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もし、イチが反世界と行動を共にしてたら
結界が町を覆い、端から変滅の波が人間に襲いかかる。偶然居合わせた深淵の魔女によって、妨害を受けたが些細な足止めにしかならず半分程侵食した所で、別の待ったがかかった。
「氷鮫ーウルワシー」
ピキリと氷漬けにされ動きを止める。感じる魔力は知ったもので、早々に氷を砕いて溜め息を着く。視線を隣に向ければ、ウロロの力を発動した少年の姿。
「何の真似だ、イチ」
「ここは駄目だ、反世界」
「小僧が、ここを気に入っちまったから諦めろ」
イチの肩からニュッと顔だけ出したウロロが、簡潔に説明する。ならば仕方ないかと進軍を止めれば、対峙していた満身創痍の魔女が動いた。
「何もんだ、お前。それに、それは……王の魔法ーウロローか?」
「凄い殺気だな!」
魔女の一撃をナイフで受け止め、楽しそうに目を輝かせる。だが、早々にタイムリミットが訪れてイチが気を失い落ちる前に受け止める。
「よう、デスカラス。久しぶりだな」
「…お前、習得されたのか?」
驚愕の表情で見る魔女とウロロは知り合いの様だが、そんなことはどうでもいい。ウロロを発動すれば、三日は反動で眠ってしまうイチを寝かせねばならない。ここにもう用はないと、イチを抱えて直して自分の領域へ帰った。
「おや、イチはまたですか?」
イチを寝所へ寝かしつければ、棺が食事を持って現れた。他にもイチが習得した魔法達も顔を出して、側に寄り添う。こうなれば、イチが目を覚ますまで時間を持て余す。ならばとそれまでに、あの対峙した魔女の事をウロロに聞いておく必要がある。
「おい、ウロロ。あの魔女の事を教えろ」
「あぁ、小僧が気に入ったらしいからなぁ?が、俺もそこまで詳しくは知らん」
それで構わないと、情報を仕入れる。恐らく今後何度か接触する可能性もあり、魔女側にイチの存在も知られた。有象無象として特に放置していたが、イチに手を出すならば話は別だ。
「……小僧も厄介なのに、目を付けられたなぁ」
自分も大差ないだとうと、視線を向けるだけに止めた。