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2025年06月17日

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「ご飯は好きですか?」


自分はご飯の味というものを知らない。

理由なんて考えたこともない。

でも、やっぱりご飯は美味しいのだろうか。

「美味しい」というのは幸せなことだという。

、、、「美味しい」を知らない自分は幸せではないのだろうか。

分からない。

でも、生きるのには飽きてしまった。

普通は飽きないらしい。


じゃあ、幸せではないんだな。


いつも同じことを考えていた。

退屈なだけなのかもしれない。

そうだとしたら、、、それは必然だ。


白い部屋 白い人

いつまでも寝ている自分

こんなの退屈にならないわけないじゃないか。


今日はいつもと違った。

自分に、白い世界に腹が立ったのだ。

「美味しい」を知りたくなったのだ。

変わらない日常を変えたくなったのだ。

だから、行動してみることにした。

ご飯が流れてくるであろう透明な筒を

首にくっついている筒を



無理矢理引きちぎった。


息が苦しくなった。

なんで、どうして。

ご飯を食べないだけでこんなに苦しくなるのだろうか。

分からない。分からない。

でも、これで「美味しい」が知れるのかもしれない。

嬉しくなった。自分の未来が楽しみになった。


起きれなかった体で起きて

歩けなかった足で歩いて

自分の未来に向けて

走っていくんだ。


??「どういうことだ。」

??「信じられない。」

??「いったい誰が、首のカテーテルを抜いたんだ!


END-1 「植物だった人間」

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