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___注意書。

・初心者の為下手です。

・全てフィクションです。

それでも良い方はどうぞ。


















ある場所に少年が居た。


海辺の近くに座り、明け方の時間帯に居る子供。

一見早起きでもして散歩か何かをしているのだろう、親は何をして居るんだと思ったが、どうやら違うらしい。

海の騒音で聴こえ悪いのにも関わらず物音に敏感で、元気も無さそうだった。

それに、子供の癖に何処か遠くを見ていて、妙に大人の様な印象があった。

私は不思議な子供だなと思っていた。

「ねぇ、」

「!!」

「お兄さんは何時も来るの?」

少年が私に問い掛けた。

何時もは何も言わず海を見て居る子供が突如話し掛けて来るので私は目を見開いてしまった。

思い返せば、普通の事だが。

「俺は何時も此処に来るよ」

「この海は明け方が凄く綺麗に見えるからね」

私は何時も早く起きる為、此処に来て学校が開く迄時間を潰す事が多い。

だから何時も少年を見る事が多かった。

「君はどうして朝早くに此処に居るの?」

「お母さんやお父さんが心配するよ?」

そう少年に話し掛けると、

「僕は朝が弱いから、良く此処に来て目を覚ます序でに時間を潰してるんだ」

其れにしては早過ぎると疑問には思ったが深くは聞かないで置こうと思った。

「そっか、なら俺と同じだね」

「私も時間を潰す為に此処に居るんだよ」

私が言うと少年は少しぎこちなく笑い。

「なら、お揃いだね…」

そう言った。

子供っぽい一面もあるのだなと、失礼ながらも思った事は少年には言っていない。


其れから私と少年は少しずつではあるが話す様になった。

元気が無かった少年も心無しか元気になっていた気がする。


少年と私の会話は他愛無い会話で、私の学校の話や車の話、良く通る猫の話等。

良く聞かれるのは私の過去の話。

少年は自分に関係の無いのに何故か何時もその話題を出してくる。

他人の過去の話を好む子なのだろうか、だが私は過去を全くと言って良い程覚えていない。

なので何時もはぐらかしている。


翌朝。

「お兄さん!」タッ!

「おはよう、どうしたの?」

今日も何時も通り朝早く海辺へ来ていた。何時もの時間居る筈の子供も姿が見えないと思っていると、子供が走って来て声をかけてきた。

「珍しい石を見付けたから、見せようと思ったんだ」

「珍しい石?」

「うん、これ」スッ

手に取って見てみると、青緑の石だった。

海辺では見ぬ様な、強いて言うのならば宝石店に売ってそうな綺麗な石。

けれど何処かで見た事があった。

「何処で見付けたのかな?」

「海の近く、少し光って見えて拾ったんだ」

「そうかい」

私が少し考え込んで居ると、先に少年が口を開いた。

「何の石かな?、お母さんに見せたら喜んでくれるかな?」

そう興奮気味に聞いてくる少年を見て、私はこんな表情も出来るのかと少し思いながらも私は答えた。

「そうだね、きっと喜ぶよ」

私の言葉を聞いた少年はパァと明るくなり、そうだと良いな、と言った。

「、少し海の近くを歩いてみようか」

突然この人は何を言い出すのだろうと少年は思っただろう。

だが私はそのまま続けた。

「もっと集めてお母さんに渡そう」

「より一層喜んでくれるさ」

少年は納得した様に頷いた。

「じゃぁお兄さんも行こう!」

少年は楽しそう、と言うより喜んで貰えるかなとそわそわしている様に見える。

私は少し笑った後に了承した。


「色んな所光ってるね!」

少年は元気そうに言うと、光って居る所に向かい先程の石を拾っている。

お母さんに渡し喜ぶ顔を見るのが余程楽しみなのだろうか、親思いの子だなと思った。

「キラッ___….」

近くで一段と輝く場所が見えた。

少年は気になったんだろう。私に、

「お兄さん、行ってみよう?」

少年は私に訪ねるが、

「御免な、俺はそっちには行けない」

「だから君が行ってくれないかな?」

今思えばこの言葉は意味深だったろう。

少年は少し戸惑いながらも分かったと言葉を発し光ある方へ歩いて行った。






















___ろ__修_!!

___グスッ、___斗….!!


誰かが泣く声が聞こえた。


「お、母….さん、?、お父….さん…..?」


そう言葉を発した。


目を開けると母と父が居た。


何故か知らない人も居て、皆良かったと言い泣いて居る。


“僕”はさっき迄海辺に居た筈なのに。





数日経って、父から話された。

僕は二年程昏睡状態だったらしい。

二年前に海辺に行き、僕は海に呑まれてしまったと言う。

けど僕はさっき迄海辺に居てお兄さんと一緒に石を取って….___


….あれ

お兄さんってどんな顔してたっけ


海辺に居たのは嘘じゃない。

父や母、お医者さんに話しても信じては貰えなかった。

あれはただの夢だろうか、

….けどなんであの時お兄さんはそっちには行けないと言ったんだろうか。

そんな事を思いながら手を見た。

「此れって、?」

少し疑問に思っていると父が話し出す。

「それは二年前、高校生の人と一緒にいる時に拾った青緑の石だろう?」

「ずっと昏睡状態になっても離さなかったから大切な物なんだな」

「大切な物….」


もしかしたら僕が目覚めのはあの時のお兄さんが助けてくれたからのかもしれない。







数年経った今でも僕はあの石をネックレスにして持ち歩き海辺に行っている。


海の音が鳴り、海猫が鳴いている。

夕焼けの明かりに照らされた僕のネックレスはエメラルドグリーンに輝いていた。

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