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なんとなく今思い浮かんだストーリーを書いてます
簡単に要約すれば、死ネタありのroom4ですね。
ん?なんで死ネタって? それは俺にも分からん
では、どうぞ〜
※この物語はご本人様に一切関係ありません
あと全部捏造した話です
セラフ視点
セラフ「」
アキラ【】
依頼主〈〉
ーーーセラフ視点ーーー
今日、なんだか嫌な夢を見た気がする…
そんな夢の記憶なんてほとんど覚えていない、覚えているのはただ1人の少年が俺を見つめて泣いている事だけだ
朝起きてからずっとそんな事を思っていた
ブーーーッ、ブーーーッ
リビングの方からスマホの着信音が聞こえてきた
多分こんな時間に掛けるのはアキラか雲雀ぐらいだろう と思って顔を拭いてリビングに向かって歩き出した
リビングに戻ると電話は既に切れていた
誰が掛けてきたのかを見るためにパスワードを解き、着信履歴を開いた
そこには案の定四季凪アキラという名前が着信履歴の1番上にあった
「仕方ないし掛けるか〜…」
「もしもしアキラ?」
【こんな朝早くにすみません 今日の仕事についての打ち合わせを少しだけしとこうと思いまして…】
【あなた今日の任務は午前中に愛犬探し、午後には配信、午後10時頃にはランドリーの依頼と結構ハードワークじゃないですか?】
「ん〜これくらいなら大したことないと思うけど…」
【だからと言ってあまり無理しないでください】
「愛犬探しなら早ければ2時間で依頼主までに返せるし、最悪配信の1時間前までなら探せばするし余裕なら結構あるけど」
【はぁーッ 本当に貴方ねぇー 配信前まで探すとなると5時間以上動きっぱなしで、そこから3時間近くの配信に加えてランドリーの仕事ですよ?】
【今回のランドリーの仕事は結構危険なんですから正午までに見つからなかったら帰ってきなさい】
「けど そうしたら愛犬探しの依頼はどうするの?」
【依頼の方は私が代わりますので貴方は少しでもいいから休んでください】
「けどそうしたら凪ちゃんが休めなくない?」
【私は今日他の書類仕事を終わらせるために配信の方は休むって決めたから貴方よりかは休む余裕はあります 】
「まぁ とりあえず探してみてから時間かかりそうだったら交換する」
【分かりました あと念の為に言っときますけど無理だけはしないで下さいね? 今日はランドリーの依頼もあるんですから無理した状態で行った場合は本当に死ぬ危険性があるので…】
「分かった 分かった 体調に気をつけてするからそんな心配しないで」
【それなら分かりました では私はまだ終わらせてない事務作業があるのでこれで…】
「了解 凪ちゃんの方も頑張ってね」
ピッ 通話終了
凪ちゃんもこんな朝早くから書類と向かい合うなんて大変だな〜 出来るだけ負担をかけないように愛犬探しは早めに終わらせないとな…
「さーて 今日の朝ごはんは何作ろっかな〜?」
ブーーーッ、ブーーーッ ピッ
【もしもし 聞こえてますか?】
「聞こえてるよ〜 ガサガサ」
【周りがやけにうるさいですね 貴方今どこに居るんですか?】
「依頼主が住んでる近くにある山の麓」
【もう他の所は探したんですか?】
「さっき依頼主に会って、”街の方は自分が探すので山の麓付近をお願いできますか?”って言われたから」
「幸いこの山には過去に熊の目撃情報や事件が無いみたいだから」
【だとしてもですよ… 蜂とか猪とか他の野生動物や危険な虫とかに気をつけて下さいね?】
「1時間ぐらい探してるけど、山の麓付近に猪が降りてきたような足跡は未だ見てないし、蜂の巣もそこまで大きいのはないから安全だよ」
【それなら大丈夫でしょ…ん?セラ夫、貴方”さっき依頼主に会った”って言ってましたよね?】
【そして今が9時ですよ? …依頼主に会ったの何時ですか?】
「朝の8時…」
【貴方馬鹿なんですか!?今日は9時からだって昨日言ったでしょう!?】
「だって それくらい早くしないと見つからなそうだし…」
【今回のことは水に流しますが また同じことをしたら当面の間外出禁止にしますよ?】
「けど、犬の命かかってるから仕方がないじゃん…」
【それと同時に貴方の命も掛かってるんですけどね?あと今夏なんですから気が付かないうちに熱中症になるかもしれないでしょ】
「凪ちゃんは心配症なんだから…」
【気にかけていないないと問題を起こす人が居るせいなんですけどね〜(怒)】
「じゃ犬の足跡らしきもの見つけたから切るね」
【ちょ!まだ話は終わっt…】
ピッ 通話終了
危ない危ない、犬の足跡を見つけてなければ説教コースになってしまうとこだった ほんとにグットタイミングで見つけれた
「さてさて、これが遠くまで続いていないと良いんだけど…」
ーーーアキラ視点ーーー
プーーーッ、プーーーッ、プーーーッ
「あいつッ(怒)」
最近セラ夫の様子が少し変と思う時がある
最初にその違和感に気づいたのは1週間前だった…
「凪ちゃん、帰ったよ」
【あぁ セラ夫、おかえりなさ… 】
【セラ夫!?どうしたんですかその傷!?】
「少し油断してたら結構深手を負っちゃった…」
【貴方らしくないですね… とりあえずまずは手当が先ですね 救急箱持ってくるので大人しくしてて下さいね?】
「はぁ〜い」
【セラ夫があんな深手を負うなんて…一体誰が…?】
自分でも未だにセラ夫が深手を負って帰ってきた状況に追いついていない
今まで深手を負って帰ってきたことは多々ありはしたが、今回に関しては深手を追うレベルの任務では無かったはず…
【まずは手当してからその後に聞き出しましょうかね…】
そして5日前にまた怪我をして帰ってきた
今回は左足に少し傷を負っていた
【セラ夫 貴方まだ右腕の傷治ってないんだから無理しないでください…】
「大丈夫 今回は前回に比べると軽い方だし、右腕の傷は半分はもう治ってるから」
【だからと言って最近怪我を負うことが増えてきているんですから少しは気をつけてくださいね】
本当にそうだ…ここ最近になってセラ夫が怪我して帰ってくることが多くなっている しかも配信中でたまにボーッとしてる時がある 私が考えるにセラ夫は最近悩み事があって、その都度考えているんじゃないかと思う そうすると戦闘中にも考えてしまっているせいで深手を負ったり、怪我したりなどしているのに説明がつく
セラ夫が1週間以上立っても治らなかったら聞き出すか…
【仲間なんだから少しぐらいは頼れよ…】
彼はいつになったら自分で抱え込まず私たちを頼るようになるのだろう…
とにかく今はセラ夫の安全を祈るばかりだ
ーーーセラフ視点ーーー
凪ちゃんからの電話が掛かってきてから数十分が経った
「足跡見つけてから結構経ったのにまだ続くの…?」
今が何時か確かめるためにズボンのポケットに手を入れた
ガザッ
「!?」
左の茂みから何かが動いた音がした
《わッ!?ビックリした…》
そこには犬探しの依頼を出した中学生ぐらいのの子供がいた
「どうして君がここに…?街の方を探すんじゃなかったの?」
《それなんですが…ポチがよく行く所はもう調べたし、散歩する道もくまなく探したけど居なかったのでここを手伝おうかなって…》
「それで山に入ってきたの?」
《はい 別れる前にあなたが住宅街の方から山に向かってたのを見たので僕は神社の方から探そうと思って半周してきました…》
「そっか 俺も数十分前ぐらいに見つけた足跡を追ってきたけどまだ先の方に続いているっぽいんだよね」
「俺はこのまま奥の方に行くから君は山を降りな?」
《けど…!》
「犬が心配なのは分かるけど山には危険が沢山あるし、君の体力じゃ熊にに追われた時に逃げれないでしょ?」
《熊…?ここの山に熊なんて居ませんよ、、 》
「本来ならそうだろうね けどさっき足跡を追っている時に鹿や猪とは違うでかい足跡を見つけたんだよね」
「もしかしたら違う所から引っ越してきたかもね だから君は山を下りてくれる?」
《なんで逃げ切れないって決めつけるんですか…?》
「だって君息切れしてるじゃん」
「ここは半周と入っても神社に近いし、街もだいぶ前に終わってるはずでしょ?」
「半周と言っても俺と逆向きに回ってないからそこまで距離無いはずだよ?」
《…確かに僕はこの歳に比べては体力は無い方です…けどポチがこの先にいると分かっていて山を下りるほど僕はヤワじゃないです…!》
「…分かった けど熊と遭遇した場合は俺のことは気にせず即座に下山して、いい?」
《分かりました…》
だいぶ奥の方に進んだ…だが足跡はまだまだ先に続いている
長い…
そのこと以外考えられないくらい足跡は続き、時間が経過していっている
「大丈夫?」
《はい…なんとか…》
「あそこに川が見えるからそこで少し休憩しよっか」
《けど…!》
「君がもし熊に遭遇して逃げきれなかった時俺は君のことを守れないかもしれない ポチのことが心配ならもしもに備えて体力を温存しておいて」
「そして熊に遭遇したら山をすぐ下りてから大人や警察とかに電話して連れてこればいい、それまでの時間は俺がどうにか稼ぐから 」
《分かりました…》
ーーーアキラ視点ーーー
【なんだろう…ものすごい嫌な予感がする】
依頼の書類を一段落片付けた時急にゾッと背中に寒気を感じた…
【もうセラ夫が愛犬探しを初めて4時間ですか…】
そう思いながら壁に掛かっている時計を見た
【一応進捗を聞くために電話でも掛けますか…】
ーーーセラフ視点ーーー
最悪だ…
まさか川で休憩していた時に熊に遭遇してしまった…
「ッ…」
幸い今のところ熊は前足で引っ掻こうとしかしてこない
まぁあれに当たったら少なくとも肉は抉れるだろう
「そんな長い爪さっさと切れば?」
熊は痺れを切らしたのかさっきよりペースを上げてきた
「… チラッ」
依頼主が逃げ始めて5分ぐらいが経った そして周りには蜂の巣や尖っている岩などはない
「おっと 危ない危ない…」
よそ見をしてしまったせいで熊の爪が少し頬に触れてしまい血が流れた
「これは油断していたら死ぬかもな…」
実際暗器を使えないため結構面倒臭い
暗器を使ってしまうと確かに熊はすぐに仕留めれはするだろうが後から来た人を誤魔化すのは中々骨が折れる
しかも今回は大人以外に警察も読んできてと言ってしまったため最悪銃刀法違反で警察に捕まる可能性がある
「実際暗器縛られたら体術でどうにかするしかないからな…」
そう思いながら自分の両頬を思いっきり叩いた
「集中…」
ーーーアキラ視点ーーー
【はぁはぁ】
セラ夫に電話を掛けてから十数分ぐらい経っただろうか?
私はセラ夫が電話を取らなかった時に血の気が引いたのを感じた
それからタクシーを拾い依頼があった場所に向かい山に向かって走っていた
【はぁはぁ…やっと着いた…】
セラ夫が入った山の麓まで来た
だがそこには驚きの光景が目に映った
【なんでこんな所に警察が…?】
そこには十台近くのパトカーと武装した警察が十数人この山に詳しい猟師が数人に加えて救急車がいた
【一体何があったんですか…!?】
私は焦って近くの警察に声を掛けた
警「あぁ…この山で熊を目撃したと言う子供がいてね、大人にそれを話した後に山に戻って行ったらしいんだ…」
警「もしかして、その山に戻って行った子供について知っているのか?」
【はい 実は…】
警「そうか…つまり愛犬探しの依頼を受けて君の所のエージェントが山の中に入ってから数時間後に連絡が取れなくなっており、その依頼を出したのが中学生ぐらいの子供で合っているか?」
【はい、合っています…】
警「不安かもしれないけど君もここで待っていて欲しい…だがこのバリケード内には入っていていいからそこで待っていてくれ」
【ありがとうございます…】
ーーーセラフ視点ーーー
あれから結構経った…体感で言うと30分位だろうか?
最初は川沿いで熊と攻防をしていたがいつの間にか急な斜面近くに来ていた
「中々やるな…」
怪我をしている中で万全の状態だった熊を相手するのは想像以上に骨が折れた
ただでさえ右腕の怪我が治っていないのに、左足に傷を負い思う様に動かない そして左手に数回引っ掻かれてしまった
「…チッ」
熊が勢いよく噛み付いてきた
俺は咄嗟に左腕を噛ませ、噛んだ瞬間に熊の首に右ストレートを入れた
「これで多少なりとダメージ入っていると良いんだけど…」
実際右ストレートなどシンプルに殴るだけじゃ拳を鍛えている人じゃないとダメージはあまり入らない…しかも今回の相手は熊だから尚更だ
「フッーー 次で決めないと…」
実際さっきの右ストレートを打ったことによって激しく動いていたせいで開きかけていた傷口が少し開いてしまったし、もう左足は感覚が無くなってきた
「…」
互いに見つめ合い相手が出す次の一手を待っていた…
俺が仕掛けようとしたその時熊が急いで何処かに逃げ出した
「…?なんでだ、、?」
状況はあっちの方が断然に有利だったはずだし、あのままいけば俺が確実に負けていた
「とりあえず少し休むか…」
そう思いながら少し木にもたれた
《終わったみたいですね》
「なんで君が…?俺はそのまま下りろと言ったはずだけど?」
《えぇ 俺はそのまま下りましたよ ただ下りて大人に知らせてから大人が警察に電話をしているうちに戻ってきただけです 》
「何しに来たの…」
《あなたにトドメを刺しに来ただけですよ》
「やっぱりそれが目的か…」
《おかしいとは思ってたんですね》
「そりゃ 数日前に居なくなったって言ってたけどそれにしては足跡が異様に長いし、この付近の山々には熊が生息していない 見つかっていないだけかもしれないけど、俺は第三者がこの山に熊を放ったと思うんだ 」
《その根拠は?》
「最初に見つけた熊の足跡は犬の足跡の近くにあった だけれど犬の足跡は結構前に出来たものだけれど熊の足跡は最近できたばっかりだった」
「そして俺が熊と対峙していた時に熊が突然逃げ出した その時微かだったけど熊の耳が動いたんだよ 俺もその時だけほんの少しだけ鈴の音が聞こえたんだよ」
「多分だけどさっきの熊はこの鈴の音を聞いたら戻ってくるように躾られているんじゃない」
《ほぉー…そこまで分かるなんて流石は元暗殺者ですね》
「やっぱり知ってたか…まぁそもそもこのタイミングでここに現れた時点で察していたよ…」
「この依頼は君が俺を殺すためだけに依頼したの?」
《えぇそうです 俺がこの時のために用意しました》
「犬はちゃんと無事なの?」
《こんな状況で聞きますか…》
《犬はちゃんと無事です もう1人の人がきっと保護しているでしょう》
《そもそも 犬自体下見に来た時に川までのルートを歩いて足跡をつけさせたんですよ そして犬はそこで出番は終わり なのでこの山にはポチは居ません》
「そう 最初から演じてたって言うことか…」
《えぇそういう事です》
「で 君は俺を殺すんでしょ」
「どうせこんな所に来たんだから後ろに突き落として熊と逃げている時に後ろを見ておらず斜面に落ちて死亡って装って逃げるんでしょ?」
《よく分かりましたね…いや、こんなあからさまなシュチュエーションを作っているので分からない方がおかしいか》
「落とすなら落としていいよ…どうせもう手も足にも力入らないんだし」
《潔が良くて助かります では遠慮なく…》
(ドンッ)
「…」
頭部から赤い液体が流れ、やけに暖かく感じた
痛みを感じながら俺は頭からダラダラと血を流していた…
結構落ちたな…
そう思いながら落ちてきたところを見上げた
途中に木や石に当りながら斜面を落ちてきた
《結構しぶといんですね》
そう言いながら依頼主…いや 俺に復讐しに来た子供が近寄ってきた
「確かに…俺も落ちている時に死ぬと思ったけど死ななかったね」
「けどこのまま出血多量で致死量になるかもね…」
「ひとつ聞いていい…」
《なんですか…?》
「君はなんで俺を突き落とす時に躊躇したの?」
《何を言っているんですか?》
「じゃあ聞くよ?俺が君の家族や恋人、友人を本当に殺したとするよ?そして俺が瀕死で君の目の前に立っている 君は俺の事を心底憎んでいて躊躇して俺を殺そうとするでしょ?」
「俺なら躊躇なく殺せるけど?」
《殺すのがただただ怖くなっただけかもしれないじゃないですか?》
「そんなの憎んでいる相手に感じないと思うよ 少なくとも相手を殺した後にその恐怖心や罪悪感などが来ると思うよ?」
《正解です…》
《僕はあなたに復讐などする気もありません…ですがあなたを殺さないと…妹が殺されるかもしれないんです…》
《僕は数年前に火事で家と両親を失いました…そしておばぁちゃんの家に住むことになりました》
《おばぁちゃんは、戦争でおじぃちゃんを亡くしていて、母さんが家を出てからずっと1人で暮らしていました》
《僕はおばぁちゃんに寂しい思いはあまりさせないようによく遊びに行っていました だから両親を亡くした時におばぁちゃんの家に妹と一緒に住むことに決めました そして引っ越してからはおばぁちゃんは寂しい思いをせずに済むと思いました》
《けど、現実は残酷でした 僕たちがおばぁちゃんの家に引っ越してから数週間後におばぁちゃんは幸せそうに笑って息を引き取っていました 医者によれば寝ている時に心臓発作を起こしそのまま死んで しまったらしいです》
《それから僕達は孤児院で過ごすようになりました 孤児院の皆やシスターはとっても優しかったのを今でも覚えています》
《けどそんな幸せも束の間、孤児院にとある男たちが来ました 男たちはシスターにここにいる孤児全員を寄越せと要求しました》
《勿論シスターがそんな要求を呑むはずがなく断った だが男達はそんなシスターに腹を立てシスターを射殺した》
《そこからはというと酷いさまでしたよ… 孤児院にいた大人は全員殺され、逃げようとした子供たちも幼稚園児や小学生関係なく殺されました 》
《そして残ったのは僕と妹のみ 他のみんなは全員逃げ出そうとして殺されました 僕達は隠れてやり過ごそうとしたところ見つかったのでそのまま拉致されました》
《そして奴らは孤児院に火をつけ証拠を隠滅させ、僕に任務を与えてきました そしてその任務を達成出来なければ妹を殺すと言ってきました》
「そしてその任務が俺の殺害と…」
《はい、本当にすみません…僕のせいであなたを殺してしまって…》
「そんな泣かないの 自分の妹の命を守れたんだからそれでいいじゃん…」
《けど…!あなたには仲間が居たじゃないですか…》
「奏斗たちのこと…?」
《はい…僕達を攫った奴らはあなただけを殺せたらいいと言っていましたが、僕は一応あなたの近くの人について調べました》
《あなたは長い間裏社会にいて、こんな事を辞めて普通に暮らしたいって思っていたのにッ…!それなのにやっとできた友人達と別れるのに悲しくないんですか…?》
「そりゃあ悲しいよ 俺は数々の人を殺してきた 例え罪人だろうが人なのには間違いない だから俺は確実に地獄に落ちるだろうね…」
「そうなったらアイツらがこっちに来るまで俺は長くそして幸せに暮らせるように地獄で祈っとくよ」
《本当にすみません…あなたの夢を壊してしまって…》
「だから泣かないの」
「ジッーー」
《な 何ですか…?》
「いや、俺の中にあった最後の疑問が解けたみたい」
《最後の疑問ですか…?》
「そう 俺は1週間前からとある夢を見ていてね」
《夢…? どんな夢ですが…?》
「その内容はほとんど覚えていないけど眠っている俺の傍でずっと泣いている少年が居たんだ」
「泣いている少年の正体は君で、あの夢はこの事を指していたみたいだね…」
「そろそろ君もここから離れた方がいいよ」
《なんでですか…?》
「警察を呼んだんでしょ?なら警察はもう着いていて、今頃山の入口辺りを探索してるんじゃないかな?」
《…僕、警察が来るまで待ちます…》
「なんで?君は妹を助けたいんでしょ?これがそいつらに知られたら妹さん死んじゃうよ?」
《大丈夫です 僕が数日かけてアイツらを見ましたが、こういうことが初めてみたいなので警察と上手く協力すれば妹を助けられると思いますその償いをしたいんです 》
「そう…事情は奏斗に送ったからこれで奏斗も少しは理解してくれると思う」
《状況を送ったって…どうやって?》
「君に現れる前に実はスマホの方で音声録音してたんだ 遺言でも送ろうかなって思って」
「そしていまさっきまでの言葉を録音して奏斗に送った だから君の今の状況を警察はちゃんと理解してくれるはずだから」
《…ありがとうございます》
「あっ、そうだ もし奏斗たちにあったらこの手紙渡してくれる?」
《手紙ですか…?》
「そう…俺の遺言書」
《分かりました…必ず伝えます…》
「ありがとう…じゃ俺はもう眠るね」
「おやすみ」
《はい…おやすみなさい そしてありがとうございましたッ…》
警察<おい!居たぞ〜!
数年後
ーーーアキラ視点ーーー
あの事件から数年が経過した…
当時の私達はセラ夫が死んだことに頭が追いついていなかった
奏斗もセラ夫を殺したやつを必ず殺してやるなど言っていた たらいも今まで見たことの無いような怒りの表情を浮かべ涙を流していた
私もその時はセラ夫を殺したやつのありとあらゆるものを壊しその後に殺そうと思った
そう…奏斗のLINEに送られてきた音声を聴くまでは…
それからはその音声を警察に提供し、セラ夫を殺した犯人の妹を連れ戻すまでは犯人に協力した
そして犯人の妹の奪還も無事に終わり、犯人が収容される時にとあるものを渡された
そのとあるものはセラ夫が私達に書いた遺言書だった
VOLTの3人へ
これを読んでいるなら俺は何かしらの任務で死んでいるんだろうね
まぁ死んでしまったらお前達に少しの間会えなくなっちゃうし、視聴者とも二度と会えないから少しだけ寂しくなっちゃうね
だからといって早死にしてから会いに来ないでよ?
奏斗はお酒の飲み過ぎに注意したり、刺客とかが来た時に油断しないこと
雲雀は怪盗はもうほとんどしてないかもだけどランドリーの仕事で情報や物を取ってくる時は慎重に動いてね
凪ちゃんは潜入調査をする時にあまり深追いをしないこと、潜入するんだからそこはいわば相手のテリトリー同然なんだから見誤ったりしないで そしてもし請負人を続けて新しいエージェントを雇うならちゃんと仲良くするんだよ?
俺はお前らが生きている間も地獄で幸せに暮らせるように祈ってるから
けどもし来る時はちゃんと面白い話やそっちであった出来事とかちゃんと持ってきてよ
セラフ・ダズルガーデンより
これを読んだ後にANYCOLORに報告し、翌日ににじさんじの公式アカウントからセラ夫の事について公開された
そして数日間セラ夫の事について話題となった
私達にもセラ夫のリスナーや他のリスナーにセラ夫の死について聞かれることは数々あったが、配信でこの事については触れないといい、そしてこの事についてコメントした人はBANをすると注意喚起をしたがそれでも多くの人が配信やDMなどで聞いてきた
セラ夫が死んだことによって私達に責任を問うリスナーが増え、それと同時にアンチとなっていった
事件の詳細なことまでは警察に犯人が未成年であるため話してはいけないと言われたので話すことが出来ないため弁明が出来ずじまいだ
おっと、あの時のことを思い出していたらもうこんな時間になってしまっていた
「さて今日は新しいエージェントとの対面ですか…ちゃんと仲良くしないとですね…」
そう思いながら私は外に出た
暑い…毎年夏になると思い出す
私達がVOLTACTIONとして表で活動を始めた時の事を…