あの戦いから怪獣が頻繁に目覚めるようになった。そして、『彼ら』もまた、動き始めた。
2196年 ━━━━ 日本から遠く離れた一つの大陸。巨大な滝が流れるその中で、研究を続ける団体があった。
「おい!それは、こっちだっ!!」
「オーライ、オーライ。」
行き交う人々が様々な部品を運ぶ。その一人、比治山 光和は研究所の奥へ向かいドアを開けた。
「おい。大丈夫かぁ?」
「どうぞ!!」
ガシャンガシャンと部屋の奥から物音が聞こえ、溜息を吐く。
「何やってんだぁ?秋本。」
「いったぁー!!!タンスのかどっこに、足ぶつけたぁー!!!!」
片足で跳びながらやって来るのは、秋本 紫音。彼女は秋本 涼の子孫であり、パイロットだ。
「もう直ぐで完成するんだ。最終チェックするぞ。」
「はい、はーい!」
紫音は、何やら機械的な服を身にまとい研究所の中央へ出た。
「おはようさん!身体の調子は、どうだぁ?」
「バッチしよぉっ!!」
パソコンをつついていた小杉 波瑠が歩いて来る紫音に話し掛ける。コーヒーを飲みながら休んでいた作業員らは、紫音の姿を見て、
「紫音ちゃん、かっけぇ!」
「おお!かっこいいなぁ!!黒光りの丈夫なスーツだ。中々、イカしてるよな!」
「ピチピチだけどな、これ。」
作業員の言葉に、紫音は着ているスーツをコンコンと叩き、愚痴を言う。
「文句を言わない。」
光和が資料で紫音の頭を叩く。
「さっさと、ヘルメットを付ける!コイツが待ち侘びてるぞ?」
「早く接続したいね〜。」
手をポキポキと鳴らし、ヘルメットを被る。すると、ヘルメットの顔部分は赤いバイザーで覆われた。光和が紫音の前に手を突き出し、グッパする。
「見えるかぁ?」
「YES!バッチリ見えるぞい。」
「光和さん!早速、やっちゃいますか?」
「ああ!頼む。」
紫音は、目の前にあるロボットを見た。メカメカしく白色に黄色いラインの付いたロボット。その胸部には巨大な結晶があり、星型の模様があった。
「やっぱ、かっけぇなぁ!『ルナ』はっ!!!!」
「そりゃ、そうだよ。元がいいからね?」
「いい出来栄えだな。」
口々にロボットへの感想を述べ、紫音は土台に乗り、ロボットが場所まで上がって行った。
「等々、この時が来たな、、。」
「入っていい?」
紫音は言うが否やロボットの胸部の中へ入って行った。紫音は、手馴れた手付きで真ん中の機械を取り付けて行く。すると、ヘルメットから波瑠の声が聞こえる。
『”どうだぁ?聞こえてるなぁ?”』
「聞こえてるよぉ。相棒が待ち侘びてるからさっさと、接続してぇ。」
『”はいはい。”』
波瑠がパソコンをつつき、紫音の着ているスーツとロボットとの接続を開始した。
「………OK!紫音さん、動いて見て!!」
今から60年前、スペースゴジラとの戦いが終わったが、それによって軍の無力さを実感した司令塔は会議の結果、多くの怪獣に適応する為の組織、『WINSIDE』が結成された。そうして、60年の月日を経て完成したのが、スペースゴジラの結晶を取り付け、元に造り出された機械怪獣『メカニックゴジラ ルナ38式』である。このメカゴジラを操縦するのが紫音なのだ。
「操縦開始。」
呼吸を整え、紫音は手を握る。すると、同時にメカゴジラも手を握り締めた。
「おおっ!!いったぞぉっ!!」
メカゴジは肩を鳴らす。
「…よし、ルナ!殺ったるぞぉっ!!!!」
紫音の掛け声と共に、メカゴジラは片手にもう片方をぶつけた。プシューと煙を上げ、メカゴジラが動き出す。メカゴジラを見つめていた紅城 美優姫は微笑んだ。
「……勇ましいなぁ。」
「これで、怪獣共にも立ち向かえるぞ、。」
「ええ。」
そこで、研究所のモニターにアラームが鳴る。
「何だっ?!!」
「怪獣が出現しましたっ!!数は6体!場所は、大分県に3匹、千葉と大阪に1匹ずつですっ!!」
「なんだとっ?!!一度にこれだけの数が来るなんて、今まで一度も無かったぞっ?!!」
「ゴジラは?!彼は大丈夫なの?!」
「はいっ。ゴジラはまだ、海の中です。ですが、もう直ぐ陸に上がるかと思われます。」
リーダーの山上 龍志は少し考え込み、メカゴジラを見た。
「成程、、。…紫音、聞こえるかっ!!」
『”準備は、万端だぞぉ!いつでも行けまぁすっ!!“』
「よしっ。出動しろ!!」
メカゴジラの正面の巨大な門が開く。
大きな滝の中からメカゴジラの腕が伸び水しぶきを上げ出て来た。
『”紫音ちゃん!頑張ってね!!“』
「OK。このまま、行くよ。」
紫音が自身の足に力を込める。すると、メカゴジラは足から煙を上げ空へ飛び立った。
大分県市内、コードネーム『カマキラス』、『クモンガ』、『マンダ』の目撃を確認
千葉県市内、コードネーム『チタノザウルス』の目撃を確認
大阪府市内、コードネーム『ラドン』の目撃を確認
東京都市内、未確認飛行物体の目撃を確認
怪獣たちが無差別に暴れ回り町は瓦礫の山となっていた。
モニターから怪獣たちの様子を見ているアルバートは笑みを浮かべる。
「中々、面白いものを造ってくれたものだな。しかし、私の最高傑作には敵わない。」
「アルバート。アイツは準備OKだ。」
「素晴らしい。」
アルバートは怪獣たちが歩き回る日本を眺め、
「さあ、ここからはショータイムだ。人間たちよ、、、。」
アルバートはモニターに背を向ける。そして、
「ガイガン、起動。」
神奈川県の地底に眠る怪獣が、バイザーが赤く光らせた。
神奈川県に未確認生物を発見、コードネーム『ガイガン・ギアレイジ』
孤島の洞窟の中、モスラは眠りから目覚め空へ飛び立つ。
海から上がったゴジラは息を吐き、まずは大分へ向かった。
「出来るだけ、時間を稼げぇっ!!!」
町を破壊するチタノサウルスを戦車で攻撃するも、全く利かない。顔を顰めたチタノサウルスは軍に向け、ヒレのような尻尾で勢い良く扇いだ。すると、一気に軍の戦車や人が吹き飛ばされて行く。
「うわぁっ?!!!」
「あ”ぁあぁっ!!!」
その時、空から光が差しモスラが飛び出した。
きゅあぁぁあぁあぁぁああぁぁっ!!!!!!!!
モスラはチタノサウルスの身体に自身の羽根を叩き付けた。そして、直ぐに離れ、触角に力を溜める。バチバチと鳴らせチタノサウルスにビームを放った。
ぎゅう”ぅうぅうぅう”うぅ”ぅっ?!!!!!!!!
モスラがもう一度チタノサウルスに体当たりしようとすると今度は、空から飛行生物の赤い怪獣 『ラドン』が飛び出て来た。そのまま、モスラにワシのように鋭い爪を突き付け、捕らえようとする。ラドンがモスラを脚で捕まえ地面に叩き付け、モスラも反撃しようと鱗粉をばら蒔いた。痺れたのかラドンはモスラから離れ、脚の爪で自分の顔を引っ掻く。モスラがビルの上に止まると、チタノサウルスが光線を放ち攻撃する。
「不味いっ!!モスラが苦戦してるぞっ!!!!」
「モスラ、頑張れっ!!!!」
すると、軍の無線機に通信が入る。
『”こちら、秋本。生き残ってる人居て、良かったわぁ!今、ルナを使ってそっちに向かってるから。もう直ぐ、着くわ。”』
「了解したっ!!頼んだぞっ!!秋本隊員っ!!!!」
『”りょ。”』
無線機を切った瞬間に空からメカゴジラが降りて来る。メカゴジラは地上に降り立ちながら、ガシャンと音を立てチタノサウルスとラドンへミサイルを撃つ。
「あの鳥、かっけぇな!!」
そんな呑気な事を言う紫音。ラドンとチタノサウルスがメカゴジラに標的を変える。チタノサウルスはメカゴジラに腕を振り下ろしたが、素早く反応したメカゴジラは、両腕を交差させ受け止める。そして、チタノサウルスの腕を掴み、
「FUCK!!!!!!」
メカゴジラはチタノサウルスの腕を引っ張り上げ、背負い投げた。地面に叩き付けたチタノサウルスに紫音は電力を溜め口を開く。
「まだまだぁっ!!」
地面に突っ伏すりチタノサウルスへメカゴジラは勢い良く熱線を吐き付けた。巨大な爆発を立てチタノサウルスが消滅する。
「大阪のチタノサウルス!生命反応が消えましたっ!!!!一匹撃破ですっ!!!!」
「よっしゃあっ!!!!!」
「やったやったぁっ!!!!」
研究所では怪獣の撃退に大喜び、湧き上がっていた。
「皆、落ち着け!まだ、始まったあばかりだぞっ?!!」
龍志が皆を静止しモニターを見遣る。そこには、大分へ向かうゴジラの姿。
「よし!一匹、撃破っ!」
メカゴジラが決めポーズを取る(仁王立ちで、片腕を空へ掲げてる感じ)。
「……何やってんだ、、。」
「すっげー、シュール。」
メカゴジラを見上げる隊員がメカゴジラを不思議な目で見詰めた。すると、まだ残って居たラドンがメカゴジラに襲い掛かる。しかし、紫音は素早くラドンの首根っこを片手で掴み、地面に叩き付けた。紫音がラドンと目を合わせる。
「こいつ、、。あれ?なんか、前に見た怪獣の資料にこんなの居なかったぁ?美優姫ぃ。」
『”……えぇ。120年前に似たような怪獣が居たね。名前は、『ラバドン』ね。”』
「おお。手下に出来んかなぁー。」
『”なんてぇっ?!!“』
無線の向こうから美優姫の驚いた声。紫音はメカゴジラを操縦し、ラドンから手を話した。
「まぁ、私がこいつに負ける事は絶対無いから大丈夫よなぁ。」
ラドンは退く事もなくそのままメカゴジラを見詰めた。紫音は、人差し指と中指でメカゴジラの目を指してからラドンに指す。
「見てっからな?」
ラドンはスクッと立ち上がりメカゴジラに敬意を示した。
「分かれば、宜しい。行くぞ、鳥っ!蛾っ!」
『”ヒッドイ名前。”』
「うっせぇー。」
一方、津久見県の町中。ゴジラは歩みを進めていると、突然立ち止まり前を向く。正面からは軍の戦闘機が同じくらいの大きさの飛行物体に追い掛けられていた。戦闘機がこちらに飛んで来てゴジラの横を過ぎる。飛行物体もゴジラを横切ると思いきや、ゴジラは素早く手を挙げ、飛行物体を握り潰した。飛行物体を粉々にした後、また、ゴジラは歩みを進める。しかし、また歩みを止める。空から何かがゴジラへ迫って来たのだ。それは、ゴジラに向け赤いバイザーからビームを放つ。ビームに直撃したゴジラは1歩後退り、降り立って来る怪獣を睨む。全体的に濃い青色、赤くヒレのような羽。手には、巨大な金属の釜が付いていて、身体の中央にも回転式の刃が付いている。それに怪獣の両脚にも換えのチェーンソーと宇宙的な銃も取り付けられていた。まさに『全身凶器』と例えるに相応しい見た目をしている。
ガイガンがゴジラに突進し、釜を突き付けた。ゴジラが両手で防ぎ、ガイガンに頭突きする。鈍い音がしたが、二匹は何ともなく同時に熱線、ビームを放った。大きな爆発が巻き起こる。その時、煙の中から2本、先端が刃の鎖がゴジラに飛んで来る。鎖はゴジラに絡まり、ガイガンは空中から鎖を引っ張った。ゴジラは体勢を崩し、ガイガンに引き摺られてしまう。何とか地面に爪を食い込ませ、ゴジラは背びれを光らせた。それをガイガンに向け放つ。熱線は、見事ガイガンに命中したが、ガイガンの赤いバイザーにヒビが入るだけだった。
ギィオォォオォオォォオオォォンッ!!!!!!!!
ガイガンが空中へ飛び、釜を脚の装着部分に戻し、代わりに銃を取り付けた。ガイガンが銃をゴジラへ向け火炎放射を放つ。ゴジラも火炎放射を放ち応戦すした。ガイガンは、地面に脚を付かし辺りに炎を撒き散らす。ガイガンがゴジラに攻撃しようとしたその時、
「……ガイガン。何故、私の傑作に手を出すんだ?下がれ。お前の任務は、人間の造ったロボットと守護神だ。」
その言葉にピクリと止まったガイガンは、アルバートの居る東京の方向を睨み、空へ消えて行った。ゴジラも、大分へ向かう。
『”紫音ちゃん!東京へ行く時は気を付けてっ!!ちっちゃい飛行船がいっぱい飛んでるから!”』
「出来るだけ潰して行きたいけど、、。」
紫音は辺りを見渡しながら、うずうずしていた。
『”物騒っ!!“』
「へいへい。」
『”気を付けろ!!あの飛行物体はX星人の仕業に違いない!!用心しろっ!!!“』
「りょ。」
何か、思い出したのか紫音が立ち止まり、モスラとラドンはメカゴジラの肩に止まる。
「そう言えば、大分は大丈夫なん?結構、怪獣が居たけど。」
『”そっちの方には、ゴジラが行ってるから大丈夫だと思うよ?”』
「成程、、、。お前ら、邪魔。」
紫音が、虫を退かすみたく顔の前で手を振る。
「まぁ。なるだけ、早く行くかぁ!」
メカゴジラは脚で地面を思いきり蹴り空へ飛び立った。物凄い速さで消えて行く。モスラとラドンは顔を見合わせてから、メカゴジラの後を追う。メカゴジラはあっという間に東京へ辿り着き、中央で浮かぶ球体の飛行物体を見付けた。
「…これ設計した奴、絶対センス無いやん。」
またしても、呑気な事を言う。すると、何処からか、怪獣が現れる。
「おっとぉ?コロシアムでも、するかぁ!!!」
現れたのは、カマキラス2体。一体が空を飛びメカゴジラに飛び掛り、もう一体がラドンに襲い掛かる。しかし、ラドンの方が空中では有利な為、簡単に殺られてしまう。
「オラーっ!!かかって来いやぁーっ!!!!」
紫音は両手を握り向かって来るカマキラスを地面に叩き付けた。ぎゅう”ぅとカマキラスの唸る声を知り目にメカゴジラはカマキラスの釜を掴み契った。契られた一部が中を舞い、ラドンが素早く口に入れる。そのままメカゴジラの腕に止まり、息絶えたカマキラスを見る。
「鳥は、虫が好きなん?」
紫音は、ラドンに問いながらカマキラスの一部をまた、あげる。モスラは何とも言えない顔で二匹を見詰め、引いているのが分かった。
『”遊ばない!!“』
「へいへい。」
『”素晴らしい!”』
「うぉっ?!!」
思わず、足を上げ驚く紫音。この声は空に浮かぶ小さな飛行物体から聞こえたアルバートの声だった。紫音は飛行物体の方へ振り向き、
「なんぞ?」
『”中々、面白い。お前たちの最後の抵抗は。”』
「うるせぇ、ジジィ。」
紫音は飛行物体に向け、fuckする。
「何が言いてぇんだよ。」
『”私のエクスがお前たちのその機械と戦いたいと言うのでな。”』
「ふーん、、。まず、『エクス』って、誰よ?」
「直ぐに分かる。」
その時、後ろの巨大な飛行物体から何かが降りて来る。
「”きゅうぅうぅぅ、、。”」
モスラがメカゴジラを呼び、振り向かせる。
「……なんじゃ、あれ。」
二股に別れた長い尻尾。黒い身体に骨のような外骨格が付いてる。頭には2本の角、赤い目、その瞳でメカゴジラを睨み付けた。
『”私の最高傑作。「モンスターX」だ。素晴らしいだろ?”』
地面に脚を付けメカゴジラらと対峙する。
「何あれ、、。」
研究所本部の皆がモニターにくじ付けで眺めていた。
「なんか、手応えありそうなのが、、、。」
モンスターXは、腕を組んでメカゴジラを睨んだままだ。メカゴジラ元い紫音はモンスターXを見詰め固まった。
『”………紫音ちゃん?どうしたの?”』
美優姫がピクリともしない紫音に問い掛ける。
「皆っ?!!見て見てっ!!!あの怪獣!!!!」
紫音は対峙しているモンスターXを指差す。
『”うぉっ?!!ビックリしたぁっ?!!!“』
『”見えてる見えてる。”』
メカゴジラがモンスターXを指差し、紫音がバイザーの中の目を輝かせる。
「こいつさぁ!!こいつさぁ!!美優姫よりも、『おっぱい』あるっ!!!!!!」
「ぶぅぅーっ!!!!!ww」
「悪かったなぁ!!!!まな板でぇ?!!!」
美優姫は、自分の胸に手を当てモンスターXを見る。
「くそっ!!怪獣におっぱいの大きさ、負けるなんて悔し過ぎるっ!!!!」
「怪獣の胸筋を、『おっぱい』言うなっ!!!!」
「もう、それにしか見えなくなったじゃん、、。」
「変態しか居ねぇなぁっ?!!!」
そして、紫音の声は普通に外にも聞こえていた為、モスラはドン引き、モンスターXは軽蔑の目を向けている(紫音は至って真剣です)。
「……この勝負、買った。」
『”な、るほど、。”』
アルバートですら紫音の思いがけない言葉にドン引きしている様子だった。
「そして、この勝負に勝ったらおっp、、」
『”私ので、我慢せい。”』
不味い事を言う前に紫音の声を遮る美優姫。
「あいつ!怪獣にまで手を出そうとっ、、?!」
「変な言い方すんな。」
「それで、いいのか?!美優姫!!」
「これ以上、被害者は出させないわ。」
「なんで、熱入ってんだよ、、。」
すると、空からビームが飛ばされモスラとラドンが瞬時に避ける。撃ったのはガイガンだった。
「そこのお邪魔虫はガイガンがお相手しようか。」
ガイガンは地面に降り跪くと、腕に取り付けていた銃を足の取り付け部分に戻し今度はチェーンソーを装着した。
大分に辿り着いたゴジラは山の麓まで、来た所で辺りを見渡した。保護色になっているカマキラスがゴジラを狙う。その時、空から金色に輝く龍のような怪獣、『マンダ』がゴジラへ突っ込んで行く。ゴジラはまだマンダを見ていない。そして、マンダがゴジラの頭に噛み付こうとした瞬間、ゴジラが素早く振り返りマンダの顔面を真正面から殴り付けた。辺りに真空派が広まり、マンダはバラバラと崩れて行く。すると、山の中からクモンガ、カマキラスが出て来る。
ギィイイィイィィイイィィッ!!!!!!!!!!
カマキラスが叫びゴジラに向かって行く。ゴジラは鼻を鳴らし、カマキラスを殴った。
拳と拳がぶつかり合い、お互いを弾く。モンスターXがメカゴジラの顔目掛け勢い良く突いた。何とか避ける紫音。
「ひぃいっ?!!あっぶなっ?!!!」
メカゴジラはモンスターXの腕を掴み、脚を上げる。それに気付いたモンスターXも自身の脚で蹴りを防ぐ。そして、身体を仰け反らせ、メカゴジラに頭突きを食らわした。
「WOW。角が痛そう。」
他人行儀な事を言った後、紫音は掴んだままの腕を引っ張りモンスターXにも頭突きを食らわす。ガコンッと鈍い音が響きモンスターXは頭を振るう。
「おぉっ、、これは、響くっ!!」
先に体勢を立て直した紫音が、モンスターXの顔にパンチしようとしたが、あと少しのところでモンスターXが手で防ぎ、片方でメカゴジラにパンチするメカゴジラも片手で防ぎ、モンスターXの脚に脚を絡める。脚を滑らせたモンスターXは倒れる寸前で地面に手を付き、メカゴジラの脚に回し蹴りを食らわした。
「おお!遺骨、戦いできるねぇ!!!」
『”殺すな殺すな。”』
「ごめんて。」
空中ではモスラとラドンがガイガンと戦っている。ガイガンがチェーンソーを回しモスラたちに突き付けた。当たぬように避けながら、モスラはガイガンに触角からビームを放つ。ラドンも爪を立てガイガンに飛び掛る。ガイガンは楽々避け、チェーンソーから鎖を出し、モスラとラドンに向け撃った。鎖の先端に付いた刃がラドンの翼の付け根に刺さり、モスラの身体に絡まる。ガイガンは二匹を引っ張り、振り回す。そして、地面へ投げ付けた。モスラらは、鈍い音を立て地面に突っ伏する。ラドンが直ぐに立ち上がりガイガンに飛び掛った。ガイガンと絡み合いになったが、ガイガンが振り下ろしたチェーンソーにより翼の付け根を縦に斬られてしまった。地面に堕ちるラドン、モスラが叫んだ。
「”きゅぅあぁあぁぁああぁぁっ?!!!!“」
モスラは飛び起き、ガイガンに頭突きする。ガイガンは空中で体勢を直し、モスラの身体に脚を押し当てる。そのまま急降下し、地面に衝突させた。モスラが踠き、何とか抜け出そうとするがガイガンの鋭い爪が食い込み、離れない。
「あぁっ?!!蛾ぁっ?!!」
モンスターXと防ぎ合いになり互いに攻撃が中々入らない状態の紫音はモスラの状況に気付き、パネルを操作する。
「くっそ!不味いっ!!」
モンスターXから離れたメカゴジラは伸ばした腕から機械的な剣を2本出す。1本を勢い良くガイガンに投げる。投げられた剣はガイガンの肩に突き刺さった。
ギィオォォオォォオォォォッ?!!!!!!!!
ガイガンがモスラから飛び退き、モンスターXはガイガンを見遣る。
こおぉおおぉぉおぉぉぉぉんっ!!!!!!!
「おぉ〜まぁ〜えぇ〜もぉ〜じゃぁあぁあぁぁっ!!!!!!!!」
そう叫び、紫音が残った剣をモンスターXの胸部へ刺し貫いた。
「”っっ?!!!“」
モンスターXの身体が仰け反り、メカゴジラも身体を押し倒す。
「Do you dance with me? 」
モンスターXに顔を近付け、紫音は問う。
モンスターXが脚を上げ、メカゴジラへかかと落とし、素早く避け、剣を構える。
「ほほぉっ、やるねぇ。でも、ここかr、、」
紫音が言い終える前に何かが飛んで来てモンスターに直撃した。モンスターXは庇った方の腕を振り、投げられた方向を見る。
そこに立っていたのは、ガイガンとモンスターXに睨みをきかすゴジラ。ボトリと、クモンガの首が放り出される。モンスターXへ投げられたものもカマキラスの首だった。
ゴジラが背びれを青白く光らせる。
「おっとっ?!」
紫音が急いで飛び退いた瞬間、ゴジラが物凄い威力の熱線を放った。それは瓦礫や地面を削り、モンスターXへ直撃する。
ごお”ぉ”ぉおぉおぉ”ぉお”おぉぉんっ!!!!!!!!!!!
強く方咆哮したゴジラは、ガイガンを睨む。ガイガンは空を浮かぶ飛行船を見上げた。
「……………。」
アルバートは黙ったまま、ゴジラとモンスターXを見詰めている。ガイガンはハッと息を吐き、ゴジラに火炎放射を放つ。ゴジラは口から血の塊を撃ち、ガイガンの攻撃を防ぐ。
「WOW!ゴジラってそんなんも出来るんっ?!」
紫音は目を輝かせながらゴジラを見る。
モスラとラドンも何とか立ち上がり、モンスターXはゴジラへ引力光線を放った。すると、ゴジラは突然、後ろへ引っ張られ瓦礫に衝突する。
「おっと、遺骨もすげぇ。」
モスラとラドンがガイガンと向かい合い、モンスターXと背中を合わせる。モンスターXは起き上がったゴジラとメカゴジラと向かい合う。ゴジラがモンスターXに歩みを進めようとした時、ふと立ち止まる。そして、メカゴジラを見た。
「何ぞい?」
今のゴジラの瞳にいつもの輝きは無く、殺意と怒りに満ち溢れていた。不意に紫音はゴジラの胸部を見る。
「………………ゴジラもおっぱいある。」
ゴジラが背びれを光らせた。
「ごめんてっww」
ゴジラの様子を見詰めていたアルバート。
「………仕方ない。ゴジラは我々の味方では、なかったと言う事か、、。」
アルバートは独り言を呟き、溜め息を吐いた。
『”……………やれ。”』
そう指示した瞬間、モンスターXが腕に力を溜め、引力光線を放つ。紫音はパネルをつつきながらゴジラの前へ立ち、
「こっちだって熱線、撃てんだぞぉっ!!!!」
メカゴジラの口が大きく開かれ、赤白い熱線を吐く。2匹の熱線と光線がぶつかり辺りに爆発を齎した。
空中でも爆発が起こる。ラドンがガイガンに飛び付く。モスラがガイガンに攻撃しようとするが、ガイガンは片手を銃に取り替え、モスラに向け放った。放たれたビームはモスラに直撃し、モスラは燃えながら近くの海へ堕ちて行く。
「なっ?!蛾が殺られたっ?!!鳥!!何とか、持ちこたえろっ!!!!」
ゴジラが殴り掛かり、モンスターXが防ぐ。そこへ、メカゴジラが熱線を吐き付ける。モンスターXが苦戦していると分かったアルバートは、目を閉じた。
「……………スーッ、、可哀想に、、、私のエクス、、。今、助けてやるからな、、。」
バイザーを付けたX星人がパネルをつつき、何かを上げる。その時、
「”っ?!!!!“」
モンスターXに異変が起こった。口から大量の血を吐き、四つん這いになる。次第に身体から煙が立ち込め、モンスターXを包み込んだ。
「はっ?!!!ちょっ、遺骨ぅっ?!!!」
ゴジラはあのモンスターXの姿を父親と重ねていた。踠き苦しむその姿が重なってしまった。
その時、煙から大きな腕が伸び地面を踏み締める。そして、長い首が3本生え、大きな翼。黄金と黒の色をした巨大な怪獣がゴジラと紫音の前へ現れた。
「…………は?マジかよww」
メカゴジラが姿勢を屈め、防御態勢に入った瞬間、怪獣の長い尻尾によって吹き飛ばされた。
「紫音ちゃんっ?!!!」
瓦礫に埋もれ、バチバチと火花を鳴らしながら、メカゴジラは立ち上がる。
『”…………あー、、大丈夫、大丈夫。”』
「いってぇーっ、、やったなぁ?!あのヤロー!!!!!」
「素晴らしい!!!!流石は私の最高傑作だっ!!!!『カイザーギドラ』よっ!!!!!!」
海の中へ沈んで行くモスラの瞳に輝きが戻る。モスラはクルリと上を向き、上昇して行った。
ざばぁあぁぁーーーんっ!!!!!!!!!!
大きな水しぶきを上げ、モスラは空高く雲の上へ登って行く。
「蛾ぁっ!!!!!!生きとったんか、我ぇっ!!!!!!」
紫音は歓声の声を上げ、喜んだ。
ぐんぐんと空高くへ登り大気圏へ突入した時、一気に急降下する。すると、モスラの回りが赤くなり、ボッとモスラは炎に包まれた。そのまま、雲を掻き分け、ガイガンへ標準を合わす。
ガイガンが空の異変に気付いた瞬間だった。空が2つに割れ、炎を纏うモスラが急降下して来る。ガイガンは空を飛びモスラへ銃を向ける。ガイガンがエネルギーを溜め、モスラに放とうとしたその時、ガイガンの背中へラドンがしがみ付き攻撃を阻止した。ガイガンの放ったビームを、モスラは回転しながら避け、ガイガンに突っ込む。ラドンが身体から炎をだし、ガイガンにへばりついた。その熱さでガイガンの身体が柔らかくなり、ラドンの爪が食い込む。
「やれぇーーっ!!!!!!!!」
モスラは自身の羽根を突き付け、ガイガンの身体を真っ二つに斬り裂いた。
胴と脚が亡き別れとなり地面に堕ちる。ラドンはガイガンの頭を踏み潰した。
「じゃぁっ、次はお前だぞっ!!!!」
と言いつつも結構、ボロボロになっているメカゴジラ。
「ガイガンが殺られた、、。私のエクスも殺られてしまう!!エクスっ!!必ず、奴らを殺せっ!!!!!!」
カイザーギドラは翼を仰ぎ、空へ飛ぶ。ゴジラとメカゴジラの頭を掴み、地面へ叩き付けた。ゴジラは負けじと熱線を吐くがカイザーギドラの引力光線に弾き飛ばされ逆に攻撃を食らう。すると、左首がメカゴジラの左腕に噛み付いた。バチバチと音を立て左腕が捥げる。
「ちっ、、。」
紫音は急いでパネルをつつき、腕に力を溜めた。
カイザーギドラが此方に光線を吐こうとした時、メカゴジラは勢い良く、アッパーを食らわす。左首のカイザーギドラの下顎を強く打ち、思い切り蹴飛ばす。
「よっしっ!!!!上手くいったぁっ!!!!!!」
不意に紫音は下を向く。カイザーギドラの長い尻尾がメカゴジラの脚に巻き付いついた。
「あっ、、、。」
瞬間にしてメカゴジラは中を飛び瓦礫に投げ出された。カイザーギドラが追い討ちを掛けようとすると後ろからゴジラとラドンが引っ張り、カイザーギドラをメカゴジラと逆の向きに投げ飛ばす。しかし、カイザーギドラは空中で体勢を立て直し、無差別に引力光線を放って来た。
そこへ、燃え盛るモスラが突撃し、何とか防ぐ。ラドンもカイザーギドラに噛み付き、引っ張った。その時、カイザーギドラの腕がラドンとモスラを掴み締め、地面へ叩き付ける。モスラとラドンは締め付けてくる腕に踠き、顔を歪ませた。
「クソっ!!!!やらかしたぁっ!!!!!!」
『”秋本っ?!!!大丈夫かぁっ?!!!“』
「ああ、ヤバいっ!!ショートしたぁっ!!!!動けへんやんっ?!!!!!」
メカゴジラはプスプスと煙を上げている。
『”大丈夫そうだなっ!!!!“』
「大丈夫かねぇよっ!!!!!!」
『”取り敢えずっ!!そこから脱出してっ!!紫音ちゃんっ!!!!!!“』
「いやいや、ゴジラらが危ないって。」
何とか、動けないかとスイッチを入れたりするが、メカゴジラは微動だにしない。今はモスラやラドンが限界に近く、ゴジラも苦戦している。
「あぁもぉっ!!!!ルナを手放すのだけは、絶対にやだぞぉっ!!!!!!!」
紫音が叫んだ次の瞬間、メカゴジラが動き出す。
「えっえっ、えっ?!!!!」
しかし、それは紫音が動かしている訳ではなかった。
『”秋本っ?!お前一体、何したんだっ?!!“』
「いやっ、知らん知らん!」
瞳が琥珀色に染まる。メカゴジラはゴジラの元へ向かい、カイザーギドラへ熱線を吐いた。
「……………………スペース、ゴジラ?」
紫音はそう呟いた。そして、モスラが羽根をボロボロにしながらもカイザーギドラの首を引っ張る。メカゴジラはカイザーギドラの左首を片手で抑え、もう片肘と膝を抑えた首へ勢い良く打ち付けた。ブチリとカイザーギドラの首がもぎ取れる。
「うぉっ!!!!すっげぇぞ、ルナァッ!!!!」
揺さぶられながら紫音が言う。そこへゴジラが熱線を撃ち、ラドンがカイザーギドラの翼を後ろから掴み、引っ張る。カイザーギドラは体勢を崩し、モスラも加勢し空へ引っ張った。ゴジラはあの時と同じように背びれを朱色に変える。紫音は何とかパネルをつつき、メカゴジラの機械的な背びれが青白く発光させた。
「……『ゼロ・グラビティ光線』の発射準備OK。5…4…3…2…1……発射ぁっ!!!!!!」
ごお”ぉお”ぉ”ぉぉおお”ぉぉおぉっ!!!!!!!!!!!!
紫音が発射ボタンを押し、ゴジラが勢い良く熱線を吐いた。2匹の熱線が加わりカイザーギドラに直撃する。熱線はカイザーギドラを呑み込み、空を浮かぶ飛行船をも呑み込んで行った。飛行船が爆発する寸前、アルバートは消えて行くカイザーギドラを見詰め、そっと瞳を閉じた。
そして、巨大な爆発と爆風で辺りが消し飛び、空は雲が消え、晴れていく。メカゴジラの瞳はいつの間にか元の青色へ戻っていた。紫音はハッチを開け、外に出る。ゴジラが紫音の存在に気付いた。
「ゴジラァァっ!!!!カッコよかったぞっ!!!!」
グッと親指を突き出し、笑う紫音。
「お疲れ様なっ!!!!」
ゴジラはふんっと鼻を鳴らし、強く吠えた。
ごおぉおぉぉおおぉぉおぉぉんっ!!!!!!!!!!!
そして、ゴジラは海の方へ歩いて行った。
「鳥、来い!」
メカゴジラに戻った紫音は手を翳し、ラドンがその腕に止まる。
「後、もう少しだな、、。美優姫ぃ!!帰ったら、おっぱい揉ませてぇっ!!!!!疲れたぁっ!!!!」
『”無事に帰って来れたらな。”』
『”おい変態。早く、戻って来い!”』
その頃、先に戻ろうとしていたモスラは、何とかボロボロの羽根で島へ辿り着こうとする。が、羽根が段々と重くなり、海の中へ堕ちて行く。深海奥深くへモスラは消えて行った。
孤島、浜辺 ━━━━ ゴジラは海から上がり、砂の上へ倒れ込んだ。
「『ゴジラ、、。お疲れ様です、。』」
「”ごぉおぉぉぉ、、。”」
すると、洞窟の中からひょっこりとモスラの幼虫が顔を出す。此方をじっと見詰め、近寄って来た。
「”きゅうぅぅ?”」
モスラの幼虫は首を傾げ、ゴジラの鼻先を突く。
キャッキャとはしゃぎ、モスラの幼虫は転がり回る。ゴジラは目を細め、一時の眠りに入った。
しかし、奴らは次々と『眠り』から醒める
次回、最終回
END
コメント
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素敵なお話ありがとうございます‼️