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「けほっ、ぐ、こぷっ……!!」
ただいまの時刻は朝の5:00。いや、感覚的には深夜。
何か変な感じに襲われたと思ったら、起きた瞬間吐き気がして吐いてしまった。
何故だろう、昨日までは元気に配信していたはずなのに。変なものも食べていない。
確かに今の季節は冬、コロナやインフルなどが流行る季節だ。
「おぇ゛っ…」
水を飲んで寝て起きて吐いての繰り返し。
とりあえずツイートしたいが無理そうだ。てか熱測ろう。
ピピピ
「…………38.7……」
終わった、完全に。高すぎるし絶対コロナか何かだろ。
「スマホ、っぷ…」
スマホを手に持ち、
【たぶんコロナか何か。38.7は終わったぜ。しばらく配信できないと思ってくれ】
とツイート。
少しすると知り合いからのLINEが。
〈ぐちーつ、大丈夫?〉
〈お大事に〉
何故か起きていたぺいんと
そしてたらこからのLINE。ぺいんとには〈めちゃきつい〉 たらこには〈ありがとう〉と送る。
9:00。とりあえずこんな風邪を引いたなら病院に行かなければならない。
近くにある病院に徒歩で向かう。歩きながら吐き気が舞い降りてくる。
「コロナでもインフルでもない、ただの風邪です」
診察をしたら、意味のわからない言葉が聞こえてきた。
「………じゃあ、この吐き気とか、咳とか」
「風邪ですね」
「…」
「とりあえず薬はふつうの風邪の薬で」
またまた吐き気に襲われながら徒歩。まさかただの風邪だとは思わなかった。
「うーばー…は、やだな……」
家に着き、スマホを触る。風邪だからガッツリは食べれないし、スーパーに行くのもめんどくさいし、どうするか…
「ゴクンッ」
とりあえず薬を飲んで、布団にくるまる。冬だし寒いし、風邪のせいでもっと寒い。
(飯、妹も確か風邪だし…)
実はいま、妹も風邪を引いていた。しかもインフル。なので、俺が看病される訳にはいかない。
「げほ、っえ…」
寝れる気がしない。どうしよう。そう思いスマホでどうやったら楽になるかを調べていると、LINEの通知。
〈看病してやろうか、暇だし。〉
マルハラことらっだぁからの煽りLINE。正直めっちゃしてほしい。辛いし。だけど何か自分のプライドが許せない気がする。
〈ちゃんとしてくれるなら家来てくれ〉
〈わかった、今から行く!〉
「はぁ…はぁ、ゲホッ」
ただの風邪でこんだけ辛いとか無理だろ。やばいって辛さ。
少し眠くなってきた。寝たらあれだし玄関の鍵だけ開けて、布団にくるまる。
そして、やっと眠りにつく。
ぴた、と冷たいものがおでこに感じる。
「ん゛…」
「おはよ、ぐちつぼ」
ちゃんと来てくれてる。ちくしょう、優しいじゃねぇか。
どうやら冷たいものの正体は冷えピタだったらしい。
「ぐちつぼ熱高くね?38.5℃だよ」
「だけどただの風邪だって……ゲホ、
まってお前勝手に測った?」
「うん…あと今5時だけど 」
「……なんか食いたい」
「お茶漬けは作った」
そう言うと、テーブルにお茶漬けが置かれ、何故からっだぁがふんと誇らしげにする。これお湯沸かしてやっただけだろ。
だけど美味しそう。やはり昼を食べていないからか。
「ん、いまツイートしといた。
【ぐちつぼただの風邪らしい。俺が看病してやってるb】って」
「偉そうに…」
「本当のことじゃん…とりあえず食べな」
「ちょっと気力が。美味しそうだけど」
「それあーんしろってこと?」
そういうことではない。絶対。
だれが32歳にあーんされたいと思うか。だけど食べれん。
「自分で食うよ、っん」
食わされた…らっだぁに……。
食べるって言ったのに!!
「あ、ごめん…(笑) 」
「何笑ってんだ」
「いや、顔赤いなーって」
「…風邪だからな」
そうだよ、風邪だから赤いだけ。だれが恥ずかしいとか思うか。
「熱測る?」
「………ん」
体温計を渡され、熱を測る。
ピピピ
「38.0…」
「さがってるか、一旦」
とりあえず上がらないだけ良いだろう。
てか疲れたから寝たい。
「寝るわ、今日はありがと」
「え?俺泊まるんじゃないの?」
「は?」
え、ちゃんとお泊まりセット持ってきてるこいつ!何で!?
「お泊まりするわけねぇだろ、けほ」
「看病するから泊まるだろ」
「…………えぇ…………………………………」
「嫌そうなのやめろ?じゃあ帰るわ」
「まぁいいよもう…ソファーで寝ろよ」
「はーい!」
嬉しそうにルンルンなり、「やった…」と可愛い…じゃない、楽しそうな声を出しているらっだぁ。
「だけど、ソファーはやだなー」
「何でだよ、ベッドひとつだぞ」
「だって、風邪のときは悲しくなったり寂しくなったりするじゃん?添い寝してあげよっかな~なんて……」
「じゃあしろよ」
そう俺が言うと、「え……?」と驚いた表情をする。だって看病するなら添い寝くらいするんじゃないか?とは思うが。
「え、嫌じゃないの?」
「別にいいけど」
「も~可愛いなぐちつぼは~~」
「俺はかっこいいし可愛いからな」
「絶好調じゃんw」
(たまにはいっか)
やはり風邪だと甘えたくもなるらしい。これは人間の心理なのかもしれない。
「5時だけど、寝てもい……?」
「いいよ。俺はちょっと起きてる」
「……だ」
「え、何」
「嫌だ、一緒に寝よ」
言ってしまった。甘えてしまった。
普段の俺なら有り得ないことを言ってしまったのだ。
恥ずかしさと熱で汗がだくだくになる。
「んふっ……いーよ、寝よっか」
「な、何笑ってんだ」
「甘えん坊くんだね~~?ぐちつぼくんは」
「うるせ。寝るぞ」
「辛辣~~~~ww」
言わなきゃよかったかもしれない。
「じゃ、おやすみ」
「……………おやすみ」
気付くと俺は、眠りについていた。
スルッ、
「ん、っ…? 」
「あー、起きたぁ?おはよ」
後ろから声が聞こえる。そして俺の腰にらっだぁの両手……は??
「やめろDT」
「えぇ?辛辣だなぁ。別にそんなんじゃないって」
「じゃあ何だよ」
「起こしたくてさ、時間見なよ」
時計を見ると、8時ピッタリ。いやいや、どうせ夜の20:00だろ??と思いカーテンを開けてみた。
「……………朝?」
「そだよー、めっちゃ寝てて死んだのかと思ったよ」
「マジか、けほ、」
「熱測ろっか」
ぴぴぴ、
「37.1。ずいぶん良くなったね」
昨日あれだけ辛かったのに、これほど良くなるとは。
「どうする?ご飯食べる?」
「Uberする」
「おけ」
適当にUberをし、くああとあくびをする。
そういえばらっだぁは予定とかないのかな
「らっだぁって予定とかないの?」
「んー?あるよ。配信」
「じゃあ帰った方がいいんじゃ」
「…帰ってほしいの」
「え、いや、」
マズイ、メンヘラッダァ。面倒なことになりかねない。
「なーんてね!今日は帰るよ。お前ももう大人なんだから」
「そ、そうだよな」
「それとも何?帰ってほしくないの?」
「……いや、別に」
「大丈夫、また遊びに来るよ」
ああ、こいつはいつになっても優しい漢だなと思う。
皆様、お久しぶりです!
暫く投稿していなくて申し訳ございませんでした。
リアルでのインフルエンザ、そして多忙だったこともあり投稿ができていませんでした。
これからはマイペースにやっていきます!応援の程よろしくお願いします