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海が好きだった





sho「……」

いつもと変わらない日常。

ニット帽を被った少年は、テレビを見ながらトーストを頬張っていた。

『警察は…死体の身元を調べるとのことでー…』


sho「…最近物騒だなぁ……」

俺の名前はシャオロン。ただの学生や。

sho「……さて、学校へ行こうかな…」

誰もいない部屋の電気を消し、玄関を出た。


今日はなんだかいつもより暑かった。


変わらない道を行く。

あ、ここさっきニュースでやってたとこだ…死体が発見されたんやっけ…?俺、海好きだから残念だなぁ…

あ、着いた…

sho「おはようございます…」

先生「………」

もう…またや……最近ここんところ先生に無視されとんよな…友達も無視しとるし…

まぁ…いっか!と思いながら教室に着いた。

sho「おはよー」

友達「………でさー」

…こんな感じで無視されとるっちゅーわけや…俺の親友も無視するから結構辛いねんで?

rbr「おはよー…」

友達「おはよーロボロ…」

あ、噂をすれば…あれが俺の親友のロボロや…ってなんかいつもより元気がない気が……?

そう思いながらも席に着き、後ろのロッカーに花を生ける。

いつもと同じガマズミの花。

俺この花結構好きなんよなぁ〜♪

‘青色’の花が1番好きだけど…ガマズミには無いからなぁ…残念……。

支度を済ませ、席に着く。その後授業が始まったが…当然、無視されている俺のプリントは無い。

しょうがないので、なしで授業を受ける。

ボーッと窓の外を見ていたら…いつの間にか終わっていた。







帰り道…俺は、海辺にいた。

ここにいると…落ち着くからめっちゃ好き。当たりを見渡すと、一輪の’真っ赤’なアネモネの花を見つけた。

sho「めっちゃ綺麗やなぁ…!」

綺麗なものは好きだ。花も、宝石も、海も、全部ぜーんぶ綺麗やろ?

だから好きやねん。

ロボロの時々ちらっと見える瞳も好きなんよなぁ…ちょっと濃いけどガーネットっぽい感じ…。

思い出すだけで…口元が緩んでしまう。


おっと…危ない…人に見られていたら完全に不審者だったな…今のは…w

明日、ロボロにこのアネモネプレゼントしてみようかな…。

自分で言うのもなんだけど…俺はロボロが好きや。

でも…なんというか……恋愛では無い。

友達でもない。親友って感じ。

誰にも取られたくないんや…ワガママやろ?でもこれは譲れん。


風が吹き、髪が少し揺れる。それと同時にサファイアの海も揺れる。










運命だったらいいよな…

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