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🦈「……ごめ、」
こさめが震える声で呟く。
でも最後まで言えなかった。
すちが泣いてる。
それだけで胸が苦しい。
すちは涙を拭おうともせず、
こさめの頭を撫で続けていた。
🍵「こさめちゃんはさぁ」
掠れた声が落ちる。
🍵「もっと自分のこと大事にしなよ」
🦈「……」
🍵「忘れてまで助けるの、違うよ」
優しい言い方だった。
怒鳴りもしない。
責めもしない。
だから余計につらい。
こさめは唇を噛む。
🦈「……でも」
涙で滲む視界の向こう。
すちはちゃんと生きてる。
呼吸してる。
笑ってる。
それだけで、
後悔なんてできなかった。
🦈「だって、すちがいなくなるのやだった……」
声が子どもみたいに震える。
🦈「こさめ、すちいないの無理だもん……」
その瞬間。
すちの表情がぐしゃりと崩れた。
🍵「……そんなこと言わないでよ」
泣き笑いみたいな顔。
🍵「俺、余計死にたくなくなるじゃん」
その言葉に、
こさめの涙がまた溢れる。
すちはゆっくり身体を起こした。
まだ本調子じゃないのに、
無理してるのが分かる。
🦈「すち、起きなくていい!」
🍵「いいから」
弱々しく笑って、
すちは両腕を広げた。
🍵「おいで」
その一言で、
こさめの心がぐちゃぐちゃになる。
こさめは堪えきれず、
ベッドへ飛び込むみたいに抱きついた。
細い身体。
でもちゃんと温かい。
すちは少し苦しそうに息を吐きながら、
それでも優しく抱き締め返した。
🍵「……こさめちゃん」
耳元で名前を呼ばれる。
🍵「俺、生きたいよ」
その声は小さい。
でもはっきりしていた。
🍵「こさめちゃんと水族館行きたいし」
🍵「もっと一緒にいたい」
涙が止まらない。
すちはこさめの髪へ顔を埋める。
🍵「だから、もう一人で決めないで」
その言葉が、
胸の奥へ深く刺さった。
こさめは泣きながら、
何度も頷くことしかできなかった。