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奏 〜教室にて〜
僕が座った時ちょうど先生が教室に入ってきた。
それから10分くらいでホームルームは終わり、次の授業は理科で移動教室だった。
僕は真奈と隼人を誘い、3人で理科室へと向かった。
隼人 〜理科室前にて〜
「理科室空いてないじゃん…」
「まじか…」
真奈と奏がそんな会話をしてるのを聞いて
「じゃあ教室に戻る?」
と言ってみたが、今日の理科は間違いなく理科室であるため戻っても意味は無いのだが。
すると奏が
「今日は絶対理科室じゃん!戻ったら無駄足なっちゃうじゃんかー!」
「まぁまぁ落ち着いて。しばらく3人で待っとこうよ?」
真奈がそんなことを言ってなだめていた。
しかし一向にクラスの人達が来ない。
もしや間違えたのでは?と少し思ったりしたが早く着きすぎた可能性もあるため少し待つことにした。
それから10分後、授業の始まり5分前になっても誰も来ないためさすがにおかしいと思い、自分は奏達に教室に戻ることを提案した。
「確かに誰も来ないし戻ってみよっか」
「……」
真奈が黙り込んでいる。自分は真奈に話しかけた。
「真奈?どうした?」
しかし真奈はなにか考え事をしているのかずっと黙ったまんまだ。
「おーい?真奈ー?大丈夫か?」
「真奈どうしたん?」
すると…
「あ!!」
「次の授業理科じゃないかも!」
「「え…?!」」
「さっきのホームルームで先生時間割が変わったとか言ってたじゃん!あれ理科のことだよ!」
奏が慌てて
「まじか!早く教室戻ろう!」
「急がないと!あと5分前だよ!?」
3人で走って教室へと向かった。
やはり真奈の言う通り理科は3時間目の国語と入れ替わっていた。
クラスの人達はまだ座っていなかったため目立つことはなかったが、3人とも息切れが酷く、持久走が終わったあとのようになっている。
「はぁー…かなりギリだったねー…」
「それなー…」
「今にも倒れそうだわ笑」
奏 〜放課後教室にて〜
「隼人ー何時頃部活終わるっけ?」
「6時頃かな?」
「了解。じゃあ6時半に駐輪場で待っとくな」
そう言って僕らは教室をあとにした。
奏 〜武道館にて〜
僕が着いた時には既に部長の雛田先輩が練習しており、かっこいいなと思いつつ急いで準備を始めた。
もう1人久紗先輩という女性の先輩がいるのだが今日は休みらしく、雛田先輩だけが練習していた。
着替えも終わり、練習に入る前に先輩と2人で話をした。
「剣道部さ、俺たち合わせて5人しかいないじゃん?それと2年生いないしさ、俺と久紗が引退したらあとは奏達3人になるんだよ」
「だから次部長になるの奏がいいと俺思うんだよね」
「…え?!僕がですか…?」
「そうそう」
「でもなんで僕なんですか?」
「奏はみんなをまとめられるし、しっかりしてるしさ、だから俺は奏に部長になって欲しいんだよ」
「そうなんですか。ありがとうございます」
「久紗も奏がいいって言ってたし」
「…っ!ほんとうですか?!」
「ほんとほんと笑」
「嬉しいです!!」
「ほんと久紗に憧れてるんだな笑」
「はい!」
僕は久紗先輩に憧れており、いつか久紗先輩のようにかっこよく、女性らしく、優しくなりたいと思っていた。
もちろん雛田先輩も憧れているが。
「んで、このことは顧問の先生にも話してあるから、俺らが次の大会で引退してもしっかり剣道部引っ張っていってくれよな!」
「はい!頑張ります!」
僕は元気よく返事をした。
次の大会で引退と言われると先輩達とあまり長くいられないことを感じてしまい少し寂しくなる。
そんなことを考えていると先輩が
「じゃあ部活始めるか!」
「はい!」
僕は今日の部活はなんだか楽しそうな気がした。