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「――っ」
「ばっ このホモっ」
女の子の柔らかい胸じゃない。
むちむちした太股じゃない。
筋肉ばかりの硬い有り難くない感触。
なのにお互い触りながら、どんどん気分が高まってきて、止まらない。
人の指がこんなに気持ちいいなんて。
上下に動くそれが速度を増した。
夏樹が限界だったらしい。
そーろー野郎め。
「一緒に、握って」
「命令すんな。ホモ」
「十夜も俺限定のホモになれ」
――俺は女の子が好きなんだっ
そう思うのに、なんか……男って出せたら満足なのか、一瞬だけ、ほんの一瞬だけ。
限定になるのも悪くないなって思ってしまった。
駅から出た時には、空には星がチカチカと輝いていた。
夏樹の肌が艶々なのが腹立つけど。
「まぁ、健康的な男子だもん。えーぶい見ながら抜きっことかよくあるよなー。ははは」
「お前見たことないだろ」
何で見たことないのを知ってるんだ。
「まぁいい。これで友達以上。一歩リードだ」
「違うぞ! 健康な男子が爽やかに汗をかいただけの話だ!」
機嫌がいい夏樹には、はっきり否定しとかなければいけない。
「俺が部長になったからには、お前らホモを駆逐してやるからな!」
「駆逐って……まぁ無理だぞ、それは」
フフンと夏樹が馬鹿にしたように笑う。
こいつ……!
「全員の大事な部分を削ぎ落とせば」
「――なんでこんなにホモしか居ないのかお前、分からないのか」
俺にキスするかしないかのギリギリまで顔を近づけて真剣な顔で言う。
「分からない。ホモオーラでも出てるのか?」
「ラスボスがいる。このホモの巣窟の創作者。始まりの人が」
ラスボス!
始まりの人!
いきなりのRPGな話に、俺の無邪気な心がときめいた。
「そして煩悩だらけのお前じゃ絶対に勝てない相手だ」