ダメダメな鯱と鷹。 🥀🎣
🪐「沙花叉ァ!」
むぎゅ、そんな音を立たせながらラプと沙花叉が”友情”のハグをする。
🎣「やめてくださいよー笑」
私の彼女は子供を相手にしているような目でラプを見る。そんな目線でさえも嫉妬してしまう。
🥀「…ダメダメ、」
そう口に出して両頬を叩く。寝不足かな、色々考えながら目の前にある物事に集中した。
カタタタ、タタン。終わった、沙花叉に嫉妬しないようにしようと大量の仕事を持ってきたのにそれでさえも終わってしまった。どうしようなと考えていると
🧪「ルイルイ。仕事終わった?」
と、後ろからこよりが話しかけてきた。後から聞くと屍のように仕事をしていたらしい。
🥀「うん、終わったよ。どうしたの?」
私が後ろを向くと少しの隙間から空が暗くなっているのが見えた。
🧪「別にめぼしい要件はないんだけどね。今深夜の1時だから寝なくていいのかなって」
こよりが言った言葉が最初は理解できなかった。確かに、周りがさっきより静かだとは思ったがそんなに時間が経つのは早いのか?そんなことを頭で考えているとひとつの疑問が浮かんできた。
🥀「ご飯とかって?」
こよりは瞳孔を沙花叉の部屋の方に向け
🧪「…クロたんだよ。ルイルイが頑張っている中クロたんも頑張ってたんだからね?」
そう言った。また続けて
🧪「しかもクロたん、包丁使い慣れてなかったから指切っちゃったんだよ?」
指を切った。そう言われた時、私は目を見開いた
🥀「は、え?沙花叉は大丈夫なの?」
🧪「うん、私が止血はしたから大丈夫だけど止血する前に出てきてた血が多くて貧血気味になったんだよね。だから今は横になってるよ」
その言葉を聞くと私は冷や汗が出てくる。私がラプに嫉妬したせいで、仕事に集中しすぎたせいで、全部私のせいだ。過呼吸気味になっているとこよりが
🧪「近くにいてあげたら?その方がクロたんも安心するよ。」
そうだ。私が責任をおっててどうする。それで沙花叉は安心するのか。こよりが言ってくれた言葉で正気が保てた。
🥀「…ありがとう。沙花叉の近くにいるよ。」
笑えているか分からない顔でこよりの顔を見る。こよりは目を閉じて口元だけ笑っていた。
キィ、沙花叉が横になっているだろう部屋に行った。
🥀「あれ、いない?沙花叉の部屋に来たのに、」
いなかった。普通なら自分の部屋に行くだろう。すると私の部屋からキシ、とベッドが軋む音がした。
なんだ?と思い私の部屋に足が進む。 開けるとそこには目がうつらうつらしている沙花叉がいた。
「沙花叉、」と言おうとしたが私の疲労が来たのか倒れてしまった。あまり記憶が無いが沙花叉が私の前に来て何かを必死に発していた。