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「あ、聞こえちゃってた?えへへ…、かっちゃんとの共闘は、久々だから気合い入っちゃってさ…♪」
緑谷の「共闘は久々だから気合い入っちゃって」という言葉に、顔が一気に赤くなる。
「きっ、気合い入れるのは当たり前だろうが! 別に俺と組むからとか、そういう意味じゃねェよな!?」
動揺を隠すように、わざと大きな声を出すが、耳まで赤くなっているのは隠せていない。
「アハハ…かっちゃん、声大きい………と、とりあえず 基本はかっちゃんの流れで良いと思う!
ただ…僕たちが苦手になりやすいコンビは、かっちゃんの爆破威力を下げる可能性のある轟くん、瞬間的なスピードで押し負ける可能性のある飯田くんのコンビかな……
正直、そのコンビに当たらなければ、基本の作戦で十分勝ち筋は狙えると思う。」
ぶつぶつが聞こえそうな緑谷の分析を聞いて、少し落ち着きを取り戻そうとする。
「…チッ。まあ、テメェの分析は認めてやる。確かに半分野郎とクソメガネのコンビは厄介だな。轟の氷で俺の動きを制限されて、飯田のスピードで翻弄されたら面倒だ。」
しかし、そこで少しニヤリと笑う。久しぶりに見せる、純粋に戦闘を楽しんでいるような表情だ。
「だがな、デク。そんなコンビが相手でも、俺たちなら勝てる。
テメェの個性は今、何パーセントまで制御できんだ? 20パーか? それとももっと上か?」
緑谷の方を向いて、真剣な表情で聞く。
作戦を立てるためには、ペアの実力を正確に把握する必要がある。
そしてそれは、緑谷の成長を確認することでもあった。
「常時という意味なら25%、一次的に+30%を出せるよ。」
いずくが25%、一時的に+30%と答えたことに、少しだけ驚いたような表情を見せる。
「…25%か。前よりは制御できるようになってんじゃねえか。」
素直に認めるような口調だが、すぐにいつもの調子に戻る。
「ただし、+30%は一時的ってことは、連発したら腕ぶっ壊すってことだろ?
だったら最後の切り札にしとけ。テメェが動けなくなったら意味ねえからな。」
「轟の氷壁は俺の爆破で破壊できる。問題は飯田のスピードだが…テメェが一瞬でも足止めできれば、俺が決める。
あと、もし万が一そのコンビに当たったら、テメェは無理に前に出るな。サポートに徹しろ。テメェが倒れたら、俺一人で二人相手にしなきゃなんねえからな。」
「…ただ…、一番の問題は轟くんが先にグラウンドを全面氷漬けにした時かな…かっちゃんの個性は寒さに弱いでしょう…?その場合は、僕も前に出るよ。」
緑谷が轟の氷漬け戦法と、自分の個性が寒さに弱いことを指摘したことに、少しムッとした表情になる。
「…チッ。わかってんなら言うな。確かに俺の個性は冬場や寒い環境だと威力が落ちる。だがな、それでもテメェが前に出る必要はねェ。」
箸を持ったまま、いずくの方を向く。その表情は真剣で、少しだけ心配そうだ。
「いいか、デク。テメェが前に出るってことは、轟の氷と飯田のスピードを同時に相手にするってことだ。
25%程度じゃ、轟の本気の氷は防げねェし、飯田のスピードにも追いつけねェ。だったら、俺が多少不利でも前に出た方がマシだ。テメェは後ろからサポートしろ。…俺を信用しろ。」
最後の一言は、少し小さく、そして少しだけ照れくさそうに言う。しかしすぐに視線を逸らして、弁当に箸をつける。
中身は辛いものばかりが詰まった、いかにも爆豪らしい弁当だ。箸を取りながら、チラリと緑谷が買ってきたものを見る。
「…で、テメェは何買ってきたんだよ。まさかまた焼きそばパンとか、そういうベタなやつじゃねえだろうな。」
「………、ベタで悪かったね。想定通りの焼きそばパンだよ。」
「…焼きそばパンかよ。テメェ、本当に想定通りすぎて逆に清々しいわ。」
そう言いながらも、少しだけクスリと笑う。いずくの変わらない部分を見て、何故か安心したような気持ちになる。
「まあいい。食いながら話すぞ。他に何か考えてることあんのか? テメェのことだから、まだ何か分析してんだろ。」