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スターセット
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#恋愛
もな
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今日の1限目、結局カラ君は保健室に行ったまま帰ってこなかった。
目が痛いと言っていたが、大丈夫だろうか?
本格的な授業は今日から始まり、1限目は北先生の理科だった。
次の時間は、南先生の社会。
まだあまり話したことがないため、一抹の不安を覚える。
だが、私の不安はその後的中することとなった。
扉を開け、入ってきたのは南先生。
不自然とも言える笑顔で、自己紹介を始めた。
「前の自己紹介は簡単だったので、授業始める前に自己紹介しますぅ…
えへ、南ケツビといいます。担当教科は社会、です…
よ、よろしくお願いしますぅ!!」
どうやら、教壇に立って一斉に見つめられるのが苦手らしい。
南先生を最初見たときは、まともそうといった印象があった。
だが、今見てみると少し不自然だ。
見た感じでは、ただの可愛らしい女性教師ではある。
疑問なのが、対人面に問題のある人間を教師として雇うだろうか?という箇所。
西先生のときも思ったが、ここはどう考えても
教師をやってはいけない人間ばかりが集まって教師をしている。
まるで、大人のごっこ遊び。
私たち子供に大人の事情とやらは分からないが、
恐らくこれはおかしいことなのだ。
そう考えているうちに、授業が始まった。
指示された通り、教科書の5ページを開く。
「ええっと、まず、えっと…なんだったかな…
えへ、ちょ、ちょっと待ってくださいね!!!」
目をぐるぐるさせながら、南先生は
授業計画が書かれていると思われるノートを、必死で読み返す。
そしてすぐに閉じると、今度こそ黒板に授業について書き始めた。
「えぇっと、人間の進化の過程ですね!人間は昔から人間として
地球に存在していたわけではありません元を辿れば微生物なわけですが
そこは3年生の理科で学習するため詳しいことは省きますぅ!
それでえっと、ああ!人間の祖先は猿人という猿の仲間で…
それが進化の過程で原人になってそこから新人になったわけですぅ!
それであの、えっと、く、詳しくは教科書をご参照くださいぃ!!!」
超高速で黒板に文字を書きながら、早口で何かの説明をされる。
正直よく聞き取れなかった。
ある女子生徒が手を上げ、わたしと同じ不満を漏らす。
「南先生、すみません。よく聞き取れなくて…」
「もうっ!!!!一回で分かってくださいよぉ!!!!!」
意見に対する支離滅裂な返しに、教室が静まり返った。
これが逆ギレ、というやつなのだろう。
失言に気がついた南先生は、慌てて発言の訂正をする。
「すっ、すみません…!わたしが慌てて…早口になっちゃったのが
悪かったんですよね!!わたしが全部悪かったから…も、もう一度やりますね!」
無理して作ったような、引き攣った笑顔を見せながら、
もう一度初めから説明し直してくれる。
今度はかろうじて理解できたものの、授業が進む速度は極めて遅い。
その後も南先生が緊張で早口になり、それを生徒が指摘し、
それに南先生が逆ギレし、静まり返った教室に南先生がハッとして失言を訂正する…
といった具合で、毎回同じような問答が
無駄に繰り返されるからだ。
しかも、南先生の怒り方は次第にヒートアップしていった。
7回目くらいの例の流れで、ついに南先生が一線を超えた。
力任せに、歴史の教科書をある生徒に向かって投げたのだ。
歴史の教科書は、3年間で習う内容がすべて書かれているため分厚い。
顔面に教科書がクリーンヒットした生徒は、鼻血を大量に流し始めた。
一気に教室がざわざわし始める。
南先生といえば、頭を抱えて震えながらぶつぶつ独り言を言うだけだ。
ダメだ、この先生は恐らく何らかの精神疾患を持っている。
本来なら生活補助手当が出て、ギリギリ働かなくても生活できる程度の
お金は国からもらえるはずだ。ならなんで、こんな場所で教師を…?
「南先生!何してるんだねチミは!」
「はっ…こ、校長!」
教室に入ってきた校長に、南先生は動揺の色を見せる。
校長は南先生の腕を掴み、教室を出るように促す。
「すいません…すいません…」
「チミは放っておくとすぐこれだ!そもそもちゃんと診てもらってるのかい!?」
「だってぇ…!あのロボット怖いんですぅ!!!!」
「彼にちゃんと診てもらえば治るのに、西先生だってそうだったろう!
ごめんねチミたち、その子を保健室に運んでやってくれ!」
そう言って校長は、南先生を半ば引きずっていくような形で連れて行く。
教室に残された生徒たちは、何人かが鼻血を出した生徒を保健室へ連れて行った。
南先生が言っていた”あのロボット”とは、A先生のことだろうか?
A先生に診てもらえば治るという、校長の絶対的な信頼はどこから来るのだろうか。
そもそもの話…旧量産型タイプAなんて、聞いたことがない。
それほど高性能なのであったら、話題になるはずなのに。
教師名簿[南ケツビ]
明るい黄土色の髪を、低めの位置でふたつに束ねた可愛らしい容姿をした女性教師。
ただし、北先生のように見た目が若すぎるということは無く、
あくまで年相応の可愛らしさ。身長は校長に次いで高い。(教師陣の中で3番目)
情緒不安定。なんらかの精神疾患を患っているようだが、
A先生が苦手なので診てもらうことはしない。診てもらえ言うてるやろアホ
身長:174cm
体重:51kg
性別:女性
年齢:26歳
性格:キチガイ。だがいい波のときは教師の中でも比較的まとも寄り。
備考:A先生と西先生と北先生を怖がってる。校長は話しやすいらしい。
コメント
2件
南先生地味に好きなんだよな。書いてて楽しい。
「あ」だけの回……!?いや、これは絶対何かあるやつだわ。タイトルの「常識、少しのナーバス」ってところからして、この一言に緊張感とか不安とか、いろんな感情が詰まってそう。めっちゃ気になる。次回が待ち遠しい🔥