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「ライラ……私、ユージーン王と婚約破棄することになったの」

「……え?」

リタの大きな目が、驚きでこぼれ落ちてきそうなほど開かれた。

「ど、どうして?こんな急に……いったい何があったの?」

前のめりになり、少し早口でリタが尋ねてくる。

いきなり婚約破棄なんて話、動揺もするだろう。

いたたまれなくて俯いた私に詰め寄るように、リタが強い力で腕を掴んできた。

「もしかして、ユージーン王に告白したの? それでうまくいかなかったのね?」

沈む私の雰囲気でそう考えたのか、断定する口調だった。

私はブンブンと首を横に振る。

「違うの、ライラ。ユージーン王に気持ちは伝えてない」

「なら……」

「ここ最近、私にいろいろあったのは知ってるでしょう?」

“それが何か?”と言いたげに、リタはこくんと頷く。

「……この前、私を守ってユージーン王が怪我をしたの」

話しながら倒れたユージー************

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身代わりで嫁いだ冷酷国王は初恋相手でした

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