テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
「窓際の透明人間」
窓際の席で、いつも本を読んでいる。
静かに…静かに….。
まるで、俺にしか見えていないんじゃないかと思うくらい、ひっそりとそこにいる。
それでいい。
誰にも見えなくなればいい。
俺にだけ、見えていればいい。
「なぁ、キヨ。窓際くんってさ、よく見たら可愛い顔してるよな?」
突然、モブがそんなことを言い出した。
なんかいつも俺の近くにいるけど、名前すら覚えていない。
「……は?」
思わず睨みつける。
(モブが調子乗ったこと言ってんじゃねーぞ)
俺のレトさんを、勝手に見つけるな。
俺だけが知っていればいい。
あの綺麗な顔も。
静かな声も。
本を読むときの横顔も。
全部、俺だけが見ていればいい。
本当は、誰の目にも映したくない。
誰にも知られたくない。
「レトさんは、俺にだけ見えてればいい」
誰にも聞こえないように、小さく呟く。
俺のレトさんだから。
コメント
3件

嫉妬エリア突入? 神かな……?
うわ、この独占欲の強さ……ゾクッとしました。主人公が「俺にだけ見えていればいい」って何度も繰り返すところ、愛情と所有欲がギリギリのバランスで保たれてる感じがして、読んでて背筋が伸びました。それにしても「モブが調子乗った」って思う瞬間の温度差、すごくリアルだなあ。この先、レトさんがどう動くのか、すごく気になります。
#TOP4
4U~
936
4U~
664
#BL
魑魅魍魎
4,072