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「あれっ、どぬくさん何で冷えピタ?熱ー?」
「…もふくん…」
あの後心配して部屋に突撃してきたたっつんによって、たんこぶのできた俺の額には冷えピタが装着された。たっつんは俺の異常な行動に何も追及せず、「あんまり頭ガンガンせんときやー」と言いながら、テキパキと手当てしてくれた。彼はいつもお母さんみたいに優しい。まさにからぴちのオカンだ。
『なんで今1番会いたくない人に会っちゃうんだよお…』
恥ずかしいのと気まずいので目を合わせられない。こんな意識してるのは自分だけだって分かってはいるんだけど。もふくんとお付き合いが始まってはや3ヶ月。だけどまだ恋人らしい行動は、2人でおでかけすること、手をつなぐこと、ハグすること、軽くキスすることしかできていない。
「…もしかして俺たちまだ小学生だった…?」
「はぁ?」
「なっ、何でもない!ちょっと頭ぶつけちゃって、たっつんが貼ってくれたの…」
グイグイ押した結果、奇跡的にお付き合いができたけど、もふくんは俺とどこまでできるんだろう。好きだよって、嫉妬したよって言ってもらえたけど、俺ばかり余裕がなくて好きの重さが全然違う気がする。
「何やってんのー、大丈夫?気をつけなきゃ駄目でしょー」
「うん、ありがと…」
笑ってそっと俺の額を撫でてくれる優しい彼氏さん。いつも余裕があってスマートでどこからどう見てもスパダリなんだけど、もっと他の色んな表情も見てみたい。
『もふくんは俺と今以上のことしたいって思ってくれてるのかな…もふくんがしたいって言ってくれるんだったら俺…!』
その夜、俺のPC検索履歴に「なかよし 同性 方法」が見事登録されたのであった。