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ゾム視点
悪口がピタリと止んだ。
トントンに相談した翌日のことだった。
…頼りになり過ぎて逆に怖いくらいだ。
でも、
次は無視されるようになった。
話しかけても、誰も反応も、応答も、相槌も、見向きさえしてくれない。
構ってほしかった。その欲求とは裏腹に、無視という非道な虐めは酷くなっていった。
その状態は、一時的ではなかった。
その日から、悪口を言われなくなってから、ずっと。
俺は、周りから無視され続けた
「おはよう」
返ってくるのは冷たい視線だけ。
「訓練場…一緒に行かへん?」
相手は去っていった。
何か、悍ましいものを見るような目でこちらを見て。
俺は、
記憶を失って、この軍のことを忘れてしまった。
全部、見覚えの一つもない。
幹部の人達は皆仲間だと、言われた。
けど、
話しかけられることは極稀で、
こちらから話しかけても反応はどこか寂し気で、
孤立したような気分だ
▷
約2週間が経った。
兵士達からは無視され続け、それが普通になった。
もう、何とも思わないし、何も感じなくなった。
幹部との仲も、 あまり深まらなかった。
食事の時は、同じテーブルにいるのに、どこか自分の周りに境界線が引かれていた。
そんな生活が続いて。辛くも思わなくなって。
いつしか、
表情を失い、感情が薄くなり、人間不信になった。
目からは光が消え、フードを被って生活するようになり、
人の目を見て話せなくなった。
トントンと大先生は優しくしてくれていた。
本当に一からこの組織のことを教わった。
でも、この2人とも、目を見て話すことはなくなった。
▷
戦争が近づいているらしく、基地の中は忙しなくなった。
親しかった二人ともあまり会わなくなり、俺自身も戦争に向けて訓練に徹した。
慌ただしい日々が続き、戦争の1週間前。
?,「…大丈夫、ですか」
誰かが声をかけてきた。名前は分からなかった。
俺にとっては、はじめましての人だ。
その人はショッピと名乗った。
俺のことを心配していた。
幹部とまともに話すのは久しぶりだった。
shp「今のゾムさんは、昔のゾムさんと似てます。」
昔の自分のことも、忘れてしまったのだ。
似ていると言われても…
shp「無口で、人と目を合わせず、無表情で…」
shp「トントンさんから拾われたときと、同じやった…」
自分の耳を疑わざるを得なかった。
あの懐かしさは、過去の記憶によるものだった。
だとすると、意識回復の時に見たあの記憶は…
俺のものだった、のか。
じゃあ、俺は…
拾われる前は、何処にいた?何をしていた?
「ぁ…っ、…あぁ…っ…ぅ゙ッ…」
考え始めた途端、急に目眩がした。
痛々しい記憶が脳裏を過った。
重苦しい鎖の音、怒号、助けを求める悲鳴、泣き叫ぶひ弱な声
目の前には血の海が広がり、
気持ち悪いくらいに傷口から流血している。
赤黒い血、暗い隔離された檻、
段々と、痛ましい記憶ばかりが鮮明になってゆく。
違う。
今思い出したいのは…こんなものじゃない。
記憶を失う前の、俺は…こんな酷い生活じゃ…
なかった…、のか…? 本当に…?
あぁ、もう 過去が…分からない、から
何も信じられないやないか
わこマリ。
シリアスに戻せたかな…?
やっぱりシリアス書いてる方が楽しいわ(狂人すぎるw)
第五話でさ、遠足ムーブルンルルン♪のテンションだったのに…
第六話でゾムさん一気に壊れてるし。
展開が急過ぎるー。
頑張ってついてきて下さいっっ!!
(俺も頑張りますんで。)
よければ、♡、フォロー、コメント
よろしくお願いします!!
おつマリ。
コメント
4件
ゾムが心配…
ゾム〜(´;ω;`) 続き楽しみ✨️(´。✪ω✪。 ` )