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あれ? そういえば誕生石って少し前に改訂されてなかったっけ? うーん、まあ、いいや。今は試練に集中しよう。


「あっ!」


「どうしたんだ? アクアマリンクス」


「あー、えーっとねー、実は三月の誕生石って私たちだけじゃないんだよー」


「あー、やっぱりそうかー」


「その通り!」


「ということで、ここからは後半戦となります!」


「誰だ! 姿を見せろ!」


「いいだろう、では行くぞ! 少年!!」


「参ります!」


あっ、ゴリラとトンボだ。


「くらえ! サンゴリラメガトンパンチ!!」


「連続! アイオライトンボアタック!!」


サンゴリラのパンチを避けられたとしてもアイオライトンボの連続体当たりを避けるのは難しいな。よし、じゃあこうしよう。


「おい! キングコブラッドストーン!」


「なんだ?」


「お前の力を俺に貸してくれ!」


「それは別に構わないが、俺様の力は勇気ある者にしか扱えないぞ?」


俺は二体の攻撃をすんでのところで躱《かわ》しながら返事をする。


「そうか。なら、大丈夫だ。来い! キングコブラッドストーン!」


「ふんっ! 死ぬなよ! ガキ!!」


俺の両腕にキングコブラッドストーンの力が宿る。


「な、なにいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」


「こ、これは……まさか!!」


「キングコブラッドストーン……蛇腹剣|形態《モード》!!」


「ば、バカな! その剣は両腕が折れるほどの重さがあるはずだ!」


「なるほど。どうやらアメシストに選ばれたという噂は本当のようですね」


「さぁ、来いよ。どうした? びびってんのか?」


「そんなことはない! 行くぞ! 少年!!」


「ウォーミングアップはここまでです。少しギアを上げます!」


俺は両腕の蛇腹剣《じゃばらけん》をしならせると鞭《むち》……いや蛇《へび》のようにそれを動かして二体の胴体にそれの切っ先を突き刺した。


「ぐあああああああああああああああああああああああ!!」


「うわああああああああああああああああああああああ!!」


「どうした? もう終わりか?」


「ま、まだまだ!」


「ここからです!」


「いや、お前たちはもう終わりだ」


「な、何?」


「それはいったいどういう意味ですか?」


「こういう意味だよ」


俺は両腕の蛇腹剣の制御権を本体に返した。するとやつは二体の体内をぐちゃぐちゃにし始めた。

二体の悲鳴や命乞いが聞こえる中、やつは何食わぬ顔で体内で蠢《うごめ》いていた。


「降参するか?」


「こ、降参する……。だから、もうやめてくれ」


「お、お願いします。もう、やめてください」


「だってよ、キングコブラッドストーン」


「ちっ、もう終わりかよ。つまんねえな」


やつは元の姿に戻ると俺のそばまで近寄ってきた。


「なんだよ」


「気持ちよかっただろ? 抵抗できない相手を痛ぶるの」


「さぁな。というか、爬虫類はみんな性格悪いのか?」


「アメシストほどじゃねえよ。それに爬虫類でも正義感強いやつはいるぞ」


「そうか。それよりキズの手当てをしないといけないな。おい、大丈夫か?」


「だ、大丈夫だ。それほど深いキズではない」


「だ、大丈夫です。体は石でできているので」


「そうか。えっと、次は四月かな?」


「いや、俺様の勘だと次は五月だ」


「そうか。なら、五月だな」


「おいおい、嘘かもしれねえのにそんなにあっさり信じていいのか?」


「嘘だったとしても俺は特に気にしない。それに俺にできるのは全力で敵を倒すことだけだから全然問題ないんだよ」


「そうか。まあ、そうだろうな」


やつはそう言うと洞窟の隅っこまで移動した。さて、次は誰が来るのかな。

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