ワンク
この物語は死ネタを含みますので、
苦手な方は閉じることをおすすめします。
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数日前…
『いむしょー配信何しよっか』
「ん〜、ゲームとかマシュマロ?」
俺らはいつも通り配信についての会話をしてた。
本当に…普通の。
『リスナーのみんなに募集する?』
「その方が早いか」
『ゲームの方が多い気がするけど…w』
「…確かにな~」
いむくんが携帯で募集しようとしてた。
そこまではよかった。
『……』
「…?いむくんどした?」
『…ぃや、何でもない』
『ごめん、僕の携帯ちょっと重いから初兎ちゃんの方で募集してくれる?』
「…わかった」
あの時、気づけたら…
いむくんは…ッ
「いむくん、その…大丈夫…?」
『…うん、大丈夫…w』
その日を境にいむくんは元気がなくなっていった。
常に上の空だったり…時折、泣きそうな顔をしていた。
「…困ってたら何でも言ってな…?」
『ッ…ありがと…ッでもごめん、言えない…』
その軽率な言葉が刺さったのか、いむくんはまた苦しそうに目に涙を浮かべた。
『は?何これ…』
突然ないちゃんが驚いたような素振りを見せた。
「…どしたん?」
『いむが女の人を殴り蹴ってる動画が広まってるッ…』
「…は、」
ありえない。僕たちはライブ以外で顔を見せたことがない。
盗撮されてたとしても、すぐに運営に通報がいく…
それでも、どうやって合成して動画にできるんだ?
「ッこんなんデタラメやッッ…リスナーやって信じんやろッ…」
『それはそうだけど、ただ…アンチといれいすを知らない他者の人からしたらこういう人だってレッテルが固定されるッ…』
「…せやッ、いむくん最近様子がおかしかってんッッ…」
『…確かに、疲れてるだけなんかと思ってたけど…原因はこれッ…?』
「いむくんがおかしくなったのは1週間前くらい…この投稿が2週間近く前だからッ…」
『…しかも2週間前は俺たちライブの下見でホテルに泊まってた…ここは多分歌舞伎町のどこか…』
「いむくんがやってない証拠は確定してる」
『ファンミもそのホテルでやってたから、いむが無実だってことは証明できる…』
「…でも、今のいむくんのメンタルは…?」
『…確かめに行こ』
『いむが無事なら、それでいい。』
「…せやな 」
でも、何やろ…このモヤモヤする感じ…
大丈夫…よなッ…
僕たちずっと一緒なんやろッ…?
変に緊張して震えた手でインターホンを押す
『……』
「…ッ」
家主からの反応は無い。
というか、それ以前に家が静かすぎている。
それだけで、悪い方にばかり思考が傾いてしまう。
『…悪いけど入ろう』
『今はいむの安否が知りたい。』
その言葉に僕は反応できなかったけど、安否が知りたいのは僕も同じだったから何もしなかった。
『…もしもの時は一緒に怒られよ…?w 』
「ッないちゃんッッ…」
その言葉に少し、モヤモヤが薄れた気がした
でも、そんな未来に辿り着くことはなかった
「ぁ゙ッ…あ゙ぁ゙ッッ…!!!」
『ッッゔッ……』
いむくんは、自室で首を吊っていた。
信じたくなくて、まだ生きてる、助かるって思いたくて…
でも、首を吊ってからの時間が大分経っていたのか、既に冷たくなっていた。
「ぁ゙ぁ゙ッ…ッあ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ッッッ!!!!!!」
「ッな゙んでッッ!!!い゙むぐんッ゙ッ…!!」
『ッ初兎ッッ…』
「なん゙でッッ…!!ッッぅ゙ぁ゙あッ…ごめん゙ッッ…ごめ゙んなざいッッ゙…!! 」
『っ…』
この時の俺は、もう正気でいられなかった。
相方が死んだっていう現実に背きたかったから。
「ッいむ゙くん゙を返ぜよッッ゙…い゙むくんがッ、何しだっていゔんだよッッ!!!」
そう僕は叫び続けながら、冷たくなったいむくんを強く抱き締めた。
コメント
8件
ぁ''ぁ''神でも重''い……押し潰される''…リク叶えてくれてありがとうすぎるれれ
え〜、2個程度なら投稿できそうなんで、この作品と世界の終わりに俺たちは の2つ投稿します