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俺は初めて来たこの街で初めて迷子になった。
その日は雨が降っていて人通りが少なかった。
でも、一人ビニール傘をさして歩いている同じくらいの歳の女の子がいた。
俺は思わず道を聞いた。
転校初日に遅刻だなんて嫌だし。
🐑「あの、中高一貫天野原学校に行きたいんですが…」
🫧「あ、私も今日初めて行く場所なので…よかったら一緒に行きませんか?」
へぇー。この子も初めてなんだ。俺と同じ転校生かな?
でも、中高一貫天野原学校の制服を着ている。
不登校の子かな?なんて失礼か。
🫧「あ、私〝奈々木 雪飴〟よろしく。」
🐑「俺は、〝雲野 ヒロ〟よろしく、ゆあってどんな字を書くの?」
🫧「雪に飴玉の飴。で雪飴。」
🐑「美味しそうな名前。」
🫧「そう?」
なんだろう、前の学校では友達がいたが会話が弾まなかったのに、この子とは
〝水が弾けるみたい〟に会話が弾む。不思議だなぁ。
そして、もう一個不思議だと思うのは、
この子が夏なのにカーディガンを羽織っていること、
そこそこ分厚くもないが、明らかに暑いであろう。
🫧「雲野さんは何歳?」
🐑「俺?俺は14歳」
🫧「あ、私と同い年。」
🐑「じゃあ、同級生?」
🫧「そうなるね。」
同級生かぁ。クラスは一緒かな?不意にそう思う。
今まで友達とクラスが一緒がいいだなんて思いもしなかった。
なんでだろ。