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花凜
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## 『特攻隊長は、爆モテ委員長に捕獲されました。』
#最終話:特攻隊長、捕獲完了
「誰よりも、大好きなんだよ、バカ!!」
夕暮れの生徒会準備室に、佐久間の叫び声が響き渡った。
ポロポロと涙をこぼしながら、真っ赤な顔で自分のブレザーを掴んでいるピンク髪の先輩。その姿を前に、目黒は完全に固まっていた。
「……先輩、今、なんて」
「一回しか言わない!! 離せ、もう帰る!!」
恥ずかしさが限界に達した佐久間が、目黒の胸を突き飛ばして逃げようとする。だが、爆モテ学級委員長の捕獲スキルを甘く見てはいけなかった。
ガシッ!!!
「わっ……!?」
次の瞬間、佐久間の身体は強引に引き戻され、目黒の大きな腕の中にすっぽりと閉じ込められていた。背中から抱きすくめられ、耳元に目黒の速い心臓の音がダイレクトに伝わってくる。
「離さない。……絶対に離さないです」
低く、だけど今までに聞いたことがないくらい優しくて甘い声。
「大嫌いって言われて、マジで目の前真っ暗になって……。他人のフリするの、俺だって限界だったんです。毎日、話しかけたくて死にそうだった」
目黒は佐久間の肩に顔を埋め、 ぎゅっと腕の力を強めた。
「俺も、佐久間先輩が大好きです。うるさくて、生意気で、俺の心をめちゃくちゃにする先輩のことが、どうしようもなく大好きです」
「……っ、めぐ、ろ……」
お互いの「大嫌い」の裏側に隠されていた、本当の気持ち。
不器用に擦れ違っていた2人の想いが、夕暮れの密室で、ようやく一つに重なり合った。
-–
数日後の朝。校門前。
「あ〜、眠ぃ……」
「翔太、ボタン! また開けすぎ!」
いつもと変わらない、3年のヤンキー・渡辺翔太と風紀委員長・宮舘涼太の不毛なやり取り。その横を、佐久間はスタスタと通り抜けようとする。
「っし、舘さんに捕まる前に俺は行くぜーー」
「……どこへ行くんですか、佐久間先輩」
ひょい、とブレザーの襟首を後ろから掴まれる。
振り返ると、そこにはピシッと制服を着こなした、2年の爆モテ学級委員長・目黒蓮が立っていた。
「げっ、目黒……! 離せ、もう朝の遅刻スレスレだぞ!」
「制服がだらしないです。はい、じっとしてて」
目黒は当然のような顔で佐久間を自分の方へ向かせると、至近距離で手際よくリボンを整え始める。その距離があまりにも近くて、佐久間の顔がみるみる赤くなっていく。
「お、お前なぁ! 付き合い始めたんだから、学校では自重しろって……!」
「嫌です。俺の特攻隊長が他の奴に狙われないように、俺のモノだってアピールしとかないと」
悪戯っぽく微笑む目黒の顔は、相変わらず腹が立つほど男前だった。
校門の少し後ろでは、生徒会のパンフレットを持った向井康二とラウールが「ほらな? 俺の言った通りでしょ〜♪」「ラウ、お前天才やな!」とニヤニヤしながらこちらを見ている。
さらに、3年の教室の窓からは、岩本照と深澤辰哉の『いわふか夫婦』が「ほら、やっぱり目黒に捕獲されてんじゃん笑」と楽しそうに手を振っていた。
「あーもう! お前なんか、やっぱり大嫌いだ!」
佐久間が真っ赤になって怒鳴ると、目黒は嬉しそうにフッと目を細めた。
「はいはい。俺も先輩のこと、大嫌いなくらい大好きですよ」
そう言って笑う目黒の手が、佐久間の手を人目を忍んでぎゅっと握りしめる。
不器用で、生意気で、だけど誰よりも熱い、2人の騒がしい恋の季節が、ここから本格的に始まろうとしていた。
コメント
1件
最終話完結おめでとうございます…!!🎉🎉🎉 もうね、佐久間先輩が「誰よりも大好きだ!!」って叫ぶシーンで私の心臓止まるかと思ったよ!!😭💕 目黒くんの「離さない」からの耳元甘ボイスとか反則すぎるでしょ!?!? 最後の制服直し&手繋ぎオチも最高に尊くて、エモすぎてしばらく放心した…。 特攻隊長、無事に爆モテ委員長に捕獲されてよかったね!!これからもラブラブな2人をずっと見ていたい〜!!✨💖