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続き楽しみ(((o(*゚▽゚*)o)))
ーぃやだ…やめっ… ー
金と赤で統一された、豪華絢爛な部屋。真紅の絹が至る所に施されており、その布に光が反射して部屋全体が赤い光を纏っている。
「…で、何故きみはいきなり私の元へやって来たのだ?イブ。」
帝君は目を細めてイブラヒムの方を見る。
大きなソファの端にちょこんと座っていたイブラヒムは、言葉を選びながら慎重に話を進めた。
「実は、チャイナが魔界の王位継承に対して反対していると言うことを耳にしまして、」
(念のため、葛葉の名前は伏せておこう…)
「それで商談をしに参りました。チャイナとラグーザ家の関係が崩れれば、我々コーヴァス帝国にも影響が及ぶ。戦争も起きかねません。帝君どうかお願いです。」
イブラヒムが必死に訴えると、気付けば帝君の表情から、笑みは消えていた。
「やはりな…。いいだろう。コーヴァスのためにも、ラグーザとの関係は悪化させまい。いや、コーヴァスの安全も私が保証する。」
「ありがとうございます帝君!あぁ、なんとお礼をしたら良いか…」
安堵感から笑顔になるイブラヒムを横目に、帝君は何やら呟いている。
「コーヴァスは財宝大国。国家的価値はこの世で最も高い…」
そしてイブラヒムの方を向いて、悪意に満ちた表情を浮かべた。
「その国の皇帝がここにいるんだ…!」
帝君からの目線に気付いたのか、イブラヒム帝君を見上げる。
「…帝君?」
あぁ、そうだ。相手はまだ成人ですらない。しかも私をずっと信頼しているときた。
私を見上げる、純粋無垢な、その透き通るような瞳。あどけない表情。細い身体。非力な手足。…イブ、お前は心を開いたものには一切警戒しない。それを狙われて、なんて可哀想なんだ。まぁ、同情はするが、コーヴァスを手に入れるためだ。許してくれ。
「あの、帝君?大丈夫ですか?」
イブラヒムの言葉を無視し、帝君は自身の腰元に吊るした怪しげな小瓶を手に取った。
次の瞬間、中身の液体を一気に口に含み、イブラヒムに口移しした。
「んぇ?!?!」
突然のことに戸惑うイブラヒム。しかしイブラヒムの力では帝君に敵うわけがなく、ただただされるがままに液体を飲まされる。
「んぅ、ん、んんっ、、ふぁ、んぅ、、ハァ、ハァ、、、」
脳が快楽に犯される。熱い。息ができない。初めての感覚は、イブラヒムに快感を与えた。涙目になりながら帝君を睨みつける。
「何を、飲ませたんですか!」
「はははっ、なに、ただの快楽薬だ。私は耐性があるが、イブにはすぐに効いてくるだろうな。」
そう言うや否や、帝君はイブラヒムの手と足を縛った。
「ぃやだっ…やめっ…」
帝君は、抵抗するイブラヒムに口枷も付けた。
「んぅぅ!んん!!」
「お前の王国は私のものとなる。 お前はもう、用済みだ。」
帝君のその言葉を最後に、イブラヒムの意識は遠のいていくのだった。
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更新遅くなり、申し訳ないです🙏🙏
新しく、せめよんの小説も投稿し始めました!そちらも是非よろしくお願いします🙇