蓮side
AD「はい、カット」
AD「オッケーです!目黒さんありがとうございました~」
蓮 「は~い」
俺は目黒蓮。SnowManっていうアイドルグループのメンバー。
グループの中では人気も高く、俺のファンも多いようだった。
俺は、いつも仕事に追われる。
ドラマ撮影、バラエティ番組の撮影、CMの撮影…
「芸能人」としては、大活躍している。だが、「目黒蓮」としてはあまり良く思っていない。
俺は、本当はこんな生活がいやだった。
俺の理想は、「好きな人と好きなことをするのんびりした生活を送ること」。
知名度がなくても、仕事がなくてもいい。スキャンダルやファンに追われない生活に憧れた。
だが今は、好きな人をつくったら「ファンの期待を裏切るな」と炎上。
好きなことはできず、ひたすら仕事、仕事、仕事。
のんびりなんて、当たり前のようにできない。
「こんな生活なんか、面白くない」
いつしかこう思うようになっていた。
ある日のことだった。
「はーい!それSnowManにやらせてください、撮影終了です!お疲れ様でした!」
「はーい」
やっと」それスノの撮影が終了。みんなの顔には笑顔が浮かぶ。だが俺は
「これからまだ撮影あるし…」とため息。
みんなはこれからふっかの家でご飯を食べるらしい。
まあ俺は、行けないけどな。
何かが終われば、何かが始まる。
撮影が終われば、また新しい撮影が始まる。
俺は、一体何が…
? 「…め?」
ん?誰かが俺を呼んでる…?
ラウ「めめっ!?」
ラ、ラウールか?
蓮 「…?どうした、ラウ?」
ラウ「大丈夫?撮影あるんでしょ?」
蓮 「うん」
心配そうに俺を見るラウ。
そんなラウを見つめながら、仕事のことを考えていた。
今日はSnowManのみんなで合宿だ。
大介「うわー!?虫じゃん!?」
翔太「ええええっ!?虫ぃ!?やだあ!!!」
亮平「しょっぴー大丈夫だよ笑」
ラウ「これ紙くずかな笑」
涼太「可愛いな笑」
照 「30代じゃないよねー」
楽しそうだなあ。
素直に笑って、心から楽しめて。
俺だって面白いし、楽しい。
だけど、俺は今俺主演の映画を1本、ドラマを2本掛け持ちしている。
楽しめる時間も束の間。俺は別室へ移動した。
ゆっくりと台本を取り出す。
「トリリオンゲーム」
「海のはじまり」
「月の満ち欠け」
蓮 「…ハア」
でも、練習しないと
蓮 「…ガク!久しぶりだなあ!」
いつの間にか
5時間が経っていた。
蓮 「ハア、ハア…」
蓮 「でも、やらないと…」
蓮 「そうだ!ここに会社を建てるんだ!」
蓮 「会社名は… 」
ガチャッ
…?誰だ
ラウ「めめ?まだやってたの」
ラウか、また俺を心配してくれて…
ラウ「もうこんな時間じゃん!はやく寝よ」
蓮 「いや、まだ練習しないと…」
ラウ「めめはさ、自分の体よりも」
ラウ「仕事を優先するの?」
…なんだか、見透かされた気がした。
蓮 「いや… 」
ラウ「俺はめめのことが心配だよ」
ラウ「いつも楽しくなさそう…」
蓮 「ラウ…?」
ラウ「だから、俺考えたんだよ」
ラウ「めめを、楽にしてあげる方法をね」
蓮 「…え?」
ラウ「今やってたのは、ドラマのやつ?」
蓮 「ああ…、ドラマの台本を練習してた…」
ラウ「…」
蓮 「…ラウ?どうし」
その瞬間、ラウが俺に倒れてきた。
声を出そうとしたが、声が出なかった。
ラウが俺に被さると同時に、腹に痛みを感じた。
何か鋭いものが刺さった感じ。
ラウ「…め、め?」
蓮 「…どう、したんだ、よ」
なんとか口を開いて話した。
ラウ「俺が楽にしてやったよ、めめ」
蓮 「…そういう、こと、か」
ラウ「もう楽になれるよ」
蓮 「お前、!」
ラウが俺の血で真っ赤になったナイフを 俺に向けた。
そして
最後にみたラウは、目が潤み泣きかけていた。
そして俺の返り血で全身真っ赤だった。
俺は、楽になれたんだな。
ありがとうな、ラウ。
そう思いながら、俺は死んだ。
コメント
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ラウール~!何しとんじゃおらー! 悲しすぎるだろそれは~!
えぇ、めちゃ悲しいんだけど…。
えっ泣いちゃう泣いちゃう