっと待て!平然としてるっていうより、ちゃんとスキンシップに対して注意してるぞ!うわっ…めっちゃ紳士じゃん。ありゃ女子にモテるわけだ」
ya「あれがモテる秘訣…!」
jp「え?これ俺どうしたらいいの?」
・・・
結局その後、なんの成果も得られず、下校の時間となった。
tt「お前らな…モテる秘訣じゃなくて大罪について探れよ…!今日なんの成果もなかったやんか!」
yaur「「うっ…すみませんでした…」」
tt「まあ、また明日も引き続き様子見るとするか」
ya「そうだね…」
ur「明日はちゃんとする…」
tt「まあ、反省してるならええや。…あっ!そうや!」
その時、俺はとあることを思い出す。
tt「俺、今日先生にちょっと頼まれごとされてるから、先帰っといて!」
ya「え?頼まれごと?」
ur「またなんか雑用引き受けたの?」
tt「まあ、うん。空き教室のものの整理をちょっとな…」
ya「うっわ…ガチの雑用じゃん。どうする?俺らも手伝おうか?」
tt「いや、引き受けたのは俺やから…申し訳ないしいいよ!気持ちだけ受け取っとく!ありがと(ニコッ)」
yaur「「ッ…//(ドキッ)」」
tt「じゃ!また明日!」
俺はそう言って2人と別れ、空き教室へと向かっていった。
・・・
空き教室の前に着いた時だった。
女子生徒「んっ…♡」
空き教室から人の声が聞こえてきた。
これは…もしや…。
女子生徒「んん…ぷはっ…//」
中で絶対誰かキスしとるーっ!!!//
え?俺、ここの教室の整理頼まれてるんやけど?
これじゃあ整理出来ないんやんか!!!
その時、空き教室の扉が開かれた。
hr「誰かな〜?そこで盗み聞きしてるの?」
そこからは甘い笑みを浮かべたhr先輩が出てきた。
tt「あ」
ちょ、ちょっと待て…。俺、一度でなく二度もhr先輩の彼女さんとのイチャイチャタイムを邪魔してしまったのか…?
tt(終わった…)
tt「あの…悪気はなくて…たまたまと言いますか…その…」
冷や汗が流れる。
tt「とにかくすみません!!し、失礼します!」
とりあえずこの場から去りたいという一心で俺は立ち去ろうとする。が、
ガシッ
hr「…ちょっと待って」
hr先輩に腕をガシッと掴まれた。
hr「君、俺とちょっとお話ししよっか♪」
tt「お、お話し…?(汗)」
こ、これは…二度もイチャイチャタイムを邪魔した俺に対して相当根に持っていたりするのか…?
俺は震えながらも逆らうことができず、hr先輩に手を引かれ、空き教室に入る。
hr「さて、お話しするにあたって…君、今日はもういいから出てって」
hr先輩は中にいた女子生徒に向かってそう言った。
女子生徒「ええ?でも今し始めたばっか…」
hr「何?俺のいうこと聞けないの?」
女子生徒「っ…わかったわよ」
女子生徒はそういうと、空き教室から出ていった。
あれ…?そういえば、今の人、昨日hr先輩とキスしてた女子とはまた違う子やったよな?
どういうことや?
なぜだろう…。すごく嫌な予感がする。
hr「じゃあちょっとお話ししよっか。君、名前なんていうの?」
tt「えと…ttです」
hr「そう、tt。ttはさ〜、昨日俺が女子とキスしてるとこに遭遇したじゃん?…それ、誰かに言った?」
tt「……言いましたね、友達に」
俺は正直に答える。
hr「あ、言ったんだ。それは、ちょっと困るかもな〜。俺さ〜、表向きには紳士な王子様って印象ついてるんだよね。だからあんま女子で遊んでること、バレたらちょっと面倒なんだよね〜」
tt「え?女子で遊んでる?…昨日の人は彼女ではなかったってことですか?」
hr「彼女じゃないよ。あと、さっきいてた子も彼女じゃない。というか俺、今は彼女いないし」
おいおい、嘘だろ!?urの言ってたことマジやんか!!
tt「あ、あの〜…それで話はそれだけなんでしょうか?」
俺は恐る恐る尋ねる。
hr「…逆にこれで終わりだと思う?」
tt「え?」
ガチャリ
tt「っ!?」
扉の鍵を…閉められた?
hr「昨日見た時からさ、ちょっと君のこと気になっちゃってさ〜」
tt「…え?」
唐突のことに動揺を隠せない。
hr先輩が徐々に俺の方に距離を詰めてくる。
俺は少しずつ、後退りする。が、
とんっ…
tt「っ…!」
壁に背中がついた。もうこれ以上は下がれない。
次の瞬間、
ドンッ…
tt「ビクッ!」
hr先輩に壁ドンされた。
hr「ttってさ〜、男の子なのに可愛い顔してるよね〜」
顎をくいっと持ち上げられる。
tt「っ…!な、何が言いたいんですか?」
俺はhr先輩を軽く睨みながら尋ねる。
hr「ねえ」
hr先輩は俺の耳元でこう囁いた。
hr「俺とイイコトしない?」
tt「ゾクッ…」
全身に鳥肌が走る。
tt「し、しません!」
俺はキッパリそう告げる。
hr「…へえ、俺の誘い断るんだ。度胸あるね、君。じゃあ…」
hr先輩はにこりと微笑む。でもその目は一切笑ってなかった。
hr「無理矢理でも奪ってあげる」
tt「ッ…」
hr先輩が俺の方に顔を近づけてくる。
tt(ひっ…!これ無理っ!)
俺は抵抗できず、ただぎゅっと目を瞑った。
続く
コメント
3件
投稿早いしさおもしろいしさマジ最高☆続き待ってますね~!!
うわ、このエピソード一気に緊張感走りましたね…。hr先輩の“王子様スマイル”の裏にある危うさが克明に描かれていて、世界観に陰影がぐっと深まった感じがします。ttくんが追い詰められる空気感、すごく生々しかった。設定の二面性が効いてますし、次どうなるのか気になる仕掛け、楽しませてもらいました。
#いじめ
†♡つばき♡†
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