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4話!
青)「桃くんとは。」
青)「…離れることにしようと思う。」
桃)「はぁッ、!?」
…本当はこんなこと言いたくなかった。
ずっと桃くんといたかった。
好きなんて伝えなくても2人でいられたらそれで良かった。
けれど…なんか…桃くんのためなのかなぁ。
青)「じゃぁね。もしいつか会えたらまた。」
桃)「うぁ゛ッ、ポロッ」
桃)「おッ、俺も好きッ、ポロポロ」
…ほんとなのかな。
けど今更…ね。
青)「ありがと…、ばいばい。」
桃)「…ばいばいッ、ポロポロ」
強い雨の降るなか。
僕らはここで決別した。
ガチャッ
トコトコ…
本当は今にも泣き崩れそうだ。
桃くんのことを忘れようとするけど。
思い出すのは楽しそうな桃くんの顔ばかり。
青)「うぅ゛ッ、ポロポロ」
やっぱり離れたくなかったな。
今更そんな後悔をしても遅いけど。
ペラッ…
離れ際に桃くんがくれた住所の紙。
こんなの今くれたって意味無いけどね。
住所の書かれた紙をぎゅっと握りしめて新居へ向かう。
数ヶ月後。
いつも淡々と見ているテレビニュース。
そこで気になるニュースを見つけた。
それは。
吸血鬼が人類を侵食するかもしれない。
そこである博士が吸血鬼を人間に戻す薬品を開発した。
僕はこのニュースを見た途端淡い期待を持った。
もし人間になったら桃くんと会えるのでは、と。
青)「まぁ桃くんが僕のこと覚えてるわけないよね。」
そんな独り言を呟きながらまた布団に潜る。
するとテレビからこんな音声が聞こえてきた。
その薬品は5/27日、昼の15:00に全国各地に撒かれる。
その時少しでも薬品が当たれば吸血鬼は人間に戻れる、と博士が表明した。
青)「ッ、!?」
今日は5/26。
明日にその薬品が…か。
青)「…少し外に出てみるか。」
翌日、期待を胸に僕は外に出た。
今は14:58。
もうすぐだ。
________
来た。15:00だ。
身体が痒みと痛みに襲われる。
きっとあの薬品だ。
少しするとそれが治まる。
…スッ…
どうなったのか。
手で自分の身体を触る。
…背中はふわふわのものがなく。
頭は髪の毛しかない。
…成功だ。
僕は人間になれたんだ。
青)「やったッ、ポロポロ」
そこで思った。
桃くんは?
結局忘れられない。
思い出した。住所の紙を貰ったじゃないか。
家に走りその紙を探す。
青)「あったッ、…」
書いてある住所を見てすぐさま車に乗る。
幸い3時間の距離だ。
遠すぎでは無い。
3時間後
この家だ。
恐る恐るインターホンを鳴らす。
しばらくすると扉がゆっくりと開く。
ガチャッ
青)「ッ、ポロポロ」
青)「桃くんッ、!ポロポロ」
次回~♡1300~
これで休めるよね。(
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