コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
まさか男の子だと思った人が女の子だったとは…漫画かよ
「えっ…と改めて私はアヤメ・アルデバランよろしくね。…名前教えて貰える?」
「…リオナ・アクィラェ」
「僕はケイ・アクィラェ…よろしくおねがいします」
二人とも可愛い。姉はツンデレ系で弟は可愛い系…わるくはない!!
「二人ともよかったらお菓子食べない?」
「おかし」
ラナにお菓子を多めに用意してもらった。紅茶はまだ早いと思うのでミルクを用意した。
(この年は成長期だしね)
「さぁ食べよう」
「…うん」
「…いただきます」
二人はマカロンをちょっとずつ食べた。リスみたいに可愛い
「…おいしい」
「…懐かしい」
ケイは特に目を輝かせながら食べている。気に入ってくれてよかった。多めに用意していたがすぐになくなった。
「ねぇ…二人ともこれからやりたいことある?」
リオナは怪しげな眼差しで見る。
「…なんで」
「私は二人がやりたいことを支えたいと思っている」
「なんでもいいの…」
「うん…なんでもいいよ」
もしよかったら私の側近になってほしいけど無理強いはしない。…もし、二人が望むなら領地を取り戻すことも協力する。二人について調べた結果、過去にアクィラェ族がどんな目に遭ったのか残酷な事を知った。
「…もし二人が復讐を望むなら手伝うよ」
「…!」
リオナは驚いたように目を開いた。俯き考え込んだ
「…もし…できるのなら貴方に仕えてもいいだろうか」
「…!」
「私は貴方に助けられた…だから恩を返すまで使えさせてほしい…です」
まさか…そう考えているとは思わなかった。
「ケイはどうしますか」
「僕はお姉ちゃんと一緒にいたい…もう一人にしたくない」
「ケイ…」
「お姉ちゃんはいつも僕のためにしてくれた…こんどは僕がお姉ちゃんをひとりにしたくない」
「ケイもよかったら私と一緒にいますか」
「…いいのか」
「いいの…」
「うん…いい…よ」
「なんで…泣いてるんだ」
「えっ…」
あれ…私泣いている。嬉しいのに…泣いてしまった。
「二人が…そう思ってくれて…嬉しくて…ありがとう」
「ふん…」
「うん!」
「二人ともこれから私の仲間としてよろしくね」
「「うん」」
「さぁ…記念して乾杯しよう」
「「「乾杯」」」
私達は、記念に乾杯をした。まさか…二人が仲間になってくれるとは思わなかった。これから…多くの仲間を見つけていきたい。
コンコン…コン
誰かが部屋を訪ねてきた。
「どちら様ですか」
ラナが確認すると出てきたのは
「父様と母様!どうしたの」
父様と母様が来た。いつもは、この時間仕事で忙しいはずだ。父様は私を抱きしめ、かあは頭を撫でてくれた。
「アヤメすごいな!活躍が新聞に乗っていた」
「すごいわ」
「えへへ…ありがとう」
事件の後…父様が心配で抱きついてきた。これからは、危険な真似を勝手にしないことを約束された。
じー
視線を感じる。
(はっ!)
いつもこんな感じだから当たり前に受け止めていたけど…この状況知らない人からしたらやばい光景だ。
「父様…父様…」
一旦落ち着かせる。二人には、まだ両親を紹介していない。せっかくだから両親にもこの二人を紹介しないと
「二人ともこの人たちは…」
「君達は…アクィラェ族の子供達か」
父様は驚いたように二人を見た。
「…そうです」
「おじさん…だあれ」
リオナは警戒して答える。
「俺は魔王アルデバランだ」
その名前を聞いたリオナは瞬間殺気立てた。まるで…怒りと憎しみが混じり合ったようだ
「なんで…父を助けてくれなかったんですか」
「すまない」
「なんで…なんで…」
「…お姉ちゃん」
「言い訳にしか聞こえないと思うが…あの時はすまなかった。俺にとってお前達の両親は…友だった。助けが間に合わず…すまなかった」
魔王は常に殺気立て強く恐れられる存在でなければならない。そう私も教わった。だが、今魔王は頭を下げ謝った。
「ごめんなさい…すぐに送るべきだったわ」
母様も頭を下げ謝った。
「頭を上げてください」
「あぁ…二人とも生き残ってくれてありがとう」
「ありがとう」
「別に許したわけではありません」
「あぁ…」
あの事件は大勢の死者を生んだ。確かに、両親が起こした訳では無いがこの怒りの矛先は全てに向いてもおかしくはない。
「私は、アヤメに助けられたのでその分この人に仕えます」
「僕もです」
二人は両親にはっきりと宣言した。両親は驚いたように二人を見た
「わかった…娘の助けになってくれ」
「お願いね」
「疑わないんですか…私が貴方がたの娘を殺すとか」
「信用しているからな…アイツの子だ。誰かの為に正義を正してきた人だ。…君たちはそんなことをしない」
「両親とは違うのかもしれませんよ」
「そうかもしれんが…大丈夫だ」
彼女は不服そうだが納得したようだった。父様の友達はどんな人かは知らないが信頼できる人だったのだろう。
「一ついいか…」
「…なんでしょう」
「詫びとして領地を捧げようと言ったらどうする」
「もし叶うのなら私は…領地を自分の手で取り戻します。アクィラェの土地を」
「そうか…」
父様は安心したように笑った。もしかしたら…リオナを試したのかもしれない
「それじゃあ…お茶会楽しんでね」
「はい」
両親は戻っていった。リオナはどこか考えながら
「私ちょっとトイレに行ってくる」
「「いってらっしゃーい」」
「ケイもっと食べていいよ」
「やった」
ケイは美味しそうにお菓子を頬張る。その姿はかわいい。
アクィラェ族の領地…私は戦争を望んでいるわけではないが取り戻したいとは思う。あるべきものは取り戻したい…奪われるくらいなら奪う…なぁーんてね