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#へたくそだけど許して
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作者の西条景哉です。この度は、「俺の正義、誰かの不幸。」及び、「僕の正義、僕の最期。」を手に取っていただき、ありがとうございます。
本編「俺の正義、誰かの不幸」におけるクロムの結末は、皆様に取って最も衝撃的だったことでしょう。そして、クロムというキャラクターにおいて、理解が追い付かない部分が多々あったと思います。
今回は、彼の持つ思想と、その根元について解説していきたいと思います。
まず初めに、彼の根幹にある思想は「苦痛は早く終わらせることが最も合理的である」という、至ってシンプルなものです。
被験者の死を祝福したり、悲鳴を上げる子どもを可哀想に思いながらも助ける気はなかったり、自身の死さえも救済と呼んだり。かと思えば憔悴したコバルトには助言をしたり、部屋に戻って休むように言ったりと、一見一貫性のない彼ですが、その根底には常に「苦痛を早く終わらせる」という、彼なりのロジックがあります。
実験の苦しみから解放されたから祝福する。可哀想だけれど、助けてしまったら余計に苦しみを長引かせてしまうだけだから放っておく。生きていても苦しいだけだから死んで終わらせる。精神的に参っていて憔悴しているから、助言をして、休ませて極力苦痛を減らしてあげる。ただそれだけなのです。
更に言えば、ストロン博士への復讐もその逆をやっているだけですので、類い稀なる一貫性を持っていると言えるでしょう。
一貫性がありすぎて、それを自分にも他人にも例外なく適用するのが彼の恐ろしいところですが。
次に、クロムが何故ここまで極端な思想に行き着いてしまったかについてお話しします。
大きな要因としては、あの研究所が彼の世界の全てになってしまっていたことでしょう。
子どもに取っては、家族やその時に置かれている環境が世界の全てです。多くの人間はそこから 様々な環境や価値観に触れることで自分の世界を広げ、大人になって行きますが、クロムはその機会に恵まれませんでした。
結果、子ども特有の視野の狭さと、過酷な環境に適応するための進化が合体事故を起こし、極端な思想を持つに至ったのでしょう。
ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました。ミステリアスで残忍なクロムについて、理解していただけましたでしょうか。
西条作品は、今後も鬱々としていて、時に理解し難いものが多くなると思います。ですが、メッセージ性や、キャラクターの生き様はしっかり描いていきたいと思っていますので、もしよろしければ、応援よろしくお願いいたします。