『屋敷のウラで…』
ミノタウロス(ミノタ)「さぁ、
どうする?玉にできないようだぞ?
」・肩にオノを乗せて言った
村長「くっ…!」・白髪の男が、電動の
泡立て器を手に、ミノタと対峙している
ヒゲ男「村長…。」・心配そうな顔で、
前に居る白髪の男を見た
ダイアン「電動の泡立て器のことは、
いったん忘れよう。」・屋敷のカドを
曲がりながら、フィルに言った
フィル「そうですね。」・ダイアンの
あとに続いた
ミノタ「ん?」・ダイアンたちに
気づいた
ダイアン「あいつか…。」・ミノタを
見ながら走っている
ミノタ「なんだ、お前ら?」・こちらに
向かってくる、ダイアンたちに言った
ダイアン「倒せねぇ相手じゃ
なさそうだな。」・ミノタの前に来て
見上げた
フィル「えぇ。あのホネ(シノビー)と
大差ないですよ。」・ダイアンの隣に
来て言った
ミノタ「はっはっはっ!!何を
言うのかと思えば…。」・天を
あおぐように笑った
ヒゲ男「この人たちが、石柱にヒビを
入れただ。」・村長に耳打ちした
村長「ふむ…。」・ダイアンたちを
見ている
ミノタ「オレを倒せそうだと?
笑わせる!この、ミノタウロスの
『ミノタ』さまが負けるわけ…。」
「ドムッ!」
ミノタ「ぐっ!?」・くの字に曲がった
語り手「ミノタの、おなかに、バイスが
頭突きをした。」
バイス「・・・・・。」・ミノタを
にらんでいる
ミノタ「さっきの犬か…。よほど
死にたいらしいな(怒)。」・バイスを
見ながら、オノを振り上げた
ダイアン「兄ちゃん!そこの、
ふたりを!」・走りながら、フィルに
指示した
フィル「さっ、こちらへ…。」
語り手「フィルは、村長と、ヒゲ男を
誘導した。」
「ドカッ!」・ミノタのオノが地面に
突き刺さった
ダイアン「大丈夫か?」・バイスを
抱えて、ヒザをついた
バイス「ん。」・軽く、うなずいた
ミノタ「さて…。つぎは、
よけられるかな?」・オノを引き抜いて
、頭の上で回し始めた
村長「ミノタウロスと戦うのなら、
これを渡しておきます。」・フィルに
黄色い盾を託した
「ゴロゴロ…。」
語り手「ミノタのオノに合わせて、
カミナリ雲が発生した。」
ダイアン「やべぇな…。」・
カミナリ雲を見ながら、バイスを
降ろした
フィル「ダイアンさん!」・ダイアンに
黄色い盾を投げた
ダイアン「おう!」・黄色い盾を
受け取った
ミノタ「ふん!」・オノを振り下ろした
「ピシャーン!バチッ!」・カミナリが
落ち、それをダイアンが黄色い盾で
防いだ
ミノタ「まだまだ続くぞ。」・肩に
オノを乗せて言った
「ゴロゴロ…。ピシャーン、
ピシャーン!」・ミノタの周りで、
複数の落雷が発生する
フィル「わっ!?」・うしろへ跳んだ
ぷー吉「ふえ?」・背後で落雷が起き、
おすわりしながら、それを見た
「ピシャーン、ピシャーン!」
ダイアン「どうする?」・バイスを
自身のわきに寄せて、カミナリたちを
見ている
ミノタ「よそ見してると危ないぞ。」・
屈んでいる、ダイアンの胸を蹴飛ばした
ダイアン「・・・・・!?」・苦痛の
表情で地面に倒れた
バイス「おめ…(怒)!?」・ミノタを
見た
ミノタ「よっ。」・バイスを蹴飛ばした
バイス「っ…!?」・地面に倒れた
フィル「ダイアンさん!バイスくん!
」・心配そうに叫んだ
ミノタ「じゃあな。」・ダイアンを
見ながら、オノを振り上げた
ぷー吉「んんー…!」・4本の足を
地面につけて背伸びした
「フワフワ…。」・ミノタの頭上に
白い雲が来た
ミノタ「なんだ?この雲は?」・頭上の
雲を見て言った
「ピシッ!」・ミノタにカミナリが
落ちた
ミノタ「?」
フィル「・・・・・。」・ミノタを
見ている
ぷー吉「ふあ?」・なんで
効かないの?と思いながら、ミノタを
見た
語り手「ミノタは、カミナリを利用して
生まれた魔物である。そのため、
電気には、めっぽう強い。」
ぷー吉「・・・・・。」
「くしゅん!」・ぷー吉は、
くしゃみをした
「ボオン!」・ぷー吉のハナから
火の玉が出て、ミノタの背中に当たった
ミノタ「がっ…!?」・白眼になって、
のけぞった
バイス「ふん!」・ミノタの、おなかに
頭突きをした
「ドーン…!」・ミノタは、
あお向けに倒れた
若い男「・・・・・(驚愕)!!」・
屋敷のカドから、ダイアンたちを
見ている
村人たち「・・・・・。」・若い男に
同じ
語り手「村長とヒゲ男以外の村人たちは
、ミノタの最初の一撃で、
逃げ出していた(笑)。」
「ヒュポン。」・白い雲は引っ込んだ
ダイアン「げほげほ…。心臓が
止まるかと思ったぜ…。」・胸を
押さえながら、上半身を起こした
バイス「ふんふんふん!」・ミノタの
足に乱れひっかきしている
フィル「ぼくも!」・ミノタに向かって
走り出した
「ガンガンガン!」・フィルは、
倒れた、ミノタの胸を蹴り始めた
ミノタ「うっ…。」・眼を覚ました
「ドカドカッ!」・ミノタは、バイスを
蹴飛ばし、フィルを振り払った
ミノタ「一体、どこから…。」・
上半身を起こして、火の玉が
飛んできた方を見た
ぷー吉「ふあ(喜)。」・ちょうちょを
追いかけている
ミノタ「・・・・・。」・固まった
「ピラリン。」・ミノタは、
ちょっぴり、いやされた
「ガン!」
ミノタ「ぐっ!?」
ダイアン「よそ見してると危ないぞ。」
語り手「ダイアンは、ミノタの頭を
黄色い盾で叩いた(笑)。」
ミノタ「ふん!」・オノで、ダイアンを
攻撃した
「ガッ!」・ダイアンは、盾でオノを
防ぎつつ、うしろへ跳んだ
ミノタ「やれやれ、オレとしたことが…
。」・反省しながら立ち上がった
「カチャ。」・ダイアンは身がまえた
ミノタ「遊びは、終わりだ。」・オノを
振り上げた
「ピシャーン!」・ミノタのオノに、
カミナリが落ちた
ミノタ「ぬん!」・帯電したオノを
振り下ろし、地面を叩き割った
「バリバリバリ…!!」・オノから
電気が流れ出て、ダイアンへ向かった
「タッ!」・ダイアンは跳び上がった
ミノタ「ムダだぞ。」・オノを
抜きながら言った
「バチッ!」
ダイアン「っ…!?」・地面から
飛び出してきた電気に当たった
「ドサッ。」・ダイアンは地面に落ちた
ダイアン「うっ…。」・眼をつむって、
あお向けに倒れている
フィル「・・・・・。」・眼を
回しながら倒れている
バイス「・・・・・。」・地面に顔を
押しつけたまま、気絶している
ミノタ「さて…、トドメを
刺すとするか。」・肩にオノを乗せて、
1歩を踏み出した
ぷー吉「くしゅん!」・
おすわりしたまま、くしゃみをした
「ザン!」
ミノタ「やはり、貴様だったか!!」・
飛んできた火の玉を切り裂き、ぷー吉に
向かって走り出した
ぷー吉「んん〜…!」・うしろ足だけで
立ち、人のように背伸びした
「ポワ〜ん。」・不可思議な空間が
突っ込んできた、ミノタを包み込んだ
「ピシッ!」・ミノタに特別な電気が
当たった
ミノタ「うっ!?」・声を出すと同時に
消えた
「シュ〜ン…。」・不可思議な空間は、
しぼんで見えなくなった
語り手「ぷー吉は、ミノタを倒した。」