57日目
今日は、ナイトコードに絵名以外全員揃ったよ。
瑞希も、元気そうで良かった…。
でも絵名は全然来ないな…どうして、だろう。
最近忙しいのかな……でもチャットの内容が意味深だもんね、…。
まふゆ
2024年 10月 ……¿¿¿¿¿¿¿¿?????
廊下に響くのは私の足音と息の音だけ。
怖い、怖くて……その場から逃げたかった。
仲間を守れなかった…目の前で見てる事しか出来なかった。
屋上の扉を開ける。
下を見ると、パトカー等が沢山。
病室も騒がしくて、奏達を救助するのに必死で……。
『ッ…私は、逃げた……』
『何も、出来なかった……!』
涙が頬を沢山伝う。
私はどれだけ無力なのかと思い知らされた。
瑞希がナースコールを押さなかったら、どうなっていた?
おかあさんは、警察に捕まったの…?
もう、何もかも分からなくて、ただただ私は屋上で泣き崩れていた。
ポロポロと涙は出て、止まらなくて…。
こんなに感情を出せるのは久しぶりだな、と思った。
『ッ、みんなが…死んじゃったら、私は……!』
嫌な想像で頭は埋め尽くされる。
絶望の底に居る私は、もう絶望から這い上がる事は出来ない。
ただ、泣くだけ。
悲しむだけ。
絶望するだけ。
皆はどれだけ痛かっただろう、苦しかっただろう、怖かっただろう。
『……皆が逝ったなら、私も… 』
フェンスの柵を乗り越えようとした。
その時__
「朝比奈さん……!!」
ビクッと肩を震わせる。
フェンスにまたがったまま後ろを振り返る。
そこに居たのは__
『日野森、さん…、? 』
「朝比奈さん、!…そこに居たら、危ないわ……だから、1回降りて少し、話をしない?」
日野森さんは優しい声で問いかける。
「……朝比奈さんに、辛い思いをして欲しくないから…。」
『……ごめんね、』
また涙が頬を伝う。
日野森さんの優しさが、今の私には毒だった。
絶望から差す光も、何もかも……今の私は、
” 今の私 ” が、嫌だった。
『ッ…ごめんなさい、日野森さん……!』
「…朝比奈さん……辛い気持ちは、分かるわ。…でも、それで1つしかない命を捨ててしまうのは、勿体無いと思うの」
日野森さんは私に近付いてきて__
__そして、私をフェンスから降ろした。
『ッ…ごめんなさい、こんな私で…ごめんなさい……!! 』
「大丈夫よ、朝比奈さん…」
日野森さんは私を抱きしめ、頭を優しく撫でてくれる。
その優しさは、今の私でも負ける程暖かかった。
『……ごめんなさい、皆…!』
コメント
6件
(真顔で)まふゆ母って何で捕まってないの?(怖いこと言うな)
雫ちゃん、、、!まふママ捕まりやがれ!