※おんぼん
※おんりーちゃん視点
※おんりーちゃんの片想い的な感じ
あなたの頭を撫でたい。
なんとなくそう思ってしまった。
ふわふわとした髪を見るたびに手が伸びそうになっていた。
もしかしたら。
もしかしたら、「?」みたいな顔でこちらをみて、触ることを許してくれるかもしれない。
あなたは優しいから。
もしかしたら。
もしかしたら、あなたの頭に触れたとたんに、俺の知らないあなたが俺を拒否するかもしれない。
俺はあなたの全てを知っている訳ではないから。
もしかしたら───
ずっと、脳内でいろんなパターンを考える。
そして、俺の伸びそうになる手を理性がなんとかとめる。
だから今日の俺は疲れていたんだと思う。
うっかりあなたの髪に触れてしまったのだから。
あなたが仲間と楽しそうにしていて、いつもの笑顔を見せるものだから、
思わず俺も表情を崩して笑った。
そして座ったあなたの頭が近くにあって、気が触れた。
いつもは止めるはずの理性も疲れて止めてくれなかった。
気付いたら、あなたの髪に触れていた。
ちょっと硬い髪の毛だなぁと思った。
ただ、それくらいしか思えないくらい少ししか触れていなかったから、きっと気付いていなかったのだろう。
あなたは何も言わなかったから。
いや、気付いていたのかもしれないが。
そのあともなんの変わりもなく会話した。
それでよかった。なんの言及もされなくてよかった。
でもなぜか俺のどこかで、
きづいて、どうして触ったのか聞いて欲しかったと思っている自分がいるから驚いた。
多分そう聞かれたら混乱してまともに答えられないだろうからここで言っておきたい。
俺なりの愛情表現ですよ。
あなたに触れていたかっただけなんです。
もうしないでしょうから、一度だけ、許してください。
そして振り向いたぼんさんと目があった。
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