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“ただの妹(パシリ)だと思っていた…”《俺はラギー・ブッチ。スラム育ちのハイエナの獣人族。彼女と出会ったのは幼い時…》
ーラギー 5歳ー
〜夕焼けの草原 スラム街〜
子どもラギー「…」(何かないか色々探していた)
ドンッ(ぶつかった音)
村人A「チッ!邪魔だこのガキ!」
子どもラッテ「ッ!」(蹴り飛ばされた)
村人A「ふん」(行った)
子どもラッテ「…誰か…食べ物…」
子どもラギー「…」
子どもラッテ「…」(朧気にラギーを見てから手を伸ばしたまま目を閉じた)
子どもラギー「…」(ラッテをおんぶし、自宅へ運んだ)
〜ラギーの家〜
子どもラッテ「…ん…(起きた)…ここは…?」
???「あら起きた?」(優しそうなお婆さん)
子どもラッテ「は、はい。…あの、貴女は?」
子どもラギー「俺のばぁちゃんっスよ」
子どもラッテ「!貴方は…」
子どもラギー「俺はラギー・ブッチっス。アンタは?」
子どもラッテ「…ラッテ…ラッテ・スフィア…」
子どもラギー「ラッテっスか。んじゃ、よろしく」(手を出した)
子どもラッテ「よ、よろしく…?」(手を取り、握手した)
ラギーのおばあちゃん「ふふっ。賑やかになるねぇ」
子どもラギー「ここにいるなら働かざる者食うべからずっスからね」
子どもラッテ「?」
子どもラギー「ああ、働かざる者食うべからずって言うのは…」(説明した)
子どもラッテ「そうなんだ。頑張る」
《俺はこうして出会い、ラッテを助けた。その後、俺はラッテを家族として迎入れて日々を過ごした》
ーラギー 7歳ー
〜ラギーの家〜
子どもラギー「ラッテ!プレゼントがあるっス」
子どもラッテ「プレゼント?」
子どもラギー「これ!」(水色のリボンを2つ渡した)
子どもラッテ(受け取った)「リボン?」
子どもラギー「うん!だってラッテの髪、長くなったでしょ?これならまとめられるし、水色は凄くラッテに似合ってる!」
子どもラッテ「!…そっか(おろしていた髪を三つ編みにして水色のリボンを2つつけた)じゃ〜ん!どう?似合う?」
子どもラギー「似合ってるっス!」
子どもラッテ「ふふっ、ありがとう♪ラギー兄」
子どもラギー「シシシッ」
《俺はこの時、何故か胸辺りが暖かくなった。ただ気まぐれでパシリを連れて来ただけなのに…》
ーラギーの入学式前日ー
ラッテ「もう行っちゃうんだね、ラギー兄」
ラギー「そうっスね。でも、ホリデーには必ず帰るから」(ラッテの頭を撫でた)
ラッテ「…うん…」
ラギー「…」(ラッテの額にコツンと自分の額を当てた)
ラッテ「⁈ラ、ラギー兄⁈///」
ラギー「大丈夫っスよ。俺が約束破った事あるっスか?」
ラッテ「!ない」
ラギー「でしょ?んじゃ、行ってくるっス」
ラッテ「うん!」
ラギーのおばあちゃん「気をつけて行くんだよ」
ラギー「うん!じゃ、行ってきます!」(黒い馬車に乗って行った)
ラッテ、ラギーのおばあちゃん「いってらっしゃ〜い」
ラギー「…」
《別に居なくても何ともなかったのに。何故か胸にぽっかり穴が空いた感覚があった。まるで大好物のドーナツのようだ。そして、1年後。急展開が起きた》
ー入学式ー
〜鏡の間〜
ラギー(これ長いんだよ。はぁ、早く終わんねぇかなぁ…)
クロウリー「次の方」
???「はい!」(闇の鏡の前に立った)
闇の鏡「汝の名を告げよ」
ラッテ「ラッテ・スフィア!」
ラギー「…え?」
闇の鏡「汝の魂の形は…サバナクロー!」
ラッテ「サバナクローか。確かラギー兄と一緒だ」(自分の席に戻った)
ラギー(え…え〜⁈)
ー数時間後ー
〜サバナクロー寮 寮外観〜
ラッテ「ラギー兄、驚いた?」
ラギー「驚いたっスよ!てか、ラッテ!なんでここにいるんスか⁈」
ラッテ「あははは。私にも馬車が来ちゃったぁ」
ラギー「来ちゃったぁじゃないっスよ!今後どうすんスか⁈」
ラッテ「普通にここで学生生活送るよ。大丈夫。しっかり男装するし、匂いとか色々気をつけるし」
レオナ「おい、ラギー。何して、ん?女…?」
ラギー「あ…」
ラッテ「ビクッ」(ラギーの後ろに隠れた)
ラギー「わっ⁈ラ、ラッテ?」
ラッテ「お、大きい猫怖い…」
ラギー「ぶっはははっ!」
レオナ「ラギィ、テメェ…💢」
ラギー「はぁはぁ…(笑いが収まった)この人はサバナクローの寮長 レオナ・キングスカラーさんっスよ」
ラッテ「ど、どうも…」(ラギーの後ろからひょこっとして小さくお辞儀した)
《しばらくはまたあの日々のように賑やかに過ごすと思っていた。だけど、ある意味そう簡単にはいかなかった…》
〜廊下〜
ラッテ「…ラギー兄」
ラギー「何?ラッテ」
ラッテ「ラギー兄、なんであんな事してるの?」
ラギー「…何の事スか?」
ラッテ「…私の仲間達から聞いたの。色んな主力の人が怪我してるのはラギー兄のせいだって」
ラギー「…そんなのただの噂でしょ?それに俺がやったっていう証拠は、」
ラッテ「証人いるよ」(小さなネズミがラッテの肩に乗った)
ラギー「ネズミ?」
ラッテ「私のユニーク魔法、鼠の意地(ミュース・ヴァーリア)。どんな理由があろうとネズミ達が私に協力し、調査などする事が出来る。地味だけど、確実な情報が手に入れる事が出来る!」
ラギー「…あーあ、バレちまった…」
ラッテ「ラギー兄…もうやめなよ。こんな事して勝っても意味ないよ」
ラギー「そういう問題じゃねぇんスよ!!」
ラッテ「ビクッ」
ラギー「ラッテには分かんねぇよ!俺は、俺たちは結果がいるんだ!気持ちなんてどうでもいいんスよ!!」
ラッテ「ラギー兄…」
ラギー「ここまで来てやめろって?アホらしい…」(その場を去ろうとした)
ラッテ「ッ!ラギー兄…!」
ラギー「ついてくんな。ラッテの好きにすればいいっスよ。でも、俺たちの計画を邪魔する事は出来ねぇよ」(行った)
ラッテ「…ラギー兄…ラギー兄…」(涙が溢れ、ラギーが完全に去った後、大泣きした)
ラギー「…」(柱の影からラッテの泣き声を聞いていた)
《ラッテは意外と勘が鋭かった。ラッテを何も知らないまま、マジフトを迎えたかった。けど…》
〜サバナクロー寮 レオナの部屋〜
レオナ「いいのか?ラギー。お前の彼女だろ?」
ラギー「違うっス!幼馴染!…それに今更尻尾撒いて逃げるのはないっしょ」
レオナ「…そうだな」
《これでいい…。このまま俺を嫌いになれば、お互い楽になれる。だけど、少し後悔がある》
“もう一度だけあの笑顔を見たかったなぁ…”
〜to be conteneu〜