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アメロシとなります。自己満なのでキャラ崩壊など気にしてません。ご容赦ください。

アメリカ視点です。


【政治的煽動や戦争支持、歴史への冒涜等の意図はありません。】


























先日ポストを確認した時。国連から、パーティーへの招待状が珍しく届いていた。

普段滅多に集まって騒ぐようなことは滅多にしないのに珍しいな、なんて思った記憶がある。それが理由で浮かれていたのか。Iは待ち時間よりも随分と早い時間に家を出た。

それが間違いだった。



この時間には珍しく、バケツをひっくりかえしたみたいなにわか雨が降ってきた。あまりにも都合の悪い天気に嫌気が差した。

手元に持っていたメモ帳やスマホが濡れるのだけは嫌で、自分の上着でそれを包んで急いで国連の家に向かった。

本当はもっと菓子だのなんだの、買い物を沢山して。余った時間で準備でも手伝うつもりでいたのに。

それ以上長く考える暇はなくて、急いで国連の家に駆け込んだ。



到着してすぐのこと、濡れた体をどうしようかと悩んでいた。

随分と早く来たのが仇になった、まだここには他の国は居ないだろう。身体を拭くことも出来ない。だからと言って濡れたまま部屋に上がるのもどうなのか。

途方に暮れかけた時、奥の部屋から誰かが顔を覗かせた。

国連か?と思ったのも束の間、シルエットがまるで違う。随分と早い時間に着いたというのに、彼はそこにいた。

最大の領土を誇る社会主義の冬国、ロシアだった。



ロシア本人も「何故いる?」と言わんばかりの目で見てきたが、すぐに奥に引っ込んでしまった。

タオルでも持ってきてもらおうと思ったのに、と思っていた矢先。大きなバスタオルと、白いタオル。恐らく彼のであろう替えの服を持って、すぐこちらへと帰ってきた。

畳まれたそれを片手に、彼は開口一番、


「…何をしてるんだか、風邪引くだろ…」


と、小言を言ってきた。


「しゃあねえじゃん!?予報にもなかったにわか雨だったんだし…!」


その小言に反発する形でそう言うと、彼は呆れたようにため息をつく。

その直後。彼はタオルと替えの服を床に置き、腕と一緒にバスタオルを広げた。


「ほら。」


と、彼はさも当然のようにバスタオルを両手にそう言って、Iを拭く準備をしている。

流石に断ろうと思うも、その思考よりも先だったのは彼の行動だった。サングラスを盗られたかと思うと同時に、懐に軽く包まれる。そのまま彼は頭を撫で回すようにIを拭き始めた。


「傘でも買えばよかったのに。馬鹿だなぁ…」


彼のその言葉に言い返そうと、バスタオルの中に埋もれていた顔を上げる。

やんちゃな子供を見るような、呆れたような困ったような。


その青色の瞳に、妙な妖しさを感じた。

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