テラーノベル
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飲み会の会場は、会社から三駅ほど離れた場所にある、活気のある居酒屋だった。
「桜川さん、お注ぎします!」
「プロジェクトの成功、おめでとうございます!」
お決まりの称賛と、建前だらけの会話。
私は適当に相槌を打ちながら、冷たいビールを喉に流し込んだ。
少し酔いが回ってきた頃、背後のキッチンの方から、聞き覚えのある「独特なテンポ」の笑い声が聞こえてきた。
(……え、嘘でしょ)
嫌な予感がして、恐る恐る振り返る。
そこには、居酒屋の制服のポロシャツを腕まくりし、忙しそうにジョッキを運ぶ男の姿があった。
ボサボサの髪を後ろでラフに結び、威勢よく声を上げている。
「はいよー! 生三丁、喜んでー!」
……光だ。
あいつ、こんなところでバイトしてたの!?