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勇者×魔王パロ
日常組様の動画「茶番しかない勇者の冒険」の続きみたいな感じです
この話はBL要素を含むので苦手な方はご注意下さい
kr・・・「」
tr・・・『』
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tr side
クロノアさんから逃げるようにして俺は魔王城の外へ出た。別に帰るつもりは無かったけど、1人になりたかった。
俺だってこんな喧嘩をしたくてクロノアさんに相談しに行った訳じゃないし…、どうしたものか、と考えていると、何やら声が聞こえてきた。
話し声、のようなもの。でも、クロノアさんな訳ない。あの人は、滅多に魔王城から出ないから。恐る恐る声のする方向に行って見ると、魔王城の門の前で屯する人影が数人見えた。
物々しい鎧を着ていたから、所謂勇者というやつだと思った。
喧嘩をしている事も忘れて、俺はクロノアさんに知らせなきゃ、と駆け出そうとした、のが悪かった。
勇者達が此方を向くのが分かった。気付いた時には、俺は奴らに押さえ付けられていた。
“人間?でもちょっと魔力纏ってる気がするし…。君、何者?あっち側?”
リーダー格っぽい、如何にも勇者といった男が問う。
魔力纏ってる?クロノアさんと一緒にいたから?でも…
『俺は、ただの人間ですっ』
息を切らしながら答える。
“こんな禍々しい魔力なのに魔王と無関係なわけないじゃん。ひょっとして魔王に騙された人間?”
騙された?何だ、コイツら。クロノアさんを悪者みたいに。
『お前ら、クロノアさんのこと何も知らないんだな、馬鹿野郎共』
それを聞いた途端、奴らは、明らかにイラついた顔になった。
“魔王の事、名前で呼んでんの?その台詞が俺は魔王に騙されてますっていう肯定じゃねぇか。そっち側なら俺らも遠慮なくお前のこと殴れるけど”
言った途端、押さえ付けていた手を離したかと思うと、その手で殴って来た。
『クロノアさんがお前らに何かしたか⁈ただ魔王ってだけで決めつけて‼︎あの人はお前ら何かよりもよっぽど勇者だぞ‼︎』
殴られたことはどうでもいい、クロノアさんが侮辱されたことに腹が立って言い返してやった。ついでに、1発パンチをお見舞いしてやる。
でも、鎧を着ている奴に素手が適う訳がない。
俺の発言と行動で怒りが頂点に達したらしい奴らは俺のことをめちゃくちゃに殴ってきて、剣も使ってきて、俺は気絶寸前だった。
クロノアさん…、助けて。喧嘩した分際で何を言っているのか。絶対に来ない、と分かっていても、心の底では少し期待していた。
「トラゾーっ!」
幻聴だろうか、薄れ行く意識の中で聞こえるはずがない、と思っていた声を聞いた。
・ ・ ・
kr side
トラゾーが去って行った後の部屋で考え込んでいると、何者かの侵入を感じた。
視てみると、物々しい如何にも勇者御一行みたいな奴らがいた。その少し離れたところに別の気配があった。
「トラゾー…?」
どこに行ったかと思ったら外にいたのか。暫く視ていると、奴らがトラゾーに気付いたようだった。瞬間、奴らはトラゾーを地面に叩き付ける様に押し付けた。
「はっ…⁈」
反射的に椅子から立ち上がり、扉の方へ走る。喧嘩していたことも忘れて、トラゾーを助けなきゃ、という一心で走った。
勢いよく扉を開けて叫ぶ。
「トラゾーっ!」
俺が視界に捉えたトラゾーは、気絶している様だった。殴られた跡とか傷があって、奴らの手や剣が少し血で汚れていて。奴らがやったというのは、明確だった。
“あれ?魔王様じゃん!こんな人間の為にノコノコ出てくるなんて、本当に大事だった感じ⁈この人間の勘違いじゃ無かったんだ”
リーダー格っぽい男が煽る様に言う。
落ち着け。また、堕ちる訳にはいかないだろ。
奴らを追い返すだけだ。
自分に言い聞かせる。
でも、みた感じそんなに強い訳では無さそうだったからダメ元で帰ることを促してみる。
「帰ってくんないかな?君たちじゃ俺に勝てないと思う。俺も無駄に命を奪いたくないし、君たちも死にたくないでしょ?」
“あぁ⁈お前に負ける訳ねぇだろ‼︎人間連れてる魔王なんて強い訳がねぇ!虚勢張んな!”
事実を述べただけなのに嘘だと思われたみたいだ。1回の会話だけでも分かった。これは説得して帰らせるのは無理だ。
あんまり気は進まないけど、戦うしかない様だ。
「分かった。そこまで言うんならやるよ。怪我しても文句言うなよ」
“怪我なんてする筈ねぇよw”
やっぱり舐められてる。とっとと片付けてトラゾーを助けないと。この前は助けて貰ったから、今度は俺が。
少し強めの攻撃魔法を繰り出すと、目の前にいた筈の勇者様御一行は倒れていた。
「やっべ…、ちょっと強すぎたかな」
何はともあれ、全員気絶しているようだったので、トラゾーを抱えて魔王城の中に入る。
奴らが起きた時、また攻撃されないよう、しっかり結界も張って。
#○○の主役は我々だ!
*もちもち丸*
15,577
#日常組
にち
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コメント
1件
やっとタイトル回収……! 「今度は俺が」ってクロノアさんの決意がもう切なくてたまらなかったです。 喧嘩して飛び出した直後に絡まれて、それでも「クロノアさんを悪く言うな」って反撃するところ、トラゾーくんの真っ直ぐな想いが痛いほど伝わってきました。 駆けつけるクロノアさんも、前回は助けてもらったから今度は自分がって……もうこの二人、お互いのこと大事に想いすぎて尊すぎる……。