「最近真希と悟、仲いいよな~。何か恋人みたいだぞ」
ぴくり、と肩が揺れた。それは私だけではなかったようで、隣の悟も耳を赤く染めて横を向いてしまった。
嘘だろこいつ。
「え、まじの奴?あ、俺いない方がいいっぽい?」
「パンダ!!」
「えっ、はい!」
「いい加減にしろよ・・・!」
睨んでみるが、パンダの丸い瞳に映った私の顔はあまりにも赤くて、これじゃ睨んでも睨みきれない。
「じゃ、じゃあ俺はこの辺で・・・・」
パンダはすたこらさっさと逃げて行った。
「・・・じゃあ私も「恋人みたいだってね」
回復したらしい悟が包帯もまかず、青い目で私を見てきた。
「あーあ、真希の赤い顔見れるの、僕だけだと思ってた思ってたのに」
パンダにも見られちゃったよ、とかなんとか。
別に意識してそうしてるわけじゃねえし!勝手になるもんだろ!自分の意に反して!
「うっさい!黙れよ馬鹿!」
「え~?いいの~?そんなこと僕に言っちゃって」
全く言葉の意味が分からない私を置いてけぼりにして、悟は私の頬に触れる。
ああ、また顔に熱が集まってしまう。
「ほんとは僕のこと、だぁい好きなくせに」
そういっていやらしく笑う悟。
私は回らない頭で、できるだけの罵詈雑言をまくしたてた。
「馬鹿っ!変態!最低!」
語彙力が幼稚園児レベルだ・・・。
「ふぅん?真希は僕のことそんな風に思いながら顔赤くしてるの?もしかして真希ってドM?」
「・・・」
「嘘嘘。わかってるよ。真希は僕のこと好きなんだよね?」
なんだよねって言われても・・・
「・・・悟が言ったんだろ」
「何を?」
「返事はいらないって」
「ふっ・・・そうだね」
stay tuned.
コメント
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いつも楽しませてもらってます! 五条先生が体調不良っていうのを、ぜひお願いしたいです