テラーノベル
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ある日の夜――
屋敷の空気は、異様なほど張り詰めていた。
誰も無駄口を叩かない。
地図、武器、配置。
すべてが淡々と確認されていく。
その中で、
向井もまた、珍しく口を閉ざし、
真剣な眼差しで作戦に目を通していた。
🧡(……ここで終わらせる)
静かに、拳を握る。
そして――
🧡「必ず、倒します」
短く言い残し、立ち上がった。
その背中を、
宮舘は無言で見つめていた――
──────────────
翌日の夜───────
冷たい風が吹き抜ける。
敵組織の拠点前。
重苦しい静寂。
♥️「行くぞ」
低い声。
次の瞬間――
銃声が夜を切り裂いた。
バンッ!!
一斉に撃ち合いが始まる。
火花が散る。
怒号、
足音、
血の匂い。
向井は迷いなく前へ出る。
次々と敵を倒していく。
その動きは、やはり異常だった。
速い、そして正確だ。
しかし、どこか――感情がない。
🧡(…足りない)
🧡(こんなんじゃ、足りない)
敵を撃ち抜きながら、
奥へ、奥へと進んでいく。
♥️「向井、出過ぎだ!」
背後からの声にも、振り返らない。
そのとき――
カチ、と小さな音。
🧡「……っ」
一瞬の遅れ。
影から現れた敵が、至近距離で引き金を引いた。
バンッ――
鈍い衝撃。
身体が、ぐらりと揺れる。
🧡「……っ、」
腹部から、じわりと熱が広がる。
膝が崩れ落ちる。
♥️「向井!!」
宮舘の声が、鋭く響く。
🧡「……っ、」
血が口元からこぼれる。
それでも――
🧡「たいしたこと……ないです」
無理やり立ち上がろうとする。
だが、もう身体は言うことを聞かない。
敵が銃を向ける。
その瞬間――
バンッ!!
宮舘が撃ち抜いた。
静寂───────
一瞬だけ訪れる、間。
駆け寄り、向井の身体を支える。
温かい血が、手に広がる。
♥️「無茶しすぎだ」
🧡「……すみません」
弱々しく笑う。
その顔は――
初めて見るほど、脆かった。
🧡「早く……」
🧡「終わらせないと…」
その瞳の奥に、
なにかを隠したまま――
──────────────
♥️「何を、そんなに焦っている」
低く、押し殺した声。
🧡「……」
🧡「俺の兄は昔…この組織にやられました」
呼吸が乱れ、言葉が途切れる。
傷口から血があふれ出す。
♥️「……兄?」
わずかに眉が動く。
🧡「俺は……涼太さんのこと……」
🧡「ずっと前から、知ってました……」
♥️「…お前、まさか───────」
つづく。
コメント
10件
えええ!!ここで終わりですか?笑 楽しみ🥹
なるほど〜🙂↕️🙂↕️