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続きです。
知らない人は前回見ていただけると幸いです。
グォッと音を立て開いた扉の先には、不自然にも薄ピンク色に纏われている事務室のような部屋があった。パソコンや書類の入った棚などがあり、ごく普通の事務室内なのが分かる。
そして事務室に時計があり、その上に番号の書かれた紙がある。
『24』
そして事務室は扉が三つあり、部屋分けされている。
扉の上のプレートには左から「社長室」「喫煙室」「データ管理室」と書かれている。
「何ココ?」
「事務室じゃないの」
「ウーーーーン…出口じゃないなら他の扉…」
そう言い来た道を戻ろうとし、ドアノブを回す。しかしカギが掛かったのかガチッと何とも歯痒い音を出し、戻ることを拒否している。
「…あれ?!月島ドア開かない!」
日向が興奮した犬が吠えるように月島に開かない方を訴える。月島は半信半疑にドアノブに手を掛ける。
「…本当ジャン」
「俺は本当のこと言ってます!💢」
「…はぁ、とりあえずどっかに入れば」
「ムゥ…分かったよ…」
「あ、俺右利きだし、右から行こうかな」
日向は月島の言う通りに扉に入る。
データ管理室
データ管理室は埃っぽく、あまり使われていない雰囲気がある。酸素を体に巡らすたびにその埃の匂いが鼻につき、不快感を抱く。
データ管理室はロッカーにこれ見よがしに資料が出たそうに顔を出している。
「うぇっ!ココ埃っぽ!」
「……(−_−#)」
「そんな不機嫌になるなって月島💧」
「…ハイハイ…で、これなに」
「データ管理室だから…あれか!コッカキミツジョウホウ!とか言ったっけ?」
「そんなんじゃないでショ…バカなの?」
「なっ?!…グギギッ…って言うか月島だって俺をバカにするくらいなら脱出する手伝いしろよな!」
「めんどくさっ…」
若干苛立ちを喉に留めて日向は何か脱出の手がかりがないかを探すと、すこし破れていて薄ピンク色をした紙と大事そうに守ってある薄い青色をした置き手紙のようなものがあった。
「何これ?ピンクの紙と青の紙…手紙かな?」
ペラッ
ピンク『私はここでは知らなかった』
青『自分だけが良い資料として選ばれた』
「…んー?ここでは知らなかった…?選ばれた…?どう言うことだ?」
「おーい月島〜!」
「月島?」
月島の名前を呼ぶが帰ってくるのは小さくなった自分の声。月島の声など聞こえなかった。
「おい月島!返事しろ!」
日向はそう言いデータ管理室からでる。資料室からは沢山の紙屑に笑われながら。
喫煙室
「月島ッ…‼︎」
「…!」
バンッと勢いよくドアを開ける音に跳ねたものがあった。月島だ。何故喫煙室に居たのか、何故離れたのかを聞こうとした瞬間遮られる。
「おまえ-」
「チョット…うるさきんだケド…」
「うるさいって何だよ!どっか行くなよ!」
「チビさんはビビリなんですね~」
「な”っ?!俺はビビリじゃ-」
「大体脱出する方法探すんでしょ?二手に分かれた方がいいじゃん。」
「……確かに」
日向は少し反感はあったものの成る程と納得し、データ管理室であった物を渡す。
「…何これ…」
「俺もよくわかんねー…」
「…とりあえずこっちはこっちでなんか紙あったし、青色とピンクの、」
「ほ、ほんとか?!」
月島は顰めっ面になりながらも喫煙室の机の上に折り畳まれた先ほどと同じの青い紙とピンクの紙が置かれていた。
ピンク『私はここで疑問が産まれた」
青『僕は風船の空気、だから割れるんだ』
「…何これ、風船?この子は風船の空気?」
「……」
「大丈夫か月島…?」
月島の顔があからさまに青白くなっている。明らかに体調がすぐれない顔をしている月島に思わず日向も声をかけた。
「…次行こ」
「え?お、おう!」
社長室
中は高そうな椅子、机、パソコンや観葉植物などが置かれており、いかにもお偉いさんの部屋であることがわかる。
高級そうな机の上にパソコンが軽い点滅を起こしていることから電気は通っていることもわかる。
「月島!パソコンついてる!電気通ってる!
「……そ」
「…月島休むか?」
先ほどより体調が悪化しているように見える。月島は汗をかいており、先ほどとは一変、顔ま少し赤く、呼吸が荒い。
「そこに椅子あるし!俺まだ探してるから-」
「キミはさ」
突然の呼びかけに少し転びそうになってしまう日向だが、すぐに月島のある方へ向いた。
「うぉっ、なに?」
「あの紙見てなんも感じないワケ…?」
「…おかしいよキミ…」
月島の予想外の発言に日向はドキリと胸を鳴らす。その後沈黙は続き、胸がツキツキと収まるのを待っていた。
「……月島っ、どう言うこと…?」
「キミ…見えてないし、聞こえてもないでしょ…その反応。」
日向は幽霊なのか⁈と騒ぐも月島によって黙らさられる。
「…さっき喫煙室で見たあの紙…」
「ピンクの紙と青の紙?」
「そう、それで青色の紙…あれさ
笑ってたよ君のこと見ながら」
🔚
なんか意味深ですね。さぁ、日向たちはどこにいるんでしょうか。