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準備を終えたつぼ浦が自室から出てきた。偶然にも2人とも以前コーディネートし合った服を着ている。
「アオセン行こーぜー!」
「はいよー…あれお前その格好で行くの?」
「まぁたまにはな、気分転換ってやつだ!てかアオセンもじゃないすか。」
「そっ…か。いや俺は結構着てるじゃん。つぼ浦がレアすぎる。」
いつもと雰囲気の違う見慣れない服装に不覚にもドキドキしてしまう。悟られないよう平静を装った。
「まず飯行くか。どこ行く?」
「今開いてるのはー…あ、猫カフェ開いてるすよ!」
「じゃあ行くかー。」
服装変えるだけでこんなにかっこ良くなるなんてずるいよなぁと思いながら車を走らせた。
「俺はハンバーグプレートだな!」
「猫カフェっておにぎりあるの!?おにぎりにしようかな…」
「んーデザートは…」
「ショートケーキとクレープどっちも食べたいな…どうしよう…」
「両方頼めば良いじゃないすか。」
「いや食い切れるか…?たぶん無理、胃もたれする。」
「じゃあ俺ショートケーキにしてアオセンクレープ頼めば半分こできるぜ。」
「良いの?ありがと。」
食べ終えると猫達と戯れ始める。そろそろ行くか、という青井の問いかけにまだ、もうちょっとと伸ばしていると気付けば2時間も経っていた。
「ほらっ猫じゃらしはこっちだぞ!…ん?お前は甘えたかーよしよし…」
「つぼ浦ー流石にそろそろ行かないと時間無くなるぞ。」
「えぇーあとちょっと…」
「今日出かけてる目的忘れてないか?wもう終わり、ほら行くぞ。」
「じゃあ行くかぁー皆またな、邪魔したぜ!」
「で、どこ行く?欲しい物思い付いた?」
「うーーーん…あ!あれだ!キモセンが乗ってたクラシックスポーツカー!」
「ほぉ、クラシックスポーツカーか。店どこだっけ?」
「えーと…ここだな!」
2人で試乗しながら吟味する。青井は目移りしがちだがつぼ浦はもう決まっているようだった。
「どれもかっこ良いな、味があるっていうか。」
「でもやっぱりあれだな、決まったぜ!ダイナスティー?だ!」
「ダイナスティー?どれ?見てくる。……あれか。小さくて可愛いな。」
「あれなんとな、カスタムで屋根に荷物乗せられる!」
「荷物?それが良いの?」
「アオセンも見れば分かる!ディーラーの人呼ぼうぜ!カスタムどっかでできるかな…」
購入後メカニックに行って自分好みの車に仕上げてもらった。早速ドライブをしようと街を走り回る。レトロな雰囲気の車に渋い落ち着いた色合いの服を着たつぼ浦がとてもよく似合い、思わず見とれてしまう。
「……お前かっこよ…」
「ん?何か言ったすか?」
「いや?何も言ってないよ?」
「空耳か、すまん。いやぁやっぱりこの車すげぇ良いな!ありがとうアオセン!」
「いいえ、喜んでもらえて嬉しいよ。」
「ヘリも車も貰ったしこれでどこでも行ける。行きたい所があったらどこでも言ってくれ!」
「行きたい所かー…家って言ったら怒る?」
「疲れたすか?今日はずっと俺に付き合ってくれてたすもんね。でもその前にもうちょっとだけ走りたい。」
「そりゃもちろん、好きなだけ走って。」
高揚する気持ちを抑えながら余裕に見せる。自分てこんなに見栄っ張りだったっけと思いながら、家に帰ったら沢山可愛がってやろうと決めた。