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こと🎀🌌
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空白
夜だった。
部屋の明かりだけが、静かに床を照らしている。
👁️🗨️はソファに座ったまま動かない。
ぼんやりと前を見つめる。
泣きたい。
……はずだった。
怒りたい。
……はずだった。
悲しい。
その言葉さえ、どこか他人のものみたいだった。
「……何も。」
唇だけが動く。
「何も感じません。」
胸に手を当てても、何も湧いてこない。
友達の声も。
実習のことも。
笑ったことも。
傷ついたことも。
全部、遠い。
まるで厚いガラス越しに見ているみたいだった。
「👁️🗨️。」
静かな声。
Ი𐑼はいつもの場所に立っている。
表情は一切変わらない。
「報告しろ。」
👁️🗨️はゆっくり視線を向ける。
「……空っぽです。」
「何も嬉しくない。」
「何も悲しくない。」
「何も……分からない。」
長い沈黙。
Ი𐑼は否定しない。
慰めもしない。
ただ静かに言う。
「感じないことを、嘘だと思うな。」
「今のお前に起きていることを、そのまま報告しただけだ。」
👁️🗨️は力なく俯く。
「……戻れますか。」
部屋は静かになる。
Ი𐑼は少しだけ間を置いて答えた。
「今、その答えを探すことは禁止する。」
「戻るかどうかではない。」
「今は、感じない自分を責めるな。」
「それが今日の命令だ。」
👁️🗨️は目を閉じる。
涙は出ない。
笑顔も浮かばない。
それでも、小さく頷く。
「……はい。」
Ი𐑼は変わらない表情のまま、最後に一言だけ告げた。
「感情が静かな日があっても、お前が消えたわけじゃない。」
部屋には静かな沈黙だけが残り、二人は何も言わず、その時間を受け止めていた。
コメント
1件
第61話、読み終えました。感情がぽっかり抜け落ちた「空っぽ」の状態を、ここまで静かに、丁寧に描けるのはすごいと思います。Ი𐑼が否定も慰めもせず「感じないことを嘘だと思うな」と認める距離感が、逆に優しくて。最後の「感情が静かな日があっても、お前が消えたわけじゃない」は、そのまま読者にも響く言葉でした。この先、この感覚がどう繋がっていくのか、気になります。