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「ほな、寝るのはママと一緒で、絵梨とおばちゃんとたこ焼き食べるのは?」
「たべるっ!」
「決まりやな。買い物とお迎えにじいじ、車出してくれる?」
「お姉ちゃん、ありがと…お父さんも……ちょっとじゃないくらい困って…」
「ああああ、直美、おかえり」
あ、で私の言葉を遮った父は、理由は分かっていなくても弁護士に会うくらいのこと、亜優に聞かせるな、と言いたいのだろう。
「ただいま…えっと…亜優、絵梨ちゃんとたこ焼きええなぁ。絵梨ちゃんのお兄ちゃんは、誰?覚えてる?」
「えりちゃんとたぁくん!!」
新幹線で寝ていた亜優は元気いっぱいで、すぐに手を振って出掛けて行った。
「直美、お昼は食べたん?」
「新幹線でパン食べた。ごめんね、急に…」
「急にでもないことがあったんやと思うけど…はぁ…ビックリするわ。でもまあ、亜優も元気そうやし、直美もしっかりとした顔してるし、アオちゃんはもうすぐ来てくれるし…」
お茶をコップに入れながら、母は私に何があったか聞いてもいいものかと、迷っているようだった。
「アオちゃんに相談せなアカンと思う…DVかなって………ハルくんから逃げんとアカンって思うことがあった…ずっと…」
「……帰ってきてくれてよかったわ、直美…アンタもまだ若いし亜優も小さいし、この先が長いんやから、DVって…逃げて正解や」
「うん…でもここはすぐにバレるに決まってて、逃げたことにならへんからアオちゃんって思った」
しばらくして来てくれたアオちゃんに言われて、母は1時間くらい家を出た。
そして私は、これまでの夫婦間のことを思い出せるだけ吐き出す。
それは、すごく苦しい作業だったけど
「直美さん、まずケガはない?今聞かせてもらったことは、DVのなかでも性的暴力になるのね。身体的暴力も同時に受けるケースもあるし、性的暴力を受ける間にケガをする時もあります。今、病院へ行きたいようなことはない?」
と、アオちゃんに聞かれた。
ブンブンと首を横に振りながら、自分がどれだけ危険な目に合っていたのかと実感して、震えながら涙が止まらなくなった。