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2件
りよーち゛ゃ゛ーん゛
side.りょ
ライブはやっぱり最高。ファンのみんながいっぱい盛り上げてくれて、本当に楽しい。
元貴も若井も輝いてて、かっこよくて、また走り回ってしまった。
藤澤「みなさん、今日は本当にありがとうございまああす!」
若井「涼ちゃんめっちゃ走り回ってんじゃん笑」
大森「流石体力おばけ笑」
藤澤「誰がおばけだよぉ笑 」
MCで噛むこともなく、順調に曲が進んでいく。
元気な曲に入って、若井と元貴がセンターステージに出ていったので、追いかけていこうとキーボードから離れる。
2人の背中に向かって、ダッシュしていたら、
藤澤「…いっ…」
バキッと音がして、右足首に激痛が走った。やばい。ぐねっちゃったかな。
でもそれを気にしたのは一瞬で、2人に向かってまたスピードを上げる。もう痛みは感じなかった。
大森「涼ちゃん?!」
若井「来ちゃってんじゃん笑 」
藤澤「へへへ…」
そろそろライブも終盤。
ファンのみんなにアンコールをいただいて、着替えるために裏に戻る。右足がズンと重くなってきた。でも、あんまり痛みは無いので、とりあえずガン無視でステージに戻る。
3人で横に並んで、ファンのみなさんに手を振る。若井は相変わらず泣いてるし、ファンの方でも泣いてる人もいて、じんわり胸が暖かくなった。
大森「本当に、ありがとうございました!」
藤澤「ありがとうございました!」
若井「ありがとうございました!」
3人で見つめあって、笑う。2人とも幸せそうに微笑んでいて、ちょっとだけ泣きそうになった。3人で手を繋いで、大きな声でお礼を言って、お辞儀をする。
ギリギリまで手を振ってステージを降りる。前に2人がいて、支え合うように歩いている。その後ろをついて階段を降りようとした時、足に力が入らなくなった。
藤澤「ぁ、?」
そうだ。右足首、怪我してるの忘れてた。やばい、と思ってももう間に合わなくて、グラッと体が揺れる。
藤澤「ぁ、ぇ」
目線の先、頭があたるであろう場所に、機械の角。しかも結構尖ってる。あーあ。終わった。
体中に激痛が走った瞬間、視界が真っ暗になって、何も分からなくなった。
なんかやばくなってきた…