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注意この話は私の妄想の中の話です。ご本人様には関係ないため迷惑行為はご遠慮ください。
また、BLやnmmnを悲観的に見てしまう方やルールを守れない方は閲覧をご遠慮頂いています。
もし、話の内容が被っていたりしたらすみません。
キミトスが可哀想
でも、これが1番書いてみたかった。
「あ~痛ってぇ~」
キミトスは地面に仰向けになり、空を見上げていた。
島取りの最後の最後で集中砲火を浴び、満身創痍になってしまったのだ。
「個人医を呼ばないと……」
R
筋を長押しして個人医を呼び出す。
数分後、バイクのマフラー音と共に来たのは白菜色の髪色をしたぐち逸。
「えっ、ぐち逸!?」
思わず声を上げる。
――来てくれた。やっぱり、ぐち逸は俺のことが好きなんだ。
そんな錯覚を胸に、キミトスは少しだけ頬を緩めた。
「あ〜……キミトスさんですか」
「ぐち逸、やっぱり来てくれたんだね。嬉しいよ」
「……まぁ、仕事なんで」
淡々と答える声に冷たさが混じっていることに、キミトスは気づかない。
ぐち逸が治療を進めている最中、ふと肩に乗っている小さなピンクのうさぎが目に入った。
「それはなんだ?」
「これですか。……無理やり渡されたんですよ」
「そうか……」
キミトスは少しの違和感を覚えながら治療は受けたが、それは膨らんでいくばかりであった。うさぎに触れようとした時、ぐち逸の手が無意識にピタリと止まった。
一瞬だけ鋭く睨まれ、キミトスの背筋に冷たい汗が走る。
――なんだ、この感じ。
治療が終わり、ぐち逸は無駄のない動作で立ち上がった。
その時、キミトスの脳裏にある光景がよぎる。
さっき戦場で見た、868の仲間たちの姿。
肩に――同じピンクのうさぎをつけていた。
「……まさか」
息が詰まる。
「ぐち逸、お前……」
縋るような声に、ぐち逸は振り返らない。
ただ冷たく、いつもと変わらぬ声で告げる。
「もう大丈夫ですか。……じゃあ、行きますね」
バイクの音が遠ざかる。
残されたキミトスは、胸の奥に渦巻く不安を振り払おうと空を仰いだ。
――きっと気のせいだ。気のせいであってほしい。
そう繰り返しながらも、肩に乗っていたピンクのうさぎが脳裏から離れなかった。