「うん…でも、あの先生ならそんなこともあるのかもね…」
そう言うしかないような気持ちで、彼女の話を受け流す。
「あるかもってさぁー、女の子の方から誘わせといて、乗らないってどうなのよ?」
真梨奈がいかにも面白くなさげな顔つきで、巻いたパスタを口の中に放り込む。
「……何度も誘ってる内になんだか疲れてきて、もうどうでもよくなってきちゃってさ……」
コップの水をごくっと喉に流し込んで、
「いくら先生が美形でも、あそこまではぐらかされて、する気もないような素振りとかされたら、気持ちだって冷めるってば……」
彼女は、紙ナプキンで軽く唇を拭った。
「だいたい、その前なんかわりとボディタッチとかしてきて……てっきり、その気なんだと思うじゃない?」
ぶちぶちと愚痴った後に、
「なのに、ただ優しくするだけしといて、こっちの気持ちには全然応える気もないとか……。信じられないんだけど、本当に…」
真梨奈は、さっきと同じセリフを改めてくり返した。
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