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「おはよう」
着席すると、隣の席から声をかけられる。
「…………」
「なに?」
「あっ、ううん。おはよう」
空太(くうた)は、慌てて反応する。
つい見つめてしまったのは、間違いなく日記を読んでしまったからだ。
「今日は、いつにもまして変だね」
杏葉(あずは)は微笑んだ。
こんな表情をするのに、どれだけの痛みを味わってきたのだろう。
傷ついてきたのだろう。
戻ったばかりの頃、杏葉と父さんのことを話した。
『私が父さんのことを許せるとか、恐怖心がなくなるとか、そういうのは私が直接父さんと絡まないと変えられないこと』
そう言っていた。
でも、心から笑顔になることで傷は癒されるとも言っていた。
杏葉は自分だけの心の問題だと捉えているようだったけど、空太にとっては違う。
父さんと、きちんとした関係を築くこと。
いつ杏葉が父さんと出会っても、怯えなくてもいいように。 **********
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