テラーノベル
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けたましい重低音と、観客の歓声が壁越しに地響きのように伝わってくる。今夜のMCバトルイベントの熱気は最高潮に達していた。
出番を控えたゆうまは、薄暗い楽屋の隅で1人、フードを深くかぶって精神を集中させていた。ここからステージに上がれば、全員が敵。ピリピリとした殺気すらまとう彼の前に、影が落ちる。
「おー、相変わらず話しかけるなオーラ全開だね。」
ひょっこりと顔を覗かせたのは、すでに自分出番を終えただいきだった。トレードマークのサングラスを少しずらし、いたずらっぽくゆうまの顔を覗き込んでくる。
「…..だいき。お前、もうライブ終わったんだろ。早く着替えて帰れよ。」
「冷たいな(笑)せっかく応援しにきてあげたのに。」
だいきは悪びれもせず、ゆうまの隣のパイプ椅子を引き寄せて座った。距離が近くなる。ステージ終わりのピラフ星人からは、汗の匂いと、どこか高揚した暑い体温が伝わってきて、ゆうまの張り詰めた神経がわずかに揺らいだ。
「…お前のライブ、裏のモニターで見てた。」
ゆうまは視線を落としたまま、ぼそりと呟く。
「最高だった。会場、完全にロックされてた。」
「あは、ありがと。でもさ、」
だいきが、ふっと声を低くした。すっと伸びた指先が、ゆうまの被るフードのすそを掴み、ゆっくりと持ち上げる。
「俺がどれだけ大歓声を浴びても、ゆうまが俺だけを見ててくれないと、意味ないんだよね。」
「は….?何言って…/////」
言いかける前に、だいきの顔が迫った。唇に触れたのは、ほんの一瞬。だけど、押し込まれた熱は心臓を跳ね上がらせるのに十分すぎた。驚いて目を見開いたゆうまの手首を、だいきが少し強い力でパチンと掴んだ。
「これからステージに上がるんでしょ?他のラッパーにばっかり暑くなってほしくないから。….俺の事だけ考えて、ぶちかましてきなよ。」
サングラスの奥の瞳が、独占欲をはらんで妖しく光る。いつもはおちゃらけて見える男の、これがステージ裏で見せる本性だった。
ゆうまは一瞬あっけに取られたものの、すぐにニヤリと笑みを浮かべた。掴まれた手首を逆にぐっと引き寄せ、だいきの耳元で囁く。
「…..言われなくても、だいきの脳裏に離れないようなヤバいバース蹴ってくるからっ。だから、そこで待ってて。」
「うん、特等席で見てる。」
だいきが嬉しそうに目を細める。ステージへの呼び出しを告げるスタッフの声が響き、ゆうまは立ち上がった。背中に受ける愛しい男の視線をエネルギーに変えて、彼は光り輝くステージへと歩きだした。
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コメント
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神神神神神神神神神神神神神 この作品出されるの誰よりも一番楽しみにしてる自信ある
みぅです🤍🥀 第2話、一気に距離が詰まったね…!だいきの「俺だけ見ててくれないと意味ないんだよね」って台詞、重くて甘くて、楽屋の空気が一瞬で変わったのが伝わってきたよ。ゆうまがそれに負けずに「脳裏に離れないバース蹴る」って返すところも、二人の関係性がちゃんと対等で、すごく好き。読み終わった後、心臓がちょっと熱いままです。続き、楽しみにしてるね🌙