テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
今回もすちみこです〜!
注意⚠️
nmmnの作品となっています
地雷様、純枠様はお帰りくださいm(_ _)m
・病気ネタ
・すちくん目線
それではスタート〜
━━━━━━━━━━━━━━━
6歳の頃、写真家のおじいちゃんにカメラを譲ってもらった。それが嬉しくて嬉しくて、ずっと何かを撮って回っていた。「写真は時間を残す魔法だよ」そうやっておじいちゃんに言われてから、さらに俺は写真を撮ることに夢中になった。シャッターの音は、いつだって俺を幸福感に満たしてくれる。
︎︎゙パシャ
俺はいつものようにみこちゃんにカメラを向けてシャッターを押した。
黈「また撮ってる。」
翠「いいじゃんwみこちゃん写真映えするし」
黈「そうかな〜?」
みこちゃんと俺は高校2年生の幼なじみだ。
俺はあの時貰ったカメラをいまだに持ち、写真を撮り続けている。
みこちゃんはカメラを向けたらいつだって笑ってくれる。 俺はその笑顔が大好きだった。
黈「もっといい人撮りなよ」
翠「いや、みこちゃんが1番いい」
黈「なんそれw」
こんなたわいも無い話をするのが毎日の楽しみだった。 この時間が永遠だったらいいのに。
…そんなことを考えるくらいには、俺はみこちゃんに惚れている。
『またみことくん休みだったね』
『やっぱあの噂ほんとなんじゃない?』
翠「…」
セミの声が鳴り止まない、暑い夏の始まり。
みこちゃんは突然学校を休むようになった。
クラスメイトたちはみんな「重い病気らしい」と噂をしている。
『家行ってみる?』
『私らが行っても迷惑でしょw』
翠「…」
みこちゃんの家…行ってみるか。
”ピーンポーン
母「あれ?すち君?」
母「どうしたの?」
翠「あの、みこちゃんいますか?」
母「…」
そう言うと、みこちゃんのお母さんの表情が微かに曇った。
母「みことからは何か聞いてない?」
翠「はい」
母「…そう」
母「…みことは今入院してるの」
翠「え…?」
その言葉を聞いたの途端、血の気が引いた。 噂は事実で、みこちゃんは入院していた。
翠「…病院の場所と部屋教えてくれませんか?」
母「もちろん。顔見に行ってあげて、w」
”コンコン
黈「…はい」
翠「俺。入っていい?」
黈「え、すちくん?」
翠「うん」
黈「…どうぞ」
”ガラガラ
黈「…母さんから聞いた?」
翠「うん、ごめん勝手に聞いて」
黈「ううん。来てくれてありがと、w」
そう言うと、みこちゃんは少し辛そうに笑った。
黈「…珍しい病気なんやって」
黈「治る可能性はあるけど、長い治療になるらしい」
翠「…そっか 」
翠「頑張ろう。」
翠「俺もお見舞い来るから」
黈「うん…w」
それから俺は毎日のように病院に通った。
病室から見える空。
学校帰りの夕焼け。
道に咲く小さな花。
色んなものを撮っては、毎回みこちゃんに見せた。みこちゃんはいつも写真を見て嬉しそうに笑っていた。
それが俺のシャッターを押す理由になった。
黈「ねぇ、俺も撮って?」
いつも通りみこちゃんに写真を見せると、そう言われた。
翠「もちろん、w」
黈「でも、元気そうに撮ってな」
俺は笑って頷いた。
レンズ越しのみこちゃんは少し痩せていても、
世界一きれいだった。
”パシャ
その1枚を見てみこちゃんは小さく笑った。
黈「俺、まだ生きてる。 」
紅葉も始まり、涼しい秋がやってくる頃。
みこちゃんの病状は悪化していた。
交わす言葉も減り、点滴の数だけが増えていく。
それでも俺は毎日写真を持っていった。
翠「今日はイチョウ」
翠「今日は初雪」
翠「今日は日の出」
みこちゃんは1枚1枚をまるで宝物のように見つめた。それがただ嬉しかった。
ある冬の日のことだ。
黈「すちくん。」
翠「ん?」
黈「もし俺がいなくなっても、写真は撮り続けてね。」
翠「…そんなこと言わないで」
黈「お願い…w」
みこちゃんは弱く、小さく笑った。
黈「写真は時間を残せるんでしょ?」
言葉を出せず、涙ぐみながら頷く。
黈「俺はいつでも写真の中にいるよ」
その出来事から数日後。
みこちゃんは静かに息を引き取った。
「写真は撮り続けて」それがみこちゃんからの最後のお願いだった。
みこちゃんの病室の机には、1冊のノートが残されていた。ノートには俺が撮った写真がいくつも貼られていた。最後のページだけ、俺へのメッセージだった。
──────
すちくんへ
俺はすちくんが好きでした。
直接言えなくてごめん。ずるくてごめん。
本当はすちくんの隣を歩いて、ずっと一緒にいたかった。でも、俺は多分そろそろ死んじゃうと思う。… それでも、写真の中の俺は永遠だから。
ずっと笑顔で、幸せだった俺だから。
俺のことは振り返らず、すちくんはすちくんの道を歩んで幸せになってね。
大好きだよ。
──────
全てを読み終える頃には、俺は泣き崩れていた。
翠「…俺も、大好きだよ。」
届かない想いが口から溢れ出した。
10年後、俺は写真家になった。
今日は初めての個展。
タイトルは「永遠の君」
会場の奥には1枚の写真が飾られている。
病室で笑う少年。窓から差し込む柔らかな光。
その笑顔だけは、病気にも奪われなかった。
閉館後。
俺は誰もいない展示室で、その写真に向かって微笑む。
翠「今日も撮ったよ」
返事はない。
だけど、 窓から差し込む夕日が写真を優しく照らした。
まるでみこちゃんが、
「見せて」 と笑ったような気がした。
翠「大好きだったよ」
写真の中には、変わらず笑う少年がいた。
コメント
1件
え、ちょっと待って……これ、泣くやつじゃん😭💦 「写真は時間を残す魔法」って冒頭からもうエモすぎるし、病室で撮ったみこちゃんの笑顔が永遠に残るって設定が胸に刺さりすぎる… 最後の「大好きだったよ」で完全にやられた。心臓ギュッてなった。 しゃけさん、尊すぎて言葉にならないっす…✨
#雑談
しゃけ
25
たむ
5,688