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〜side葛葉〜








俺は小柳が好きだった


出会ってすぐ‥‥一目惚れだった



それは俺の親友も同じだった



俺が恋愛に疎い間、小柳は親友と恋人になった



俺達3人は元々仲が良かったから付き合っていても関係は切れなかった


3人でも一緒に居られればそれで良かった



それから何年過ぎても俺は新しい誰かを好きになることは無かった






そんなある日


スマホに見知らぬ番号から着信があった


いつもなら知らない番号は出ないのに、その日は気まぐれに通話ボタンを押していた


それは街の中にある総合病院からの連絡だった



俺は急いで病院に向かう

救急の入り口から案内された場所に向かった


忙しなく先生や看護師が動き回る


その中の1つの自動ドアが開き、俺の前をストレッチャーが通りかかる



「‥‥小柳!」


「ご家族の方ですか?」



俺は事情を説明して看護師に状況を教えてもらう



「頭の縫合は終わりましたので今から脳の検査を行います。終わり次第連絡しますね」



ストレッチャーに乗せられた小柳はエレベーターに乗り連れて行かれた


青ざめた顔

血のついた服


どの程度の傷だったのか‥‥

何も聞かなかった



また違う自動ドアが開く


そこに居たのは‥‥




「‥‥叶っ!」


「先程連絡した方ですか?」


「そうです!」




叶は小柳よりも酷い傷なのは見て分かった


叶の前には青い手術着を着た先生が2人‥‥



俺の声を聞いた叶は酸素マスクに手をかけ、俺に話しかけて来た



「叶!お前大丈夫なのか?」


「すいません、今‥‥」



話しかけるのを止められる

が、もう1人の先生が耳打ちをして何か話をしている



「少しだけならどうぞ」



そう言い、数歩離れた場所に背を向けてくれた




「‥‥‥‥叶」


「‥‥葛葉‥‥僕に何かあったらロウの事頼める?」


「何かってなんだよ!」


「今日ね、2人で病院行ってきたんだ。そしたら赤ちゃん出来たって‥‥僕が‥‥パパになれなかったら‥‥葛葉‥‥なってくれない?」


「は?‥‥なれねぇよ‥‥そんなの」


「葛葉、ごめんね‥‥最後のお願いだから‥‥ロウと赤ちゃん‥‥守って‥‥」


「すいません、手術の準備が出来ましたので」



そういうと叶はオペ室に運ばれていった




何でめでたい日に不幸が起こるんだ!

ロウはお前が居なかったら‥‥‥‥


いや、きっと手術は成功する

あんな事俺に頼んで焦ってアイツは戻って来る



だが、叶は戻って来なかった



そしてその話を俺と先生がしている時、たまたま聞いてしまったロウは気を失い、目を覚ますと記憶が無くなっていた


心因的なものか

外傷的なものなのか‥‥


外傷的な場合は戻らない事もある


そんな状態の小柳にまた叶の話をしても良いのか?


ストレスになり母体に影響がないとはいえない





だから俺は決めたんだ









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