【桃side】
勢いで家から飛び出てきちゃった…
かと言ってすぐ戻るのもなぁ、
桃「あれ?」
気付いたら俺は大きな木の前に立っていた。
勿論来た事は無い。
桃「やばい…迷子かも。」
翠「君大丈夫?」
桃「え、?」
こんな森みたいな所でさらに夜なんだから人は居ないと思っていた。
翠「驚かせちゃったね。君の名前を聞いてもいいかな?」
桃「えと…らんです。」
翠「じゃあらんらんだねっ!」
桃「らんらん…?」
翠「うん!あ、俺はすちね。」
桃「じゃあ…すっちーだね。」
なかなかセンスいいかも。
桃「よろしくね!すっちー。」
翠「よろしくねって言いたい所なんだけど…」
翠「ここにはもう来ない方がいいよ。」
桃「えっ…なんで?」
翠「それは言えないよ、笑」
桃「うぅっ、そっかぁ〜」
意外とここ居心地いいのに、
翠「もうそろそろ帰った方がいいんじゃない?」
桃「そ、そうだね笑」
とりあえず帰るか…
桃「すっちー”またね”」
翠「”またね”か…」
あれから俺は一週間経っても、一ヶ月経っても行き続けた。
翠「もぉ〜らんらん!また来ちゃったの?」
桃「別に来てもいいでしょっ!」
翠「だめなんだってばぁ〜!」
桃「じゃあ一つ聞いてもいい?」
翠「いいよ、?」
桃「すちっていっつもここにいるよね?来ないでって言ってるけど本当は俺に来て欲しいの〜?」
翠「…」
翠「俺だってらんらんと毎日会いたいよ。」
桃「え、?」
翠「でも俺がいつ消えるか分かんないからさ…?」
桃「『消える』ってどう言うこと?!」
翠「実は俺さ。」
翠「もうこの世には居ない存在なんだ。笑」
桃「えッ??」
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