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アイテムショップに入ると、剣や槍、盾や鎧が綺麗に並んでいた。おぉ、美術館みたいだな。お店ってこうなっているのか、初めて入った。
「いらっしゃい、ラスティくんにハヴァマールちゃん。さっきは助けてくれてありがとう。ゆっくり見ていってくれ!」
「ああ、さっそく見せて貰うよ。……どれどれ」
【販売品目】(半額セール中)
体力回復ポーション 50ベル
体力回復ポーション改 5000ベル
魔力回復ポーション 150ベル
魔力回復ポーション改 10000ベル
オーガファルシオン 15000ベル
クレセントダガー 60000ベル
オーサムガントレット 80000ベル
ボーンシールド 25000ベル
キリングナイフ 320000ベル
ドラゴンマント 150000ベル
ドラゴンシールド 200000ベル
ドラゴンアーマー 200000ベル
ドラゴンヘルム 120000ベル
ドラゴンブーツ 360000ベル
ドラゴンネックレス 100000ベル
へぇ、これがアイテム販売かぁ――って、なんだこりゃあ!? こんなものがリストとして出てくるんだ。知らなかったぞ。
「どうした、兄上。もしかして……お店の利用は初めてなのか?」
「あ、ああ……急に『販売品目』が出てきて動揺している」
アイテムショップってこういうものなのか……。
「ラスティくん、初めてだったのか! そうかそうか、なら、おっちゃんが教えてあげよう。その販売品目にあるアイテムのみ買える。ウチは“高級アイテム”だけを取り扱っているから、高い物ばかりだよ。ポーションは集客用のおまけさ」
そ、そうだったのか。
道理で値段が高いと思った。
どれもこれも強そうな武器、防具だ。でも、今は特別に半額セール中。俺だけ。これは買うしかないだろう。全部!
「おっちゃん、全部くれ。ベルリオーズ金貨で払う」
「全部? ラスティくん、面白い冗談だねぇ」
「はい、お金」
俺は、アイテムボックスから大量の金貨を取り出した。ドサッと机に置くと、おっちゃんの顔が青ざめていった。
「へ……? な、なんだこの金貨!!」
「正真正銘、本物のベルリオーズ金貨ですよ。世界共通ですし、使えますよね?」
「も、もちろんだとも。共和国でも使用されている通貨さ。それにしても、凄い金額だね。君、どこかの王族か大貴族かね」
間違っていないから困る。
でも、元だ。
「俺は島を持っているんです。そこの主? みたいなものです」
「それは凄い。島を持っているとはね! うん、今日はラスティくんに出会えて良かった。泥棒は捕まえて貰えたし、こんな貴族様と懇意にしてもらえた。ぜひぜひ、ウチを贔屓にしてくれ」
「はい。こちらとしても助かります。では、今回はあるものだけ全部、買いますね」
「あぁ、持っていってくれ!」
金貨で支払い、在庫のアイテムを買い占めた。ポーション類が全部で300個。あとはひとつずつ入手。アイテムボックスが賑やかになったな。これは、後でじっくり吟味して、装備とかしてみようかな。
お店を出て、船へ帰る。
「兄上、兄上」
「どうした、ハヴァマール。もう船に戻るぞ」
「魔力回復ポーションが欲しいのだ。飲ませてくれ」
「なんだ、魔力が足りないのか?」
「うん」
仕方ないな。そういう事なら飲ませてやるか。ポーションを取り出し、ハヴァマールに手渡した。
「あれ、どうした」
「飲ませてくれ」
「へ……」
「飲ませて欲しいのだー!」
マジかよぉ……!
飲ませるってそういう意味か。この甘えん坊め。……いやだけど、この小さくて可愛いハヴァマールにポーションを飲ませる? ちょっと、イイかもしれない。