コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
医者「何が辛いのか、わかる?」
「ごめんなさい 分からない」
なんだろう。 表せないような…
空っぽで 濁った、気持ち悪い感じ。
医者「…貴方、とっても辛いんだよね」
「うーん 多分、はい」
生きていたくない。
これは辛いのかな
ただ、学校に行きたくない
ただ、家にいたくない
何処か知らない場所で、
誰か知らない人に思いを打ち明ける
美しい砂浜で
透明な海の水を眺めて
はじめて綺麗な涙を流して
西日と共に暗闇に沈む
空元気なんて大嫌いだ
僕の汚い嘘なんか
造り笑顔なんか
バカにするクラスの奴らなんか
自己満で僕を操るヤツらなんか
「…?」
瞼が熱い
鼻がつまる
全て、 吐き出したい
「───あの、性別に悩んでて…」
誰かを幸せにして
「───えっと笑…、」
馬鹿みたいだ…こんな時に涙なんか。
だけど、
────誰かに、必要とされて
「──自分に もっと、
寄り添ってくれる人が
いて欲しいんです___」
ほろりと暖かい涙が頬をつたう
医者「__そうだね。
わかりやすく話してくれて
ありがとう」
「いえ…、すいません」
医者「いいんだよ」
医者「貴方の話を聞いて、いい方向に
導きたいんだ」
医者「新しい薬を出しておくね」
「はい」
まだ、ずっと
切羽詰まった状態も
自分を救えなくても
生涯付きまとう汚い嘘も
今は、
───大嫌いだ。